現像モジュールには、写真の表示用と編集用の 2 組のパネルとツールバーがあります。画面の左側には、ナビゲーター、プリセット、スナップショット、ヒストリーおよびコレクションの各パネルがあり、これらのパネルで写真に対する補正内容をプレビュー、保存および選択できます。パネルの右側には、写真を全体的および部分的に補正するためのツールとパネルがあります。ツールバーには、補正前と補正後の画像を切り替えたり、クイックスライドショーを再生したり、ズームなどのタスクを実行するためのコントロールがあります。

A. プリセット、スナップショット、ヒストリー、コレクションの各パネル B. ツールバー C. ヒストグラム D. 写真の情報 E. スマートプレビューのステータス F. ツールストリップ G. 調整パネル
- 現像モジュールのヒストグラムパネルでは、カラートーンを測定したり、写真の色調を調整したりできます。
- 写真のスマートプレビューのステータスについての詳細は、ヒストグラム/EXIF 情報/RGB 値の下に表示されます。
- ツールストリップのツールでは、赤目を修正したり、汚れやスポットを除去したり、写真の切り抜きや角度補正を行ったり、写真の特定の部分に補正を適用したりできます。
- 基本補正パネルには、写真のホワイトバランス、彩度、階調を補正するための主要ツールが揃っています。
- トーンカーブパネルと HSL/カラー/B & W パネルには、色と階調を微調整するためのツールがあります。
- カラーグレーディングパネルでは、モノクロ画像に色を付けたり、カラー画像に特殊効果を施したりできます。
- ディテールパネルでは、シャープネスを調整したり、ノイズを軽減したりできます。
- レンズ補正パネルでは、カメラレンズによる色収差と周辺光量調整を補正できます。
- 変形パネルでは、水平方向と垂直方向のゆがみを補正できます。
- 効果パネルでは、切り抜いた写真の周辺光量補正、フィルム粒子効果の追加、写真のかすみやもやの量の調整が可能です。
- キャリブレーションパネルでは、初期の補正設定をカメラの機種に合わせて調整できます。
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- 参照ビューで、フィルムストリップから参照ウィンドウに写真をドラッグ&ドロップして、その写真を参照写真として設定します。
ライブラリモジュールのグリッド、または現像モジュールのルーペ表示で写真を右クリックし、コンテキストメニューから「参照写真として設定」を選択することによって、参照写真を設定することもできます。
参照ビュー。左の参照ウィンドウに参照写真が、右のアクティブウィンドウに編集対象の写真が表示される。
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右のツールやパネルを使用してアクティブな写真を編集し、その特性や外観を参照写真に合わせることができるようになりました。
参照ビューで写真を編集しているときにアクティブな写真の補正前のビューを見るには、\ キーを押します。アクティブウィンドウに補正前の写真が表示されます。アクティブウィンドウの左上に「アクティブ(補正前)」という文字が表示されます。
写真の特性や外観が参照写真(左)と合致するようにアクティブな写真(右)に現像設定を適用。
注意:
参照ビューでアクティブな写真を編集する際には、切り抜きツール以外のすべての現像ツールを使用できます。切り抜きなどの特定の領域の編集については、そのほとんどは参照ビューを起動する前に適用してください。
切り抜きツールを選択すると、「切り抜きツールを選択すると、参照ビューは終了します」というダイアログが表示されます。終了する場合は、「続行」をクリックします。参照ビューにとどまる場合は、「キャンセル」をクリックします。
参照ビュー内のアクティブな写真を変更するには、次のいずれかの操作をおこないます。
- フィルムストリップで別の写真を選択します。
- アクティブウィンドウに別の写真をドラッグします。
- ツールバーの「参照写真のロック」アイコン
をクリックし、ライブラリモジュールに切り替えて、新しい写真を選択し、メニューバーから写真/参照ビューで開くを選択します。
注意:
初期設定では、現像モジュールから他のモジュールに切り替えると、現在の参照写真はクリアされます。現在の参照写真を参照ウィンドウにロックするには、現像モジュールから別のモジュールに切り替える前に、ツールバーの「参照写真のロック」アイコン
をクリックします。
現像モジュールのリファレンスビューで作業中に、ヒストグラムの下の領域には、手のひらツールやズームツールを参照/アクティブ写真の上に移動した場合に表示される個々のピクセルに対して、RGB/LAB のカラー値が表示されます。
参照/アクティブ R [参照値]/[アクティブ値] G [参照値]/[アクティブ値] B [参照値]/[アクティブ値] %
アクティブ画像の階調やカラーを調整する場合に、これらのカラー値を参照できます。詳細については、参照ビューの RGB および LAB カラー値の表示を参照してください。
参照ビューでの作業時、複数の写真に対して、現在のアクティブ写真の選択した現像設定を適用することもできます。現像モジュールで調整した設定を参照ビューの複数の写真へ適用を参照してください。
現像設定を写真に適用する際に、適用前後の写真を比べて見ることができます。補正前の表示には、最初に読み込んだときの状態で写真が表示されます。読み込み時にプリセットを指定した場合は、その設定も適用されます。この写真は、設定が上書きコピーされるまで変わりません。補正後の表示には、設定の変更がその都度反映されます。ズームやパンは、2 つの表示で同時におこなわれます。
