はじめる前に
アドビは、より直感的で新しい製品エクスペリエンスの提供を開始します。表示された画面が製品インターフェイスと一致していない場合は、現在の機能のヘルプを選択してください。
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完全チェックツールは、Acrobat でアクセシビリティチェックに名称が変更されます(2020 年 5 月リリース)。
一般的に、アクセシブルな PDF を作成するプロセスには、次のようなステージが含まれます。
入力可能フォームフィールドと説明を追加し、タブの順序を設定します。
ほとんどの場合、上に示した順序で作業をおこなうのが最適です。ただし、作業の順序を入れ替えたり、一部の処理を繰り返して実行することもできます。どのような場合でも、文書の目的を確認してから、適切なワークフローを決定してください。アクセシブルな Pdf の作成方法について詳しくは、アクセシビリティ電子ドキュメント の作成ガイドを参照してください 。
ワープロや DTP などの文書作成アプリケーションでソースファイルを作成する際には、可能な限りアクセシビリティを考慮してください。
通常、文書作成アプリケーションでは、グラフィックへの代替テキストの追加、テーブルの最適化、タグに変換できる文書構造機能(段落スタイルなど)の適用などをおこないます。詳しくは、文書作成アプリケーションでのタグ付き PDF の作成を参照してください。
PDF にフォームフィールドが含まれていて、フォームフィールドを検出し、インタラクティブ(入力可能)にするには、次の手順に従います。
左上のグローバルバーから、すべてのツール/アクセシビリティの準備/タグ付きフォームフィールドを自動的に検出
を選択します。
ボタン、チェックボックス、ポップアップメニューおよびテキストボックスなどの入力可能なフォームフィールドを作成するには、フォームツールを使用します。フィールドを作成するときは、プロパティダイアログボックスの「ツールヒント」ボックスに説明を入力します。ここで入力したテキストは、スクリーンリーダーによって読み上げられます。詳しくは、「フォームフィールドの作成」をご覧ください。
Acrobat Pro の読み上げ順序を修正ツールを使用して、フォームフィールドに説明を追加することもできます。
文書構造を使用するためのタブの順序の設定については、フォームフィールドのナビゲーションの設定を参照してください。
Acrobat Pro では、この段階で文書の言語の設定、セキュリティ設定がスクリーンリーダーに干渉していないことの確認、アクセシブルなリンクの作成、しおりの追加などをおこないます。詳しくは、文書の言語の設定、セキュリティ設定のスクリーンリーダーへの干渉の防止、アクセシブルなリンクの追加、しおりについてを参照してください。
Acrobat Standard では、この段階で文書の言語の設定、セキュリティ設定がスクリーンリーダーに干渉していないことの確認、しおりの追加などが行われます。詳しくは、文書の言語の設定、セキュリティ設定のスクリーンリーダーへの干渉の防止、しおりについてを参照してください。
Acrobat でタグを追加して、PDF のアクセシビリティを向上させます。PDF にタグが含まれていない場合は、ユーザーが読み上げたり折り返し表示するときに Acrobat がタグを自動的に設定しますが、この結果は期待どおりであるとは限りません。タグ付き PDF を使用すると、論理構造ツリーによって、文書の内容がスクリーンリーダーなどの支援ソフトウェアやハードウェアに適切な順序で送られます。
Acrobat で PDF をタグ付けするには、すべてのツール/アクセシビリティを準備/PDF に自動的にタグ付けを選択します。
最適な結果を得るには、文書作成アプリケーションで文書を PDF に変換するときに文書にタグを付けてください。これらのアプリケーションの例として、Adobe FrameMaker®、Adobe InDesign®、Microsoft Word、OpenOffice Writer があります。タグ付き PDF を生成できる文書作成アプリケーションにアクセスできない場合は、Acrobat を使用していつでも PDF にタグを付けることができます。
PDF への変換時にタグ付けするには、PDF でのタグ付けをサポートする文書作成アプリケーションが必要です。変換時のタグ付けによって、文書作成アプリケーションは、ソース文書の段落スタイルまたはその他の構造情報から抜き出して、論理構造ツリーを生成することができます。論理構造ツリーは、正確な読み上げ順序と適切なタグレベルを反映しています。このタグ付け機能によって、埋め込まれたサイドバー、間隔の狭い列、不規則に並んだテキスト、テーブルなど、複雑なレイアウトの構造を簡単に解釈することができます。変換時にタグ付けを行うと、ファイル内のリンク、相互参照、しおりおよび代替テキスト(使用可能な場合)を正しくタグ付けすることもできます。
