現像モジュールで編集する写真を開きます。
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現像モジュールの調整パネルのコントロールを使用すると、写真全体のカラーやトーンを補正できますが、補正を写真全体に適用したくない場合もあります。それは、ポートレートで顔を明るくして際立たせたり、風景写真で空の青さを強調したりするときなど、写真の特定の領域のみを補正したい場合です。Lightroom Classic で部分的な補正を行うには、マスクツールを使用し、カラーやトーンを調整できます。
Lightroom Classic の現像モジュールで適用されるその他すべての補正と同様に、マスクツールを使用した補正によって画像データが変わるわけではなく、補正が写真に永久的に適用されることはありません。
2022年10月リリースの Lightroom Classic(バージョン 12.0)以降、新しい AI を活用したマスクを使用して、ワンクリックで人物、オブジェクト、背景を自動的に選択できるようになりました。
また、「マスク適用量スライダー」を使用して、一度に複数の補正設定を調整できます。
マスクの作成
Lightroom Classic では、画像にマスクを追加するオプションが複数あります。「被写体を選択」と「空を選択」、「背景を選択」、「オブジェクト」、または「人物」を使用して、マスクを自動的に追加するか、「ブラシ」、「線形グラデーション」、「円形グラデーション」、または「範囲マスク」を使用してマスクを手動で追加できます。
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現像モジュールのツールストリップから「マスク」を選択します。
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ブラシ
編集する領域の上でブラシツールをクリック&ドラッグします。特定のスライダーを使用して、「ブラシサイズ」、「ぼかし」、「流量」、「密度」を調整します。
サイズ:ブラシの先の径をピクセル単位で指定します。
ぼかし:ブラシがあたった範囲とその周りのピクセルとの間に、エッジをぼかした移行部分を作成します。ブラシを使用する場合、内側の円と外側の円の距離がぼかしの量を表しています。
流量:補正の適用率をコントロールします。
密度:ストロークの透明度を制御します。
また、「自動マスク」を選択して、ブラシストロークを同じカラーの領域に限定することもできます。
線形グラデーション
編集する領域でツールをクリックしてドラッグします。これは、徐々にフェードするパターンを使用してソフトな移行部分を作成し、写真の大部分を補正する場合に便利です。
円形グラデーション
編集する領域でツールをクリックしてドラッグします。このツールは、楕円形の内側または外側で部分補正を行うのに便利です。ぼかしスライダーを使用して、補正の柔らかさを決定します。
範囲
範囲マスクを使用して写真を調整します。
カラー範囲
このツールを使用して、マスク領域内のカラーをサンプリングします。次のいずれかの操作を行います。
- マスク領域内で単一のカラーをサンプリングするには、写真上の必要な場所でカラー範囲セレクターをクリックします。
- より正確なカラーの選択を行うには、次のいずれかの操作を行います。
- 補正する写真のカラーの周りの領域を、クリックしながらドラッグします。
- 複数のカラーサンプルを追加するには、Shift キーを押しながらクリックします。Shift キーを押しながら画像をクリックすると、最大 5 つのカラーサンプルを追加できます。
- カラー範囲マスク内の既存のカラーサンプルを削除するには、Option(Mac)/Alt(Win)を押しながら、削除するサンプルをクリックします。
- 調整スライダーを調整して、選択したカラーの範囲を狭くしたり広げたりします。
輝度範囲
このツールを使用して、写真内のポイントまたは領域を選択します。選択した明るさの範囲にあるすべての領域が選択範囲になります。この方法で、写真の明るさのレベルのみを正確に調整できます。マスク領域の輝度範囲を選択するには、次のいずれかの操作を行います。
- 耀度範囲スライダーを調整して、選択した輝度範囲の端点を定義します。
- 補正する写真の領域を、クリックしながらドラッグします。小さな領域を選択することで、特定の輝度範囲に絞り込むことをおすすめします。
