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文字組み更新機能の操作

文字組み更新機能を使用してワークフローを合理化し、従来のテキストレイアウトを管理します。 

文字組み更新機能は、テキストレイアウトの更新と編集作業を効率化します。旧バージョンのIllustratorで作成されたファイルを編集する際、この機能を使用することで、異なるバージョン間のテキストレイアウトを比較して、ファイル内のテキストレイアウト情報に基づいて変更箇所にハイライトすることができます。

始める前に

文字組み更新機能を使用するには 、次の点を確認します。

  • 文字組み更新機能は、ファイル内にテキストレイアウト情報が保存されている必要があります。Illustrator 2023 (27.6以前)で作成されたファイルにはテキストレイアウト情報が保存されていません。Illustrator 2023(27.7 以降)か Illustrator 2024 (28.x) で、後述の文字組み保存プラグインを使って、テキストレイアウト情報を保存します。Illusstrator 2023 (27.7以降)で作成されたファイルにはテキストレイアウト情報が自動的に保存されています。
  • ファイルを開くときに必要なフォントがすべてシステムにインストールされています。

旧バージョンの Illustrator で作成されたテキストレイアウトの更新作業

旧バージョンで作成されたテキストレイアウトを扱うには、細かな確認と調整が必要になります。しかし、文字組み更新機能を使うことで、新旧バージョンのレイアウトを比較し、文字位置情報の違いを確認できるため、ワークフローが効率化され、古い文書の編集に必要な労力を最小限に抑えることができます。

  1. 旧バージョンの Illustrator で作成したファイルを開きます。 

  2. 表示される警告ダイアログから、以下のオプションのいずれかを選択します。

    使用した Illustrator のバージョン

    警告ダイアログの詳細

    選択可能な処理

    10.0 またはそれ以前

    このファイルには以前のバージョンのIllustrator で作成されたテキストが含まれています。このファイルを編集するにはテキストを更新する必要があります。

    • 更新を選択すると、ファイル内のすべてのテキストオブジェクトが更新されます。
    • OK を選択すると、テキストオブジェクトは後で編集する時に更新されます。 10.0 またはそれ以前のバージョンで作成されたテキストを更新する方法についてはこちらをご覧ください。

    CS から CC 2023(27.6)

    ダイアログ1: 
    このファイルには旧バージョンのIllustrator で作成されたテキストが含まれています。テキストレイアウトが更新されることで、文字の配置が変わる場合があります。 
     

    ダイアログ 2: 
    このファイルには旧バージョンのIllustrator で作成されたテキストが含まれています。テキストレイアウトが更新されることで、文字の配置や折り返し位置が変更されます。

    • キャンセルを選択すると、ファイルを開くのをやめます。
    • OKを選択すると、更新されたテキストでファイルを開きます。

    27.7 以降

    このファイルには旧バージョンの Illustrator で作成されたテキストが含まれています。テキスト編集機能の改善により、テキストレイアウトが更新されることで、文字の配置や行の折り返し位置が変更されます。

    • 変更を確認を選択すると、「文字組み更新」パネルを利用して新旧の文字位置情報を比較できます。
    • 更新を選択すると、更新されたテキストレイアウトで作業を続行できます。
    • キャンセルを選択すると、ファイルを開くのを中止できます。
制限事項
  • 新しいテキストエンジンでは、効果が適用されたテキストを自動的に更新します。そのため、文字組み更新パネルで新旧のテキストレイアウトを確認することはできません。
  • 文字組み更新機能は、アウトライン化されたテキストと互換性がありません。アウトライン化されたテキストにはテキスト情報が含まれていないため、機能を使うことができません。
  • 環境にないフォントを利用しているテキストオブジェクトに対しては、文字組み更新機能は無効になります。

「文字組み更新」パネルのオプション

reflowviewerpanel
Adobe Illustrator で開いた文字組み更新パネル

オプション

詳細

更新されるオブジェクトをマーク

テキストの文字位置情報に変更がある場合には、対象のテキストオブジェクトに盾マーク()を表示します。

テキストレイアウトの変更確認

テキストの変更点を表示します。

選択対象:

  • ドキュメント全体:ドキュメント全体に対して、変更を表示します。
  • 選択したテキスト:選択したテキストオブジェクトに対して、変更を表示します。

テキストレイアウトの表示

新/旧のテキストレイアウトの表示を切り替えます。

 

表示対象:更新されたエリアを表示

  • 更新前のテキスト:旧バージョンのテキストレイアウトだけを表示します。テキストのプレビューに使用するカラーを選択できます。
  • 更新前と後を重ねて表示: 新/旧のテキストレイアウトを重ねて表示します。旧レイアウトのデフォルトのカラーはマゼンタ、新レイアウトのデフォルトのカラーはシアンで表示されます。
  • 更新後のテキスト:新バージョンのテキストレイアウトを表示します。テキストのプレビューに使用するカラーを選択できます。

変更をハイライト表示

テキストレイアウトの変更点を強調表示します。

  •  折り返し位置:新旧のテキストレイアウトの改行位置の変更を赤い角括弧で表示します。
  • 字送り:字幅の変更をピンク色のマーカーで表示します。(カーニングやトラッキングの変更がマークされます)
  • 行送り:行の高さの変更が表示されます。

文字組み保存プラグインでテキストレイアウトの再保存

アドビは、Illustrator 2025 より前のバージョンで作成されたテキストの文字情報を保存するための文字組み保存プラグインを用意しています。

プラグインのインストール

  1. プラグインをダウンロードし、Illustrator アプリケーションフォルダ内のプラグインフォルダにコピーします

  2.  Illustrator を起動します。

単一ファイルを保存する場合

  1. 保存する .ai ファイルを開きます。

  2. ファイルメニュー/文字位置情報を保存/別名で保存...を選択します。

    ファイルは新しい名前で自動的に保存されます。

複数ファイルを一括更新で保存する場合

  1.  Illustrator を起動後、ファイル/文字位置情報を保存/一括更新...を選択します。

  2. .ai ファイルを含むフォルダを選択します。

    一括更新では、指定されたフォルダに .ai ファイルを新しい名前で保存し、同じフォルダに保存結果を含むログファイルを作成します。

一括更新を実行後、指定されたフォルダ内に .ai ファイルが新しい名前で保存され、保存結果を含むログファイルが同じフォルダに作成されます。

サブフォルダ内の .ai ファイルを保存したい場合には、ファイル/文字位置情報を保存/一括更新(サブフォルダを含む)...を利用します。

ヒント
  • プラグインを使用する前に「バックグラウンドで保存」はオフにします。
  • プラグインを使用してファイルを保存する際、保存オプションの「 PDF 互換ファイルを作成」はチェックがオンになっています。「PDF互換ファイル」が不要な場合には、プラグインで文字位置情報を保存後、ファイルメニューから別名保存を使って保存しなおしてください。
  • プラグインを使用してファイルを保存する際には、ファイルで使用しているすべてのフォントがシステムにインストールされていることを確認してください。

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