PDF に自動的にタグ付けこのコマンドは、例えば、Adobe PDF プリンターで作成した PDF など、あらゆるタグなし PDF に使用できます。Acrobat は PDF の内容を分析し、個々のページ要素、その階層構造、各ページの意図する読み上げ順序を解釈します。次に、その情報を反映するタグツリーを構築します。また、Acrobat で文書に追加したすべてのリンク、相互参照およびしおりに関するタグも作成されます。
「PDF に自動的にタグ付け」コマンドを実行すると、ほとんどの標準レイアウトに十分なタグを付けることができます。ただし、複雑なページ要素の構造や読み上げ順序を常に正確に解釈することはできません。これらの要素には、間隔の狭い列、不規則に並んだテキスト、入力できないフォームフィールド、境界線のないテーブルなどが含まれます。「PDF に自動的にタグ付け」コマンドを使用してこれらのページにタグを付けると、不適切に結合された要素や順序が間違ったタグが生成されることがあります。このような問題により、PDF で読み上げ順序の問題が発生します。
クラウドベースの自動タグ付けを使用して正確で詳細なタグを作成できます。詳しくは、クラウドベースの自動タグ付けによる文書のアクセシビリティの向上を参照してください。
タグ付き PDF に透かしを追加する場合、タグツリーに追加しないようにすることができます。スクリーンリーダーを使用しているユーザーにとっては、透かしをタグツリーに表示しないほうが、透かしが文書のコンテンツとして読み上げられないため、使いやすくなります。
スクリーンリーダーの使用を妨げないように透かしを追加するには、透かしを含んだタグなし PDF をタグ付き PDF に挿入するのが最もよい方法です。
PDF のタグ付けが完了したら、文書を評価して、読み上げ順序の問題、タグ付け、アクセシビリティのエラーがないかどうかを調べ、必要に応じて修正を加えます。
PDF のタグ付け方法にかかわらず、複雑なページレイアウトや特殊なページ要素を使用する場合は、タグ付けの内容や読み上げ順序を Acrobat で調整してください。例えば、「PDF に自動的にタグ付け」コマンドを使用しても、重要な情報を含む図と装飾的なページ要素(境界線、線、背景要素など)が適切に区別されず、これらの要素がすべて図としてタグ付けされることがあります。同様に、テキスト内のグラフィック文字(ドロップキャップなど)が図としてタグ付けされ、テキストブロックを表すタグに含まれないことがあります。このようなエラーが発生すると、タグツリーが煩雑になり、支援ソフトウェアのための読み上げ順序が複雑になるおそれがあります。
Acrobat 内から文書をタグ付けすると、タグ付け処理が完了した後で、エラーレポートが生成されます。このレポートをガイドとして使用し、タグ付けの問題を修正します。完全チェック/アクセシビリティチェックツールまたは読み上げ順序を修正ツールを使用して、PDF のタグ付け、読み上げ順序およびアクセシビリティに関するその他の問題を特定できます。詳しくは、完全チェック/アクセシビリティチェックでのアクセシビリティのチェックと読み上げ順序のチェックおよび修正を表示してください。
Web ページから作成した PDF のアクセシビリティが、基になる HTML ソースのアクセシビリティを超えることはありません。例えば、web ページのレイアウトデザインにテーブルが使用されている場合、このテーブルの HTML コードは、テーブル内の要素が web ブラウザーで適切に表示されるように構成されていますが、その構成がタグ付け PDF に必要な論理読み上げ順序と同じ順序であるとは限りません。
Acrobat Pro で大幅な修正をおこなうことができます。web ページの複雑さによって、Acrobat の読み上げ順序を修正ツールを使用するか、またはタグツリーを編集します。
自分で作成した web ページから最もアクセシブルな PDF を作成するには、まず HTML コードに論理的な読み上げ順序を確立する必要があります。最適な結果を得るには、World Wide Web Consortium(W3C)が発行している「Web Content Accessibility Guidelines」に従ってください。詳しくは、W3C の Web サイトに掲載されたガイドラインを参照してください。
Acrobat で、ハンバーガー メニュー(Windows)またはファイルメニュー(macOS)/作成/Web ページから PDF を選択し、web ページのアドレスを入力して「設定」を選択します。