「輝度マスクを表示」チェックボックスを選択して、写真の輝度情報を白黒表現で表示します。赤いカラーの部分は、輝度範囲マスクでマスクされた実際の領域を示します。
奥行き範囲
このツールを使用して、カメラからの距離に基づいて領域を選択します。 このツールは、深さ情報を含む写真に対してのみ有効です。 マスク領域の奥行き範囲を選択するには、次のいずれかの操作を行います。
- 奥行き範囲スライダーを調整して、選択した奥行き範囲の端点を定義します。
- 補正する写真の領域を、クリックしながらドラッグします。奥行き範囲セレクターツールを使用してより小さな領域を選択することで、特定の奥行き範囲に絞り込むことをおすすめします。
「奥行きマスクを表示」チェックボックスを選択して、画像の深度を白黒表現で表示します。写真の白い部分は前景を表し、黒い部分は背景を表します。赤いカラーは奥行き範囲マスクでマスクされた実際の領域を示します。
被写体を選択
「被写体を選択」では、写真の被写体を自動的に選択し、特定の編集を適用できます。
空を選択
「空を選択」では、写真の空を自動的に選択し、特定の編集を適用できます。
「背景を選択」では、写真の背景を自動的に選択し、特定の編集を適用できます。
オブジェクトを選択
「オブジェクトを選択」には、オブジェクトをマスクするツールが用意されています。このツールを使用して、写真内のオブジェクト領域をブラッシングまたは描画することでオブジェクトを自動的に選択し、特定の編集を適用できます。
「人物を選択」では、1 人以上の人物を自動的に選択し、特定の編集を適用できます。
マスクに追加
マスクを作成した後は、任意のマスクツールを使用して、選択範囲に領域を追加できます。既存のマスクに追加するには、次の手順を実行します。
マスクから削除
マスクを作成した後は、任意のマスクツールを使用して、自動選択範囲の領域を削除できます。既存のマスクから削除するには、次の手順を実行します。
マスクツールの 1 つを使用してマスクを作成したら、マスクパネルを使用して選択範囲をさらに微調整できます。
マスクパネルをドラッグ&ドロップして、パネルにドッキングまたはドッキング解除できます。マスクパネルヘッダーで右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(macOS)し、「パネルにドッキング」または「パネルからドッキング解除」を選択することもできます。
ツール選択をドラッグ&ドロップして、グループ内で移動したり、別のグループに移動したり、新しいマスクを作成することもできます。また、Option キー(macOS)または Ctrl キー(Windows)を押しながらドラッグして、選択したツール選択を移動する代わりにコピーを作成することもできます。
マスクパネルには、すべてのマスクと、作成したツールの選択のリストが表示されます。マスクまたはツール選択メニューから、次の操作ができます。
Lightroom Classic 11.4(2022年6月リリース)以降では、マスクパネルにバッジが表示され、マスクコンポーネントを簡単に識別できます。
セグメント化されたマスクパネル
トーン、カラー、効果、ディテールを個別に展開または折りたたむことができるため、表示をよりカスタマイズできます。
単独モード
調整パネルの折りたたまれたセグメントを右クリックして、「単独モード」を選択すると、一度に 1 つのサブパネルを調整できます。
目視インジケーター
調整パネルには個別の目視インジケーターがあり、アクティブな設定があるパネルを一目で素早く確認できます。さらに、目のアイコンを押し続けると、サブパネルで設定を一時的に非表示にして、より見やすくすることができます。
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メニューで次のいずれかを選択します。
名前を変更:マスクの名前を変更するには、このオプションを選択します。
マスクを反転:最初に選んだ選択肢以外をすべて選択するには、このオプションを選択します。
マスクを複製して反転:マスクを複製し、選択範囲を反転するには、このオプションを選択します。
マスクの共通範囲:同じマスクの他のコンポーネントと交差する既存のマスクに新しいコンポーネントを作成するには、このオプションを選択します。Alt キー(Windows)/Option キー(macOS)を押して、マスクパネルからこのオプションにアクセスすることもできます。
