Adobe Premiere Pro CS4 以降で、DV または HDV ビデオをキャプチャしようとすると、「キャプチャ」パネルの「録画」ボタンがグレーアウトして操作が開始できないことがあります。キャプチャパネルには次のいずれかのエラーが表示されます。
または、Adobe Premiere Pro CS4 以降でビデオをキャプチャする際に、一定時間経過後に予期せず処理が終了します。
以下の操作を上から順に行い、各操作を行った後に Premiere Pro でキャプチャが開始できるか試します。手順 1 ~ 3 は、ハードウェアのセットアップに関することで、手順 4 ~ 8 は、ソフトウェアの構成に関することです。手順 1 ~ 8 を完了した後でもキャプチャを開始できない場合は、手順 9 ~ 16 のトラブルシューティング(上級編)に進んでください。キャプチャを開始できても、キャプチャ処理がすぐに停止する場合は、手順 17 ~ 26 に進みます。
デジタルビデオカメラまたは VTR からキャプチャする場合は、デバイスの電源が入っており再生モードが選択されていること(VCR モードまたは VTR モードと呼ばれる場合があります。)を確認します。 ビデオテープが最後に達していないことを確認します。 アナログ/デジタル変換器からキャプチャしようとしている場合、両方の変換器とアナログ入力ソースの電源が入っていることを確認します。また、両方が正しく接続されていて、入力モードと出力モードの状態が正しいことを確認します。手順について詳しくは、変換器のマニュアルを参照してください。
コンピューターの IEEE 1394(FireWire) ポートにデバイスを直接接続します。 デバイスをマルチポートハブまたは他のIEEE 1394デバイスに接続しないでください。 デバイスがUSBとIEEE 1394の両方に対応している場合は、IEEE 1394に出力するようにデバイスを設定します。 手順について詳しくは、デバイスのマニュアルを参照してください。
注意: Adobe Premiere Pro CS4 以降は、USB接続またはUSB 2.0接続でのビデオのキャプチャをネイティブではサポートしていません。USB専用デバイスからビデオをキャプチャする場合は、Adobe Premiere Elementsまたはサードパーティー製アプリケーションを使用するか、サードパーティー製のキャプチャカードを用意する必要があります。
注意: DV専用のデジタルビデオカメラからキャプチャする場合は、この手順をスキップし、手順 4に進みます。 一部のビデオデバイスでは、複数のデジタルビデオの出力形式に対応しています。 デバイスに、出力形式を変更するボタン、スイッチ、またはメニュー設定があるかどうかを確認します。 手順について詳しくは、デバイスのマニュアルを参照してください。
重要: お使いのデバイスの出力形式を変更する場合は、「キャプチャ」パネルを閉じます。その後、コンピュータからデバイスへの接続を切り離し、デバイスを再接続してから、「キャプチャ」パネルを再度開きます。一部の HDV ビデオカメラと VTR には、出力中に HDV ソースのクリップを DV 解像度にダウンサンプルするように設定されている場合があります。HDVビデオをキャプチャする場合は、HDVビデオをダウンサンプルされるデバイス設定をすべて無効にします。
注意: すべてのデバイスが、NTSCとPAL両方のビデオテープを処理できるわけではありません。 例えば、PALビデオテープを使用するのであれば、NTSC専用デバイスでは再生しないでください。
Adobe Premiere Pro で選択するキャプチャ形式は、デバイスがコンピュータに出力している形式と一致する必要があります。例えば、キャプチャ形式がDVに設定されていて、デバイスがHDVビデオを出力している場合は、キャプチャを開始できません。 プロジェクトを作成するときに、「新規プロジェクト」ダイアログには「キャプチャ形式」オプションがあり、DVおよびHDVという2つのオプションがあります。 このメニューから選択する形式がプロジェクトの初期のキャプチャ形式になりますが、この設定は変更できます。必要に応じて、プロジェクトの現在のキャプチャ形式を確認したり変更するには、以下の操作を行います:
注意: キャプチャパネル内の「設定」タブでキャプチャ形式を変更することもできます。 「キャプチャ設定」セクション内の「編集」をクリックし、キャプチャ形式メニューからいずれかの形式を選択し、「OK」をクリックします。 HDV シーケンスに DV クリップを追加するかDV シーケンスに HDV クリップを追加すると、再生画質が劣化する可能性があります。再生画質を維持するには、キャプチャしたクリップを、キャプチャしたビデオの形式に一致する形式を持つシーケンスに追加します。 詳細については、Adobe Premiere Pro 4 のヘルプで「シーケンスの作成」、または Adobe Premiere Pro CS のヘルプで「シーケンスの作成」を参照してください。