「一般」タブで、「PDF タグを作成」を選択して「OK」を選択します。
必要に応じてその他のオプションを指定して、「作成」を選択します。
通常、タグ付き PDF ファイルを作成するには、Adobe FrameMaker®、Adobe InDesign、Microsoft Word などの文書作成アプリケーションを使用します。このようにすると、Acrobat でされる場合に比べ、より効率的にタグが追加されます。
Microsoft Excel、PowerPoint および Word でタグ付き PDF を作成するには、PDFMaker で変換設定を指定します。
アクセシブルな PDF の作成について詳しくは、www.adobe.com/jp/accessibility を参照してください。
詳しくは、使用する文書作成アプリケーションのマニュアルを参照してください。
異なるアプリケーションで作成された複数のファイルを 1 回の操作で結合し、単一の PDF を作成できます。例えば、ワープロのファイルをスライドプレゼンテーション、スプレッドシート、web ページなどと結合できます。ハンバーガー メニュー(Windows)またはファイルメニュー(macOS)/作成/ファイルを単一の PDF に結合を選択します。
変換の間に、Acrobat はそれぞれの文章作成アプリケーションを開き、タグ付き PDF を作成し、それらの PDF を単一のタグ付き PDF にまとめます。
この変換プロセスは、必ずしも結合 PDF の文書構造を正しく解釈しているとは限りません。結合されるファイルは異なるフォーマットを使用している場合が多いからです。複数の文書からアクセシブルな PDF を作成するには、Acrobat Pro を使用します。
複数の PDF を 1 つのタグ付き PDF に結合する場合は、結合された文書に再びタグ付けすることをお勧めします。タグ付き PDF とタグなし PDF を結合すると、障害を持ったユーザーに対してアクセシブルではない、部分的にタグが付いた PDF が生成されます。タグのないページは、スクリーンリーダーを使用するユーザーなど、一部のユーザーには認識できません。タグ付き PDF とタグなし PDF が混在している場合は、タグなし PDF にタグ付けしてから処理を進めます。PDF がタグなしの場合は、ページの挿入、置換、削除後に、結合後の PDF にタグを付加します。
ページの挿入、置換および削除を行う場合、Acrobat は次の方法で、既存のタグから結合後の PDF のタグツリーを構築します。
PDF にページを挿入すると、Acrobat は新しいページのタグ(ある場合)をタグツリーの最後に追加します。文書の途中に新しいページを挿入する場合だけでなく、文書の先頭に挿入した場合でもこの順序になります。
PDF でページを置き換えると、Acrobat は置換後のページのタグ(ある場合)をタグツリーの最後に追加します。文書の途中のページを置き換える場合だけでなく、文書の先頭ページを置き換えた場合でもこの順序になります。置換前のページにタグがあった場合、そのタグはタグツリーに残ったままになります。
PDF からページを削除すると、削除されたページにタグがあった場合、そのタグはタグツリーに残ったままになります。
論理構造ツリーでタグの順序が乱れたページは、スクリーンリーダーで問題を起こす可能性があります。スクリーンリーダーはツリーの順序でタグを読み取るので、後から挿入したページのタグは、タグツリーの最後に達するまで読み上げられません。この問題を解決するには、Acrobat Pro を使用してタグツリーを並べ替えます。ページと同じ読み上げ順序になるように、タグの大きなまとまりを並べ替えます。この余分な手順を避けるには、常にページを PDF の最後に挿入するように計画的に作業し、文書を前方から後方に向けて順番に作成します。タイトルページの PDF を文書の本体の PDF とは別に作成する場合、本体の方がはるかに大きくても、タイトルページを作成してから本体を追加するようにします。こうすれば、タイトルページのタグの後に本体のタグが追加されます。後で Acrobat Pro を使用してタグを並べ替える必要はありません。
削除または置換されたページのタグは、文書内のどの内容にも対応していません。基本的に、それらは大きな空のタグツリーセクションになります。こうした冗長なタグがあると、文書のファイルサイズが増加し、スクリーンリーダーが遅くなり、場合によってはスクリーンリーダーの読み上げに混乱が生じます。最適な結果を得るには、タグ付けを変換プロセスの最後の手順にします。Acrobat Pro を使用して、削除したページのタグをタグツリーから削除します。
詳しくは、結合した PDF の作成を表示してください。
