プリフライトレポート(Acrobat Pro)

注意:

このドキュメントでは、Acrobat XI での手順について説明します。Acrobat を使用している場合は、Acrobat ヘルプを参照してください。

結果レポートの作成

プリフライト検査の結果は、様々な種類のレポートにまとめることができます。レポートの形式には、テキストファイル、XML ファイルまたは PDF ファイルを選択できます。PDF レポートには、概要だけを含めることも、詳細情報を様々な方法で提示することもできます。

PDF レポートでは、文書や問題のオブジェクトに関する情報がレイヤー内に含まれます。レイヤーの表示は、ナビゲーションパネルの「レイヤー」パネルでオンとオフを切り替えます。

注意:

PDF で使用しているすべてのオブジェクトとリソースのインベントリを作成することもできます。

プリフライト結果のレポートの作成

  1. プリフライトダイアログボックスの結果パネルで「レポートを作成」をクリックするか、オプションメニューから「レポートを作成」を選択します。
  2. レポートの名前と保存場所を指定します。レポート名には、接尾辞「_report」が自動的に追加されます。
  3. レポートの種類を選択し、「保存」をクリックします。

レポートの種類

PDF レポート

問題の概要と詳細(問題のオブジェクトごとに透明マスク、注釈、レイヤーで表示)を作成します。

概要

適用したフィックスアップ、結果の概要および文書の情報を含む短い文書にプリフライト結果をまとめます。

詳細

問題のオブジェクトそれぞれに関する追加情報(そのオブジェクトがページのどこにあるかなど)をレポートします。「問題点を透明マスクでハイライト」では、問題の領域を目立たせるために、Photoshop マスクに似た色付きのマスクがかけられます。マスクの色は、プリフライト環境設定を使用して変更できます。「問題点を注釈でハイライト」では、プリフライト結果が注釈として挿入されます。「問題点をレイヤーでハイライト」では、問題点や、プロファイル自体で使用されている条件に従って見つかったオブジェクトを含むレイヤーに分割してファイルが表示されます。「その他のページコンテンツ」と呼ばれる別のレイヤーには、使用されているプロファイルと関係のないオブジェクトが含まれます。

XML レポート

構造化形式(XML 形式)でレポートが作成されます。この形式のレポートは、プリフライト結果を解釈して処理できるワークフローシステムで使用できます。詳しくは、印刷・出力会社に問い合わせてください。

テキストレポート

テキスト形式でレポートが作成されます。テキストの各行は、プリフライト結果ダイアログボックスの階層に合わせてインデントされます。レポートは、テキストエディターで開くことができます。

PDF レポートのレイヤーの表示または非表示

  1. ナビゲーションパネルで、「レイヤー」ボタン をクリックして「レイヤー」パネルを開きます。
  2. 「レイヤー」パネルでレポートを展開し、レイヤー名の左側にある四角形をクリックして、レイヤーを表示または非表示にします。

インベントリレポートについて

インベントリレポートは、PDF で使用しているリソースを表示します。リソースにはカラースペース、画像、パターン、シェーディング、メタデータ、各フォントファミリのフォントと字形が含まれます。関連情報は PDF ページにまとめて配置されますので、各項目の確認や場所の特定が可能です。プリフライト検査の前または後にインベントリレポートを実行できます。選択したプロファイル内のチェックで要求した情報だけを提供するプリフライト結果レポートとは異なり、インベントリレポートは PDF の内容をフィルタリングしません。プリフライト検査レポートとインベントリレポートはともに、問題の確認および解決に役立ちます。

インベントリレポート内の情報は、以下のタスクを実行するときに便利です。

  • 作成元アプリケーションが不明のファイル、スクリーン再描画の遅いファイル、コピーと貼り付けが機能しないなど通常ではないファイルの調査。

  • 印刷が正しく行われない、またはカラー変換、面付け、InDesign ページ上の配置の際に生じた問題など処理に関する問題の検証。

  • PDF の適切でない部分の特定。マスタページ上の不注意によるスペース文字が原因で発生するフォントの不良埋め込み、無関係な画像データを持つトリミングされた画像、期待した種類でないオブジェクト(画像へ変換済みまたは画像に結合したオブジェクト種類やベクトルオブジェクト)など。

  • さらなるオブジェクトに関する追加の情報の提供。例えば、インベントリレポートで特色を特定することにより、特色がそれ自体だけで使用されているか、またはダブルトーン画像などでほかの色材と混合されて使用されているかを判断できます。または、フォントに埋め込まれた字形や、それらがどう表示されるか、どのような文字がそれらによって表示されるかを判断できます。この情報によって、字形が見つからないエラーを解決することができます。

  • 作者名、解像度、カラースペース、著作権、ファイルに適用されているキーワードなど、ファイルに埋め込まれた XMP メタデータの調査。この情報は、Extensible Metadata Platform(XMP)規格を採用する標準化された方法で格納されます。

PDF のコンテンツのインベントリの作成

  1. プリフライトダイアログボックスで、オプションメニューから「インベントリを作成」を選択します。
  2. インベントリに含めるオブジェクトやリソースの種類を選択します。フォント、カラー、画像などに加えて、次の情報を含めることができます。

     

    フォーム XObject

    PDF 内で参照されるオブジェクト。例えば、PDF に同じオブジェクトが多く含まれる場合、多くのリファレンスとなる単一のリソースとして存在します。

     

    XMP メタデータを含める

    PDF に埋め込まれている、XMP 対応アプリケーションまたはデバイスで使用できる情報を含めます。この情報には、わかりやすい説明やタイトル、検索可能なキーワード、作成者の名前および著作権情報が含まれる場合があります。「詳細フィールドを含める」を選択した場合は、名前空間やプロパティを使用してメタデータを格納するために使用されているフィールドや構造を含めることができます。この詳細情報は、PDF 内のすべて(PDF 文書および XMP メタデータが存在する PDF 内の画像)の XMP データをテキストベースのツリービュー形式で表示します。

    注意:

    文書プロパティダイアログボックス内に、PDF 文書全体のメタデータを表示することもできます。ファイル/プロパティを選択し、「概要」タブをクリックし、「その他のメタデータ」をクリックします。詳細フィールドを表示するには、左側のリストで「詳細」をクリックします。

  3. (オプション)レポートを保存します。

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