- ルーペ表示内で補正前と補正後の表示を切り替えるには、円(¥)キーを押すか、表示/補正前/補正後/補正前のみを選択します。「補正前」という語が画像の右下に表示されます。
- 補正前と補正後の写真を同時に表示するには、ツールバーの補正前と補正後のビューを切り替えボタンをクリックして表示オプションを切り替えるか、ポップアップメニューから表示オプションを選択します。
補正前と補正後を左右に表示:
補正前と補正後の写真全体を左右に並べて表示します。
補正前と補正後を左右に分割して表示:
写真を左右 2 つに分割し、左側半分を補正前の設定、右側半分を補正後の設定で表示します。
補正前と補正後を上下に表示:
補正前と補正後の写真全体を上下に並べて表示します。
補正前と補正後を上下に分割して表示:
写真を上下 2 つに分割し、上側半分を補正前の設定、下側半分を補正後の設定で表示します。
- ツールバーの補正前の設定を補正後の写真にコピーボタンをクリックします。
- ツールバーの補正後の設定を補正前の写真にコピーボタンをクリックします。
- 補正前の設定と補正後の設定を入れ替えをクリックします。
- 設定/補正後の設定を補正前の設定にコピーを選択します。
- 設定/補正前の設定を補正後の設定にコピーを選択します。
- 設定/補正前の設定と補正後の設定を入れ替えを選択します。
注意:
これらのメニューコマンドは、ルーペ表示で補正前と補正後の写真をそれぞれ表示している場合にも使用できます。
片方の写真の現在の設定がすべて、もう片方の写真にコピーされます。ヒストリー設定を 1 つずつコピーするには、ヒストリーパネルで任意の状態を右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)して、「ヒストリー設定を補正前にコピー」を選択します。
写真の特定の領域を部分的に編集するためのツールは、ヒストグラムパネルの下のツールストリップにあります。ツールを選択すると、オプションがツールドロワーに表示されます。ツールの選択を解除すると、ツールドロワーが閉じ、手のひらツールまたはズームツールに戻ります。
手のひら/ズームツール
写真の上にポインターを置くと、ヒストグラムに RGB カラー値が表示されます。表示されるツールは、写真の表示方法によって変化します。全体で表示している場合は、ズームツールが選択されます。表示倍率をフル、1:1、またはそれ以上に設定すると、手のひらツールが選択されます。写真をクリックすると、全体と 1:1 の間で切り替えることができます。
ターゲット調整
このツールを写真上にドラッグすると、特定のスライダーを使用して色や階調を補正できます。このツールはトーンカーブパネルまたは HSL/カラー/白黒パネルで選択するか、表示メニューから選択します。ツールを選択した後で、ツールバーのターゲットグループポップアップメニューから異なる対象を選択できます。
ルーペ表示
写真を 1 枚表示するルーペ表示は現像モジュールとライブラリモジュールの両方で使用できますが、ルーペ表示用のキーボードショートカットは両モジュールで異なり、現像モジュールでは D キー、ライブラリモジュールでは E キーが使用されます。ツールバーにあるルーペ表示ボタンをクリックすると、それぞれのモジュールでルーペ表示にすばやく切り替えることができます。
以前の設定、同期および自動同期
右側のパネルの一番下にあるこれらのボタンは、フィルムストリップで選択している写真の数(1 枚または複数枚)に応じて切り替わります。写真が 1 つだけ選択されている状態で「前の設定」ボタンをクリックすると、前に選択した写真のすべての設定をコピーして、フィルムストリップで現在選択されている写真にペーストできます。複数の写真が選択されている状態で「同期」ボタンをクリックすると、現在選択している写真の設定のうち、選択されている他の写真にペーストする項目を指定できます。「自動同期」ボタンをクリックすると、スライダーを移動するたびに、選択されている他の写真も自動的に調整されます。Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押すと、「同期」ボタンが「自動同期」ボタンに変わります。
補正前と補正後のビューを切り替え
ツールバーの補正前と補正後のビューボタンには 4 つの選択肢があります。2 枚の写真を左右または上下に配置でき、左右または上下の両方に写真全体を表示するか、1 枚の写真を 2 つに分割して表示することができます。ルーペ表示ボタンをクリックすると、補正前と補正後のビューがオフになります。
設定をコピー
3 つのボタンを使用して、現在の設定を補正後のビューから補正前のビュー、補正前のビューから補正後のビュー、またはビューの間で切り替えることができます。これらのボタンは、現像モジュールで補正前と補正後のビューを選択したときにツールバーに表示されます。
- 写真に適用したプリセットの効果をプレビューで確認するには、プリセットパネル内で目的のプリセットの上にポインターを移動します。写真に適用した効果は、ルーペ表示とナビゲーターパネルに表示されます。
- プリセットを写真に適用するには、プリセットパネル内で目的のプリセットをクリックします。
注意:
Lightroom Classic CC 7.4(2018 年 6 月リリース)では、ルーペ表示で写真に適用したライブプリセットプレビューを無効にできる新しい環境設定オプションが追加されました。
- 編集/環境設定(Windows)、または Lightroom Classic/環境設定(Mac)を選択します。
- 環境設定ダイアログで、「パフォーマンス」タブに移動します。