アクセシブルな PDF フォームを作成するため、次の各種ツールがあります。
Acrobat Pro、Acrobat Standard
これらのアプリケーションのいずれかを使用すると、タグなし PDF フォームとタグ付き PDF フォーム(Adobe Designer で作成した PDF は除く)を開いて、テキストボックス、チェックボックス、ボタンなどの入力可能フォームフィールドを追加できます。次に、アプリケーションの他のツールを使用してフォームをアクセシブルにします。フォームフィールドへの説明の追加、タグなしフォームへのタグ付け、タブの順序の設定、タグの操作、PDF のアクセシビリティに関するその他の作業を行います。
文書作成アプリケーション
通常、フォームのデザインに使用できる文書作成アプリケーションでは、PDF にファイルを変換すると、入力可能なフォームフィールドが保持されません。Acrobat Pro のフォームツールを使用して、入力可能なフォームフィールドを追加します。さらに、PDF への変換中にフォームにタグを付ける場合、文書作成アプリケーションはフォームフィールドのテキストラベルに誤ったタグを生成する可能性があります。例えば、複雑なフォームで、すべてのフィールドのテキストラベルが結合され 1 行になることがあります。スクリーンリーダーは、これらのフィールドを個々のラベルとして解釈できません。このように読み上げ順序に問題が生じる場合、それを解決するために Acrobat Pro でラベルを分割しなければなりませんが、この作業には時間がかかります。この場合、文書作成アプリケーションからタグなし PDF フォームを作成したほうがよいことがあります。その後、Acrobat Pro で各種フォームツールを使用して、入力可能なフォームフィールドを追加してから、文書全体にタグを付けます。単純なフォームであれば、文書作成アプリケーションからタグ付き PDF を生成できます。その場合は、入力可能なフォームフィールドを追加した後、Acrobat Pro でわずかな変更を行うだけで済みます。
Acrobat を使用すると、タグなしおよびタグ付き PDF フォームを開き、入力可能なフォームフィールドの追加、フィールドの説明と代替テキストの追加、タブの順序の設定、フォームへのタグ付け(それまでにタグが付けられていない場合)ができます。また、読み上げ順序を修正ツールまたはタグツリーを使用すると、あらゆるタグ付き PDF フォームのタグを編集できます。
アクセシブルなフォームをデザインします。
フォームは、一般に単純な 1 列の構造を持つ文書に比べて、比較的複雑なレイアウトになっている傾向があります。アプリケーションがフォームの解析とタグ付けに成功するかどうかは、文書の元の書式とレイアウト、またそこで使用されているフィールドのタイプに大きく左右されます。
フォームをデザインする場合は、ヘッダー、指示およびデータ入力用のフィールドを含めます。少なくとも、各フィールドにラベルを付けてください。また、必要なものにはフィールドに指示を付けてください。線やボックスを描く場合は、グラフィックツールを使用してください。アンダースコア(_)や縦線(|)などの文字を使用して描くと、スクリーンリーダーでは線やボックスとして解釈されません。
フォームフィールドに説明を追加すると、スクリーンリーダーがユーザー用のフィールドを識別できます。ユーザーは、タブ操作でそのフィールドに移動すると、その説明を音声で聞くことができます。簡潔かつ不足のない説明を書いてください。例えば、名前フィールドには、「名前」という説明が適しています。指示(「名前を入力してください。」など)を説明として使用しないでください。
フォームのタブ順序を設定およびテストします。
フォームフィールドのタブの順序を使用すると、障害のあるユーザーがキーボードを使用して、論理的な順序でフィールド間を移動できるようになります。PDF フォームでは、タブの順序を「文書構造を使用」に設定します。フォームのタブの順序は、次のキーボードコマンドを使用してテストできます。
Tab:フォーカスを次のフィールドに移動させる場合
Shift + Tab:前のフィールドにフォーカスを移動させる場合
スペースバー:オプションを選択する場合
矢印キー:オプションまたは一覧項目を選択する場合
PDF フォームにタグを付けた後、タグのエラーを修正します。
PDF フォームに既にタグが付いている場合、Acrobat の 読み上げ順序を修正ツールを使用して、各フォームフィールドにタグを付けます。また、このツールを使用すると、フォームフィールドのテキストラベルの読み上げ順序で起きた問題を修正することもできます。例えば、複数のフィールドのラベルが結合されてしまった行を、個別のフィールドに分割しなければならないことがあります。