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- PDF のグリッド、ガイド、ものさし
- PDF での日中韓言語、キリル文字および右から左に表記されるテキスト
- ワークスペースの基本
- PDF の作成
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- PDF のテキストの編集
- PDF の画像またはオブジェクトの編集
- PDF ページの回転、移動、削除およびページ番号の付け直し
- スキャンされた PDF の編集
- モバイルデバイスのカメラで撮影した文書内の写真の補正
- PDF の最適化
- PDF のプロパティとメタデータ
- PDF 内のリンクと添付ファイル
- PDF レイヤー
- PDF のサムネール画像としおり
- アクションウィザード(Acrobat Pro)
- Web ページから変換された PDF
- プレゼンテーション用の PDF の設定
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- 地図情報 PDF
- PDF へのアクションおよびスクリプトの適用
- テキスト追加時にデフォルトのフォントを変更
- PDF からページを削除
- スキャンと OCR
- フォーム
- ファイルの結合
- 共有、レビュー、およびコメント
- PDF の保存と書き出し
- セキュリティ
- 電子サイン
- 印刷
- アクセシビリティ、タグ、および折り返し
- 検索とインデックスの作成
- マルチメディアと 3D モデル
- 印刷工程ツール(Acrobat Pro)
- プリフライト(Acrobat Pro)
- カラーマネジメント
Adobe Acrobat は電子サインおよびデジタル署名の幅広いソリューションをサポートします。これらのソリューションには証明書による署名が含まれており、証明書ベースのデジタル ID によって PDF ファイルに署名できます。署名証による署名はデジタル署名とも呼ばれます。Acrobat では独自の証明書 ID を作成できます。ただし通常は、信頼できるサードパーティの認証局から発行された証明書 ID を使用するのが一般的です。Acrobat の署名オプションには、他に Adobe Acrobat Sign との統合があります。
証明書による署名を使用する理由
金融、法律、その他の規制対象取引など多くのビジネス取引では、文書に署名するとき十分な確証が必要です。文書を電子的に配布する際、受け取り側で次を実行できることが重要です。
- 文書の真正の確認。文書の署名者ごとに本人同一性を確認できる。
- 文書の完全性の確認。文書の転送中に内容が改ざんされていないことを確認できる。
証明書ベースの署名には、これらのセキュリティサービスが両方とも含まれています。多くの企業や官公庁は、証明書ベースのデジタル署名インフラストラクチャを社内や組織内に導入しています。これらの組織はサードパーティの認証局を利用して、独自の ID 検証を行っています。以下に例を示します。
- eIDAS 電子サイン規則における「アドバンスト」または「適格」電子サインの要件、あるいは ETSI PAdES 標準(PDF アドバンスト電子署名)に準拠する必要がある欧州連合(EU)の企業
- 医薬品企業は生物医薬品業界標準の SAFE(Signatures & Authentication For Everyone)に準拠した署名を使用する必要があります
証明書 ID の役割について
証明書ベースのデジタル ID がエンドユーザーに提供されると、ユーザーは Acrobat または Acrobat Reader ソフトウェアを使用して PDF ファイルに署名し、他者から受け取ったファイルを検証できます。
文書への署名
- 証明書 ID を使用して PDF ファイルに署名します
- 署名ボックスをページの任意の場所に配置します
- ページ上にいくつかの署名を追加します
- 設定済みタイムスタンプサーバーを使用する場合、文書にタイムスタンプを追加します
- 受け取り側がページ上に表示される署名を見ても見なくても署名者の真正を確認できるように、表示または非表示の署名をともなう文書を認証します
- 長期的に検証できるように認証データを自動的に埋め込む
文書の検証
- すべての署名を検証し、文書のすべての署名者の本人同一性を確認します
- 以前署名された文書のすべてのバージョンを追跡して文書のライフサイクルの間に加えられた変更を確認することで、文書の完全性を検証します
他者の権限の設定
- 文書の一部をフォームへの入力、署名、コメントに利用できるようにしたまま、文書を認証します
- Reader 9 以降のユーザーが証明書 ID を使用して署名できるように、Acrobat Pro ソフトウェアを使用します
- Acrobat Standard または Pro を使用して、証明書 ID により PDF 文書を暗号化し、印刷、編集、コピー作成などの使途を制限します
証明書ベースの署名の採用を準備していない組織の場合
電子サインおよび web 契約の先進的なオンラインサービス、Adobe Acrobat Sign オンラインにサインアップすることを検討してください。Acrobat Sign により、PDF、Microsoft Word などの文書を簡単に送信、署名、提出できます。そして何よりも、Adobe はこのサービスを安全に提供しているため、IT 部門が署名インフラストラクチャの設定作業を行う必要がありません。
リソース
Adobe Approved Trust List(AATL):Adobe Approved Trust List プログラムは、世界中の数百万名に及ぶユーザーが、署名済み文書を Acrobat または Reader ソフトウェアで開くときに、常に信頼されるデジタル署名を作成できるようにします。このプログラムに加盟している現行メンバーをご覧いただけます。
Adobe セキュリティおよび個人情報ポータル: Adobe のセキュリティおよび個人情報に関する総合的なサイトです。
Certified Document Services(認証ドキュメントサービス):Certified Document Services(CDS)は、AATL の旧サービスです。
Content Security Library(コンテンツセキュリティライブラリ):Adobe の証明書による署名の管理に関する広範なドキュメントを提供します。
デジタル ID 管理: デジタル ID 管理のヘルプページ。