このドキュメントでは、Acrobat XI での手順について説明します。Acrobat を使用している場合は、Acrobat ヘルプを参照してください。
サムネール画像について
サムネール画像とは、文書内のページを縮小してプレビュー表示したものです。サムネール画像を使用すると、選択したページに直接ジャンプしたり、ページの表示を調整したりすることができます。サムネール画像を移動、コピーまたは削除すると、該当するページが移動、コピーまたは削除されます。
ナビゲーションパネルにページサムネールが表示されない場合は、F4 キーを押してナビゲーションパネルを開いてみてください。または、表示/表示切り替え/ナビゲーションパネル/ページサムネールを選択します。
サムネール画像の作成
ページサムネールを作成するとファイルサイズが増大するので、Acrobat による自動作成は行われません。
Acrobat でのサムネールの埋め込みと埋め込み解除のサポートはなくなりました。ただし、Acrobat Distiller® には、ページサムネールを埋め込む代替の方法が用意されています。
サムネール画像の作成
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左側の「ページサムネール」ボタンをクリックします。
ナビゲーションパネルにサムネール画像が表示されます。文書が大きい場合には、このプロセスに数秒かかることがあります。描画中にアプリケーションを操作すると、サムネール画像の描画が中断することがあります。
サムネール画像のサイズ変更
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ページサムネールパネルのオプションメニュー で、「サムネール画像を縮小」または「サムネール画像を拡大」を選択します。PDF を閉じて、もう一度開くと、ページサムネールは元のサイズに戻ります。
タブの順序の定義
ページサムネールパネルでは、フォームフィールド、リンクおよび注釈間をタブ移動する順序をページごとに設定できます。
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左側の「ページサムネール」ボタンをクリックします。
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サムネール画像を選択し、オプションメニュー から「ページのプロパティ」を選択します。
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ページのプロパティダイアログボックスで「タブの順序」をクリックし、タブの順序を選択します。
行の順序を使用
行を左から右に移動、または右綴じのページで右から左に移動します。
列の順序を使用
列を左から右および上から下に移動、または右綴じのページで右から左に移動します。
文書構造を使用
文書作成アプリケーションで指定した順序で移動します。
注意:構造化された文書(デスクトップパブリッシングアプリケーションで作成された PDF、またはタグを含む PDF)の場合は、文書作成アプリケーションと一致させるために「文書構造を使用」オプションを選択することをお勧めします。
古いバージョンの Acrobat で作成された文書では、デフォルトでタブ移動は指定されていません。この場合、Tab キーを押すと、まずフォームフィールドからフォームフィールドに移動し、次に行の順序どおりにリンク間を移動し、最後に注釈間を移動します。
しおりについて
しおりは、ナビゲーションパネルのしおりパネルにある目次テキストへのリンクの一種です。各しおりを使用して、文書内の別の表示またはページに移動することができます。しおりは、PDF を作成するときに、ほとんどのデスクトップパブリッシングアプリケーションで作成した文書の目次の項目から自動的に生成されます。そうしたしおりは、タグが付けられることが多く、PDF での編集に使用できます。
デフォルトでは、しおりをクリックすると、しおりの作成時に表示されていたページが表示されます。つまり、作成時の表示がしおりの位置となります。Acrobat では、個々のしおりを作成する際にしおりの位置を設定できます。ただし、先にしおりをまとめて作成し、後から位置を設定するほうが簡単な場合もあります。
Acrobat では、しおりを使用して、PDF 内の戻りたい場所にマークしたり、PDF 内の移動先、別の文書、または Web ページに移動できます。メニュー項目を実行したり、フォームを送信するなどのアクションを実行することもできます。
セキュリティ設定で許可されている場合は、Acrobat ユーザーが文書にしおりを追加することもできます。
しおりの作成
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左側の「しおり」ボタンをクリックして、しおりパネルを開きます。
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しおりのリンク先とするページを開き、表示設定を調整します。
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選択ツール を使用して、しおりを設定するページの領域を選択します。
ある画像にしおりを設定するには、画像をクリックするか、マウスをドラッグして画像を囲みます。
画像の一部にしおりを設定するには、ドラッグして長方形でその部分を囲みます。
テキストにしおりを設定するには、ドラッグしてテキストを選択します。選択したテキストは、新規しおりのラベルになります。ラベルは編集できます。
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既存のしおりを選択して新規のしおりを作成すると、選択したしおりの入れ子になります。しおりを選択しない場合には、新規のしおりは自動的にリストの最後に追加されます。
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ツール/コンテンツ編集/しおりを追加 を選択します。
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しおりパネルで、新規のしおりの名前を入力または編集します。
しおりの編集
Reader では、テキスト表示方法を変えてしおりを読みやすくすることができます。
Acrobat では、しおりの属性はいつでも変更できます。
しおり名の変更
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しおりパネルでしおりを選択し、オプションメニュー で「しおり名を変更」を選択して、新しいしおりの名前を入力します。
長いしおりのテキストを折り返す