- 「パフォーマンス」タブで、「ルーペでプリセットのホバープレビューを有効にする」の選択を解除します。
- 「OK」をクリックします。
注意:
Lightroom Classic CC 7.5(2018 年 8 月リリース)から、XMP プリセットおよびプロファイル、DCP プロファイル、LCP プロファイルを、zip ファイルの一部として読み込むこともできます。ただし、lrtemplate プリセットは zip ファイルの一部として読み込むことはできません。
- プリセットパネル[現像モジュール]で、右上隅にあるプラス(+)アイコンをクリックし、表示されるドロップダウンオプションから「プリセットを読み込み」を選択します。表示される読み込みダイアログボックスで、プリセットファイル、またはプリセットを含んでいる .zip ファイルを選択します。「OK」をクリックします。
この場合、すべてのプリセットはユーザープリセットグループに追加されます。
- プリセットパネル[現像モジュール]で、目的のプリセットグループを右クリックし、表示される読み込みダイアログボックスで、プリセットファイル、またはプリセットを含んでいる .zip ファイルを選択します。「OK」をクリックします。
この場合、プリセットは選択したプリセットグループに読み込まれます。
Lightroom Classic CC 7.4(2018 年 6 月リリース)で導入された機能
「プリセットを管理」オプションを使用して、プリセットパネルや現像プリセットリストが表示されるその他の場所のさまざまな現像プリセットグループの表示/非表示を切り替えられます。
プリセットグループの表示/非表示を切り替えるには、次の手順に従います。
画像の ISO 設定に基づいてプリセットを作成します。ISO アダプティブプリセットを作成するには、ISO 値が異なる 2 つ以上の画像を選択する必要があります。 ISOアダプティブプリセットを、プリセットで指定されたISO値とは異なるISO値を持つ画像に適用する場合、プリセットで定義された値に基づいて、適切な設定値が計算されます。
例えば、2 つの画像を使用してプリセットを作成し、1 つは ISO 400、輝度ノイズリダクションを 0 に、もう 1 つは ISO 1600、輝度ノイズリダクションを 10 に設定し、このプリセットを ISO 800 の画像に適用すると、輝度ノイズリダクションは 5 に設定されます。
RAW ファイル形式の画像を読み込むためのデフォルト設定として ISO アダプティブプリセットを設定するには、ISO 値に固有の Raw 初期設定の調整を参照してください。
注意:
次の場合、「ISO アダプティブプリセットを作成」オプションは無効になります。
- 2 つ以上の画像が選択されていない。
- 選択した画像に異なる ISO 値が含まれていない。
注意:
- グループ内のすべてのプリセットを書き出すにはプリセットグループを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)して、「グループを書き出し」を選択します。
- お気に入りグループにカスタム/サードパーティ製のプリセットと付属の Lightroom Classic プリセットがある場合、お気に入りグループの書き出し時には、カスタム/サードパーティ製のプリセットのみが書き出されます。
注意:
キーボード上の Delete キーは押さないでください。Delete キーを押すと、現在選択されている写真が削除されます。
初期設定では、カスタム(ユーザー)プリセットは Lightroom Classic フォルダー内のフォルダーに保存されます。Mac OS および Windows での具体的な場所については、Lightroom Classic および Lightroom 6 環境設定ファイルおよびその他のファイルの場所を参照してください。
- ユーザープリセットをカタログと一緒のフォルダーに保存するには、環境設定ダイアログボックスのプリセットパネルで、「プリセットをカタログと一緒に保存」を選択します。
- ユーザープリセットの保存場所を表示するには、現像モジュールのプリセットパネルでプリセットを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)して、「エクスプローラーで表示」(Windows)または「Finder で表示」(Mac OS)を選択します。
現像モジュールのルーペ表示で写真を開くと、現在の写真に適用されないカメラプロファイルや、RAW ファイルにのみ適用されるプリセットなど、選択した写真との互換性がないために、プリセットパネルに表示されない場合があります。互換性のないプリセットは、「現像」のプリセットパネルにフェード状態の斜体スタイルで表示されます。
すべてのプリセットを、現在の写真と互換性がない場合でも表示するには、次の手順を実行します。
このリリースの Lightroom Classic では、同じグループで同じ名前の重複プリセットを作成しようとすると、プリセット名を複製ダイアログボックスが開き、次のオプションが表示されます。
- 置き換え - このオプションを選択すると、グループで同じ名前がある場合、最新のプリセットのみが保持されます。
- 複製 - このオプションを選択すると、グループで同じ名前がある場合、2 つのプリセットが同じ名前で保持されます。
- 名前変更 - このオプションを選択すると、初期設定で名前に数値の拡張子を追加するか、名前を変更することができます。
注意:
取り消す前に、設定が完全に失われないように、設定のスナップショットまたはプリセットを保存しておいてください。