クリップまたはムービー内の重要なポイントを記憶しておくために、マーカーを配置することができます。マーカーは、クリップの配置、並べ替え、同期を行うときに便利です。マーカーを使用して、エキスパートビュータイムラインにコメントを追加することもできます。
1 つのムービーまたはクリップで、最大 100 個の番号付きマーカー(0 ~ 99 のラベルが付きます)を使用することができます。また、番号なしマーカーはいくつでも使用できます。Adobe Premiere Elements でのディスクメニューの作成用にメニューマーカーを追加することもできます。
クリップおよびタイムラインマーカーの操作は、インポイントとアウトポイントの操作とほとんど同じです。ただし、インポイントとアウトポイントはクリップの実際の開始ポイントと終了ポイントを設定します。マーカーは参照専用のものであり、完成したムービーのクリップには影響しません。

A. タイムラインマーカー B. メニューマーカー C. マーカーメニュー D. ビートマーカー
注意:ビートを検出ボタンをクリックすると、サウンドトラック内の主要なビートの位置にマーカーが作成され、クリップとビートを同期できるようになります。
ムービー内に既に配置したクリップにマーカーを追加した場合、そのクリップのインスタンスにのみ表示されます。ソースクリップに追加したマーカーは、後でムービーに追加するクリップの各インスタンスに表示されます。ソースクリップにマーカーを追加しても、既にムービーに組み込まれているクリップのインスタンスには影響しません。プロジェクトのアセットパネルでクリップを選択すると、モニターパネルには、クリップ内のクリップマーカーだけが表示されます。
エキスパートビュータイムラインでクリップを選択すると、タイムラインマーカーだけが表示されます。クリップマーカーは、エキスパートビュータイムラインのクリップ内でアイコンとして表示されます。また、タイムラインマーカーはタイムラインルーラーに表示されます。
注意:
クリップまたはムービーのマーカーの追加、移動および削除については、Adobe Premiere Elements ヘルプの「クリップマーカーおよびタイムラインマーカーの操作」を参照してください。
マーカーは、プロジェクトのアセットパネル内のクリップ、エキスパートビュータイムライン内のクリップインスタンス、またはタイムラインルーラーに追加できます。マーカーには、クリップマーカーとタイムラインマーカーの 2 種類があります。
一般に、クリップマーカーは各クリップの重要な時間位置を指定する場合に追加します。例えば、特定のアクションやサウンドの時間位置を示すときに使用します。タイムラインルーラーに追加するタイムラインマーカーは、シーンやタイトルの位置など、ムービー内の重要なポイントを指定する場合に使用します。タイムラインマーカーには、コメントや Web ページにリンクする URL を含めることができます。
マーカーは、番号を付けることも、番号なしでも使用することもできます。多くのマーカーを使用する場合は、番号付きのマーカーが便利です。番号付きのマーカーの場合は、マーカー番号 5 からマーカー番号 40 のように、マーカー番号を指定してすばやく移動できます。番号なしのマーカーの場合は、前後の隣接するマーカーにしか移動できません。
コメントを記述するときにマーカーを使用する場合、マーカーに番号が付いていると参照しやすくなります。例えば、作業メンバーに「マーカー 12 の色をチェックしてください」と指示したり、「マーカー 42 のコメントを参照してください」と伝えるコメントを記述できます。
マーカーをソースクリップに追加すると、マーカーはクリップに保存され、その後エキスパートビュータイムラインに配置するすべてのクリップインスタンスに表示されます。
マーカーをクリップインスタンスに追加すると、マーカーはエキスパートビュータイムライン内にある該当するクリップインスタンスにのみ表示されます。
タイムラインマーカーは、ムービーの重要なフレームを区別するのに役立つだけでなく、コメント、チャプター番号または URL も指定することができます。コメント、チャプター番号または Web リンクはタイムラインマーカーにだけ指定することができ、クリップマーカーに指定することはできません。
ムービーを Adobe® Encore® に読み込む場合、タイムラインマーカーを使用してチャプターリンクを指定することができます。 Encore では、チャプターフィールドにテキストまたは番号を指定したタイムラインマーカーが自動的にチャプターポイントに変換されます。また、コメントフィールドの内容はチャプターポイントの説明フィールドに設定されます。
オンラインムービーの場合、フレームベースの Web ページをデザインできるときは、タイムラインマーカーを使用して Web ページの他のパーツを変更することができます。
タイムラインマーカーで URL と Web ページのフレームを指定できるので、フレームベースの Web ページにムービーを組み込むと、マーカーで指定したフレーム内にある特定のリンクをブラウザーに表示することができます。
ムービーの再生時に、マーカーの位置に到達するたびに Web ページの表示を切り替えることができます。例えば、家族の Web ページで休暇中に撮影したムービーを表示させながら、Web ページの別のフレームで休暇についての説明や静止画を表示させることができます。ただし、このような手法を実現するには、フレームと表示内容を調整するための綿密な計画が必要です。また、Web マーカーをサポートするファイルの種類(QuickTime)を使用して、ムービーを書き出す必要があります。
マーカーのデュレーションは 1 フレームを超える長さに設定できます。エキスパートビュータイムラインでは、タイムラインマーカーのデュレーションの長さに応じて、タイムラインマーカーアイコンの右側に白い線が表示されます。
マーカーはエキスパートビュータイムライン内でドラッグできます。ムービー内の既存のクリップマーカーを変更するには、対象となるクリップのインスタンスをプレビューウィンドウで開き、そこで変更を行います。エキスパートビュータイムラインではクリップマーカーを直接操作できません。
タイムラインマーカーは、マーカーを設定したフレームに結合されるわけではありません。クリップをインサートしても、既存のタイムラインマーカーはタイムラインルーラー上の元の位置に残ります。これとは対照的に、クリップマーカーはクリップと一緒に移動します。