このドキュメントでは、Acrobat XI での手順について説明します。Acrobat を使用している場合は、Acrobat ヘルプを参照してください。
出力インテントについて
出力インテントは、色分解印刷デバイスなど、PDF のカラー再現に使用する最終的な出力デバイスを記述します。出力インテントは、表示および印刷において作業用スペースより優先されますが、PDF 内のカラーの変換は行いません。
PDF/X1-a ワークフローでは、出力インテントは作業用 CMYK スペースを記述します。PDF/X-3 ワークフロー内で出力インテントの埋め込み ICC プロファイルは、カラーマネジメントが行われた色を持つオブジェクトを出力インテントにおける ICC プロファイルのカラースペースに動的に変換するのに使用します。ほとんどの場合は CMYK ですが、RGB やグレースケールの場合もあります。
出力インテントには 2 つの種類があります。1 つは U.S. Web Coated(SWOP)v2 など、出力デバイスのカラースペースを定義する埋め込みデバイスプロファイルを含みます。もう 1 つは、出力のカラースペースを定義し、通常は標準の出力条件に付けられる名前です。埋め込みプロファイルでなく名前付き出力インテントを使用する方が、PDF のサイズを縮小できます。しかし通常は PDF/X-1a ファイル、またはカラーマネジメントを行った色を含まない PDF/X-3 ファイルに対してのみ可能です。
PDF/X(または PDF/A)ファイルの作成時に出力インテントを含めるには、Adobe PDF 設定ダイアログボックスの規格パネルを使用します(Adobe PDF 設定へのアクセス方法は、使用するアプリケーションによって異なります)。サードパーティ製のプラグインを使用して出力インテントを含めることもできます。埋め込みプロファイルではなく名前付きの出力インテントを持つ文書の場合は、プログラムがそのインテントに関連付けられたカラープロファイルを探します。
出力インテントの作成
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プリフライト環境設定の「出力インテント」タブで、次のいずれかの操作をおこないます。
新しい出力インテントを最初から作成するには、新しい出力インテントアイコン をクリックします。
既存の出力インテントを基準に新しいインテントを作成するには、左側の一覧からオプションを選択し、選択した出力インテントを複製アイコン をクリックします。複製した出力インテントの名前には整数が付加されます。
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出力インテントオプションを設定します。
再利用のための出力インテントの抽出
別の PDF から埋め込まれている出力インテントを抽出し、プリフライト環境設定の出力インテントの一覧に追加することができます。
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プリフライト環境設定ダイアログボックスの「出力インテント」タブで、「キャプチャ」をクリックします。
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目的の出力インテントが埋め込まれているファイルを探して開きます。
抽出された出力インテントは一覧の最後に、特定の種類のファイルからキャプチャされたことを示す名前で表示されます。例えば、「PDF/X ファイルからキャプチャした出力インテント」などの名前が付けられます。
出力インテントからの ICC プロファイルの書き出し
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プリフライト環境設定の「出力インテント」タブで、出力インテントを選択して「ICC プロファイルを書き出し」をクリックします。
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ファイル名と保存場所を指定し、「保存」をクリックします。
Profiles フォルダーに、該当する ICC プロファイルが他の ICC プロファイルと共に表示されます。
出力インテントの削除
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プリフライト環境設定の「出力インテント」タブで、出力インテントを選択して、削除アイコン をクリックします。
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削除を確定します。