Flash グラフィックについて

Flash(SWF)ファイル形式は、スケーラブルでコンパクトな Web 用グラフィックに使用する、ベクターベースのグラフィックファイル形式です。このファイル形式はベクターベースなので、あらゆる解像度でアートワークの画質を維持でき、アニメーションフレームの作成には理想的です。Illustrator では、各レイヤー上にアニメーションフレームを作成してから、画像レイヤーを個別のフレームとして Web サイト用に書き出すことができます。Illustrator ファイルでシンボルを定義し、アニメーションのサイズを小さくすることもできます。書き出すときに、各シンボルは SWF ファイルで 1 回だけ定義されます。

アートワークSWF ファイルとして保存できます。そのためには、「書き出し」コマンドまたは「Web およびデバイス用に保存」コマンドを使用します。それぞれの利点は次のとおりです。

書き出し(SWF)コマンド

アニメーションとビットマップの圧縮を最もよく制御できます。

Web およびデバイス用に保存」コマンド

スライスされたレイアウトの SWF とビットマップの混合形式を制御できます。このコマンドの方が書き出し(SWF)コマンドよりも画像オプションの数が少なくなりますが使用する設定は「書き出し」コマンドの前回使用した設定です。

SWF として保存するアートワークを準備する場合は、次の情報に注意してください。

  • シンボルを使用してファイルサイズを小さく保つには、アートワークのシンボルインスタンスではなく、シンボルパネルのシンボルに効果を適用します。

  • シンボルステインツールおよびシンボルスタイルツールを使用すると、アピアランスを保持するために各シンボルインスタンスのコピーが作成されるので、SWF ファイルのサイズが大きくなります。

  • メッシュオブジェクトや 8 個以上の分岐点を持つグラデーションは、ラスタライズされ、ビットマップで塗りつぶされたオブジェクトとして表示されます。分岐点数が 8 個未満のグラデーションは、グラデーションとして書き出されます。

  • パターンは小さいサイズの画像(パターンアートのサイズ)にラスタライズされ、アート全体を塗りつぶすように並べられます。

  • ビットマップオブジェクトがスライスの境界を超える場合は、オブジェクト全体が書き出されます。

  • SWF は丸められた形状の線端と角だけをサポートします。SWF に書き出すと、ベベル結合または丸められた形状の線端と角が丸められます。

  • パターンの塗りが適用されたテキストおよび線は、パスに変換され、パターンで塗りつぶされます。

  • テキストは SWF で書き出された場合でも多くの機能を保持しますが、一部の情報は失われます。SWF ファイルを Flash に読み込むと、行送り、カーニング、トラッキングは保持されません。代わりに、テキストが複数のレコードに分割され、行送りと同様の効果がシミュレートされます。後に SWF ファイルを Flash Player で再生すると、ファイル内の行送り、カーニングおよびトラッキングのアピアランスは保持されます。テキストをパスとして書き出す場合は、SWF オプションダイアログボックスの「文字をアウトライン」を選択するか、「アウトラインを作成」コマンドを選択して、SWF に書き出す前にテキストをアウトラインに変換します。

Flash アニメーションの作成

Illustrator で Flash アニメーションを作成する方法はたくさんあります。一番簡単なのは、各アニメーションフレームを Illustrator の別々のレイヤーに配置し、アートワークを書き出すときに「AI レイヤーを SWF フレームに変換」オプションを選択する方法です。

  1. アニメーションにするアートワークを作成します。シンボルを使用すると、アニメーションのファイルサイズが小さくなり、作業が単純になります。
  2. アニメーションのフレームごとに別のレイヤーを作成します。

    そのためには、基本アートワークを新しいレイヤーにペーストしてアートワークを編集します。または、「サブレイヤーに分配」コマンドを使用して、累積的に構築されるオブジェクトから成るレイヤーを自動的に生成することもできます。

  3. レイヤーの順序が、アニメーションフレームで表示する順序になっていることを確認します。
  4. 次のいずれかの操作をおこないます。
    • ファイル/書き出しを選択し、形式として「Flash(SWF)」を選択し、「書き出し」をクリックします。SWF オプションダイアログボックスで、「書き出し形式」として「AI レイヤーを SWF フレームに変換」を選択します。その他のアニメーションオプションを設定して「OK」をクリックします。

    • ファイル/Web およびデバイス用に保存を選択します。最適化ファイル形式メニューから「SWF」を選択します。書き出し形式メニューから「AI レイヤーを SWF フレームに変換」を選択します。その他のオプションを設定して「保存」をクリックします。

Illustrator と Flash の操作

Illustrator のオブジェクトは、Flash 編集環境に移動することも、Flash Player に直接移動することもできます。オブジェクトのコピー&ペースト、SWF 形式でのファイルの保存、Flash へのオブジェクトの直接の書き出しができます。さらに、Illustrator では、Flash の動的なテキストとムービークリップのシンボルもサポートされています。

Device Central を使用して、様々なハンドヘルドデバイスで、Illustrator オブジェクトの Flash Player での表示を確認することもできます。