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「しおり」ボタンをクリックして、オプションメニュー から「長いしおりを折り返す」を選択します。
ナビゲーションパネルの幅に関係なく、長いしおりのテキストがすべて表示されます(このオプションは、チェックがついているときは有効で、ついていないときは無効です)。
しおりのテキスト表示方法の変更
読者の注意を引くように、しおりの表示方法を変更することができます。
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しおりパネルで、1 つまたは複数のしおりを選択します。
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(Acrobat のみ)テキストの色とスタイルを変更するには、表示/表示切り替え/ツールバー項目/プロパティバーを選択します。注意:
しおりの表示方法を定義した後で、その設定を再利用することができます。再利用するには、しおりを選択し、オプションメニュー から「現在の表示方法をデフォルトとして使用」を選択します。
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フォントサイズを変更するには、オプションメニュー を開いて、テキストのサイズ/[サイズ] を選択します。
しおりの位置の変更
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しおりパネルで、しおりを選択します。
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文書ウィンドウで、新しい位置として指定したい場所に移動します。
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必要に応じて、表示倍率を調整します。
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オプションメニュー で「しおりの位置を設定」を選択します。注意:
「しおりの位置を設定」オプションが表示されるかどうかは状況によって変わります。このオプションは、既存のしおりが選択されている場合にのみ表示されます。
しおりへのアクションの追加
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しおりパネルで、しおりを選択します。
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オプションメニュー から「プロパティ」を選択します。
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しおりのプロパティダイアログボックスで、「アクション」をクリックします。
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「アクションを選択」オプションからアクションを選択して「追加」をクリックします。
しおりの削除
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しおりパネルで、しおりまたはしおりの範囲を選択し、Delete キーを押します。注意:
しおりを削除すると、その下層にある子要素のしおりもすべて削除されます。しおりを削除しても、文書のテキストは削除されません。
しおりの階層の作成
しおりのリストを階層構造(入れ子)にして、トピック間の関係を表すことができます。これにより、しおりに親子関係ができます。階層構造のリストは、表示を展開したり折りたたんだりすることができます。
1 つまたは複数のしおりを入れ子にする
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入れ子にしたいしおりを選択します。
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親しおりアイコンのすぐ下にアイコンをドラッグします。線アイコン はアイコンの位置を示しています。
しおりが入れ子になっても、実際のページは文書中の元の位置のままです。
入れ子にされた位置からのしおりの移動
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移動したいしおりを選択します。
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次のいずれかの操作を行って、選択したしおりを移動します。
アイコンをドラッグし、親しおりのラベルのすぐ下に矢印を配置します。
オプションメニュー の「切り取り」を選択し、親しおりを選択します。次に、オプションメニューの「選択したしおりの後に貼り付け」を選択します。
上位レベルのすべてのしおりの表示または非表示
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オプションメニュー で、「上位レベルのしおりを展開」または「上位レベルのしおりを非表示」を選択します。
タグ付きしおりの追加
タグ付きしおりを使用すると、通常のしおりよりも、ページコンテンツをより詳細に調整することができます。タグ付きのしおりは、文書要素の基本的な構造情報(見出しレベル、段落、表のタイトルなど)を使用しているため、PDF の対応するページの再構成や、ページの削除など、文書を編集するときに使用できます。親のタグ付きしおりを移動または削除する場合、その子のタグ付きしおりも親しおりと一緒に移動または削除されます。
Adobe InDesign® や Microsoft Word など、多くのデスクトップパブリッシングアプリケーションは構造化された文書を作成します。それらの文書を PDF に変換するとその構造がタグに変換され、これによりタグ付きしおりの追加がサポートされます。変換された Web ページは通常、タグ付きしおりを含みます。
文書にタグ付きしおりが含まれない場合は、Acrobat でいつでも追加できます。
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しおりパネルのオプションメニュー から「ストラクチャから新規しおり作成」を選択します。このオプションが使用可能でない場合は、文書が構造化されていません。
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タグ付きしおりとして指定する構造エレメントを選択します。Ctrl キーを押しながらクリックすると、複数の項目を選択できます。
タグ付きしおり は、新規の名称未設定しおりの下にネストされます。