複製:マスクのコピーを作成するには、このオプションを選択します。
非表示:選択したマスクを非表示にするには、このオプションを選択します。
削除:選択したマスクを削除するには、このオプションを選択します。
空白マスクを削除
プリセットまたはバッチ操作で作成された特定のマスクまたは複数の空のマスクを削除するには、このオプションを選択します。
AI マスクを更新
AI マスクを更新する必要がある場合、画像が見つからない場合、新しいスポットがある場合、または回転されている場合は、このオプションを選択します。
自動非表示切り替えスイッチ
マスクの 3 点メニュー内で、マスクパネルを自動的に隠すことができます。
マスクオーバーレイ
オーバーレイオプションは、マスクパネルからも変更できます。
マスクとの共通範囲
既存のマスクを新しいマスクと交差させるには、次の手順を実行します。
人工知能を活用することにより、「被写体を選択」、「空を選択」、「背景を選択」、「オブジェクトを選択」、および「人物を選択」マスクをワンクリックで複数の写真に適用できるようになりました。この操作は、コピー&ペースト、同期と自動同期、以前の設定からのコピーで可能です。
プリセットを一括適用するには、次の手順に従います。
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「コピー」を確認したら、ライブラリ/グリッド表示
でマスクをペーストする写真を選択します。
- 選択した写真にマスクが正しく適用されない場合は、マスクパネルの「すべて更新」をクリックするか、ヒストグラムの下にある注意インジケーターをクリックします。 (macOS)Cmd+Option+U または (Win)Ctrl+Alt+U を押して、選択した写真全体で欠落しているマスクを更新することもできます。
次のスライダーを使用して、目的に合わせて選択範囲を補正します。
色温度
画像の一部の領域の色温度を上下させて調整します。段階フィルターの色温度効果を使用すると、混光照明の下で撮影した画像を改善することができます。
色かぶり補正
グリーンまたはマゼンタの色合いを補正します。
露光量
全体的な画像の明るさを設定します。露光量を部分的に補正することで、従来の覆い焼きと焼き込みに似た効果が得られます。
コントラスト
画像のコントラストを調整します。主に中間調で効果が現れます。
ハイライト
画像内の露出過多のハイライト領域のディテールを再現します。
シャドウ
画像内の露出不足のシャドウ領域のディテールを再現します。
白レベル
写真の白色点を調整します。
黒レベル
写真の黒点を調整します。
テクスチャ
写真のテクスチャ加工されたディテールをスムーズにしたり、強調したりします。ディテールをスムージングするにはスライダーを左に動かし、強調するにはスライダーを右に動かします。テクスチャスライダーを調整しても、カラーやトーンは変更されません。
明瞭度
部分的なコントラストを上げて画像の奥行きを強調します。
かすみの除去
写真の既存のかすみを増減します。
色相
写真の色相を調整します。「微調整を使用」を選択して、正確に調整します。
彩度
カラーの鮮やかさを調整します。
シャープ
写真のエッジの鮮明度を強調して細部を際立たせます。負の値を指定すると細部がぼやけます。
ノイズ
シャドウ領域に発生しやすい輝度ノイズを軽減します。
モアレ
モアレアーチファクト、つまりカラーエイリアシングを除去します。
フリンジ軽減
エッジのカラーフリンジが除去されます。
カラー
部分的な補正の影響を受ける領域に濃淡を適用します。カラースウォッチをクリックして色相を選択します。写真を白黒に変換した場合もカラー効果は維持されます。
粒子
効果パネルで、粒子を画像のマスクされる領域に追加するには、適用量スライダーを使用します。 画像内の粒子に調整を加えるには、粗さおよびサイズスライダーを使用します。これらの設定は、画像のグローバル領域とマスクされる領域の両方に適用されます。
カーブ
画像全体に影響せずに、部分的な編集をより正確に管理できます。 カーブツールの使用中に、「カーブ」の下の彩度を微調整スライダーを使用すると、カラーの彩度を制御できます。
Lightroom Classic 12.4 以降では、外観パネルは「効果」に名前が変更されました。