Illustrator のオブジェクトのペースト

Illustrator でグラフィックが豊富なオブジェクトを作成し、これを簡単かつ迅速、シームレスに Flash に対してコピー&ペーストできます。

Illustrator のオブジェクトを Flash にペーストする場合は、次の属性が保持されます。

  • パスおよびシェイプ

  • スケーラビリティ

  • 線幅

  • グラデーションの定義

  • テキスト(OpenType フォントを含む)

  • リンクされた画像

  • シンボル

  • 描画モード

さらに、Illustrator と Flash は、ペーストされたオブジェクトを次のようにサポートします。

  • Illustrator オブジェクトで最上位レイヤー全体を選択し、これを Flash にペーストすると、レイヤーはそのプロパティ(表示 / 非表示とロック)とともに保持されます。

  • RGB 以外の Illustrator カラー(CMYK、グレースケール、カスタム)は、Flash では RGB に変換されます。RGB カラーは期待どおりにペーストされます。

  • Illustrator のオブジェクトを読み込んだり、ペーストしたりする場合は、様々なオプションを使用して、エフェクト(テキスト上のドロップシャドウなど)を Flash フィルターとして保持できます。

  • Flash は Illustrator のマスクを保持します。

Illustrator からの SWF ファイルの書き出し

Illustrator からは、Flash から書き出された SWF ファイルの品質と圧縮に匹敵する SWF ファイルを書き出すことができます。

書き出すときには、様々なプリセットから選択して最適な出力を確実に生成し、複数のアートボード、シンボル、レイヤー、テキスト、マスクの処理方法を指定できます。例えば、Illustrator のシンボルをムービークリップまたはグラフィックとして書き出すかどうかを指定することも、Illustrator レイヤーからの SWF シンボルの作成を選択することもできます。

Illustrator ファイルの Flash への読み込み

Illustrator で完全なレイアウトを作成し、これを一度に Flash に読み込む場合は、Flash でファイル/読み込み/ステージに読み込みまたはファイル/読み込み/ライブラリに読み込みコマンドを使用することにより、ネイティブ Illustrator 形式(AI)で、オブジェクトを高い精度で Flash に保存できます。

Illustrator ファイルに複数のアートボードが含まれている場合は、Flash の読み込みダイアログボックスで読み込むアートボードを選択し、アートボードの各レイヤーの設定を指定します。選択したアートボードのすべてのオブジェクトは、Flash では単一レイヤーとして読み込まれます。同じ AI ファイルから別のアートボードを読み込む場合、そのアートボードのオブジェクトは Flash では新しいレイヤーとして読み込まれます。

Illustrator のオブジェクトを AI、EPS、または PDF ファイルとして読み込むと、Flash はペーストされた Illustrator のオブジェクトと同じ属性を保持します。さらに、読み込まれた Illustrator ファイルにレイヤーが含まれる場合は、これを次のいずれかの方法で読み込むことができます。

  • Illustrator レイヤーを Flash レイヤーに変換する

  • Illustrator レイヤーを Flash フレームに変換する

  • すべての Illustrator レイヤーを 1 つの Flash レイヤーに変換する

シンボルワークフロー

Illustrator のシンボルワークフローは、Flash のシンボルワークフローと類似しています。

シンボルの作成

Illustrator でシンボルを作成する場合は、シンボルオプションダイアログボックスを使用して、シンボルの名前を指定し、Flash 固有のオプション、ムービークリップのシンボルタイプ(Flash シンボルの初期設定)、Flash での基準点、9 スライスの拡大・縮小ガイドなどを設定できます。さらに、Illustrator と Flash では、同じシンボルのキーボードショートカットを数多く使用できます(F8 キーでシンボルを作成するなど)。

シンボル編集のための編集モード

Illustrator で、シンボルをダブルクリックして、編集が簡単になるように編集モードで開きます。編集モードでは、シンボルインスタンスだけを編集できます。アートボードのその他のすべてのオブジェクトは薄く表示されて、使用できなくなります。編集モードを終了すると、シンボルパネルのシンボルと、そのシンボルのすべてのインスタンスがそれに従って更新されます。Flash でも、シンボル編集モードとライブラリパネルの動作は同様です。

シンボルのプロパティとリンク

シンボルパネルまたはコントロールパネルを使用すると、シンボルインスタンスの名前の指定、インスタンスとシンボル間のリンクの切断、シンボルインスタンスと別のシンボルとの入れ替え、またはシンボルのコピーの作成が簡単にできます。Flash でも、ライブラリパネルの編集機能は同様です。

静的および動的テキストオブジェクト、テキスト入力オブジェクト

Illustrator から Flash に静的テキストを取り込むと、そのテキストはアウトラインに変換されます。さらに、Illustrator でテキストを動的なテキストとして設定することもできます。動的なテキストを使用すると、Flash でテキストコンテンツをプログラムの一部として編集し、複数の言語でのローカライズが必要なプロジェクトを簡単に管理することができます。

Illustrator では、個々のテキストオブジェクトを静的または動的なテキスト、あるいは入力テキストとして指定できます。Illustrator と Flash では、動的なテキストオブジェクトの特性は同様です。例えば、いずれも個々の文字ではなく、テキストブロックのすべての文字に影響を与えるカーニングを使用し、いずれもテキストのアンチエイリアスを同様におこない、いずれもテキストが含まれる外部 XML ファイルにリンクできます。

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