デバイス制御設定が正しくない場合、キャプチャを開始できない場合があります。デバイス制御の設定、表示、変更について詳しくは、「デバイスコントロールの設定」を参照してください。
デバイス制御設定を確認または変更した後でもキャプチャを開始できない場合は、デバイス制御を無効にします。 デバイス制御の無効化について詳しくは、「デバイス制御を無効にする」を参照してください。
注: デバイス制御が無効の場合、手動でデバイスの再生を開始します。
Apple の Web サイト www.apple.com/quicktime/download から最新のバージョンの QuickTime をダウンロードしてインストール(または再インストール)します。 QuickTime のインストールについて詳しくは、http://support.apple.com の Apple サポートサイトにアクセスするか、または Apple にお問い合わせください。
使用中のユーザーアカウントの権限が破損したか正しくないために、Adobe Premiere Pro が最初にキャプチャが完了した時点で、必要なレジストリキーを書き込めない可能性があります。 ローカルに管理者アカウントを作成して、それから新しいアカウントでキャプチャを開始してみてください。
新たにローカルに管理者アカウントを作成するには:
新規のローカル管理者アカウントを作成した段階で、次のタスクを実行します。
新規のアカウントでもキャプチャを開始できない場合は、詳細なトラブルシューティングに進みます。 新規のアカウントでキャプチャを開始できる場合は、数秒後にキャプチャを停止してログオフし、オリジナルのアカウントにログオンします。
(Mac OS) オリジナルのアカウントで、Adobe Premiere Pro の環境設定ファイルを再作成します。 /Users/[ユーザ名]/Library/Application Support/Adobe/Premiere Pro フォルダで 4.0 または 5.0 フォルダの名前を変更します (たとえば、Old 4.0 または Old 5.0 に)。
Adobe Premiere Pro を開いて、キャプチャの開始を再び試します。オリジナルのアカウントでもまだキャプチャできない場合は、新しいアカウントに移行します。
前述の手順すべてを完了した後でキャプチャを開始できない場合は、以下のトラブルシューティング上級編の手順を順番どおりに行います。各手順が完了するたびに、Adobe Premiere Pro でキャプチャの開始を試みます。
コンピューターから他のすべての IEEE 1394 デバイスを切断し、次のタスクのいずれかまたは両方を実行します。
バックグラウンドで実行しているスタートアップ項目とサービスは、ビデオのキャプチャの妨げになる場合があります。(スタートアップ項目は、Windows と一緒に自動的に開始するプログラムで、サービスはほかのプログラムをサポートするための機能を実行する特別なプログラムです。)Adobe Premiere Pro を開く前に、スタートアップ項目と不要なサービスを無効にし、開いている他のすべてのアプリケーションを閉じます。 スタートアップ項目と不要サービスを無効にするには、次のTechNoteを参照してください。
Apple iMovie で、使用中のデバイスからのビデオキャプチャを試みます。 iMovie でのキャプチャの設定について詳しくは、iMovieのヘルプを参照するか、Apple にお問い合わせください。 iMovie でキャプチャを実行できない場合は、手順11に進みます。 iMovie でキャプチャを実行でき、前述の手順すべてを完了した場合は、Adobe Premiere Pro のインストールが正しく完了していない可能性があります。/Applications/Utilities/Adobe Installers にある Adobe Premiere Pro アンインストーラー、Creative Suite アンインストーラー、Creative Cloud アンインストーラーを使用して、Adobe Premiere Pro を削除します。 次に、Adobe Premiere Pro および使用可能なすべてのアップデートを再インストールし、この文書内の手順 1~ 7 を確認するか、または繰り返します。
Microsoft 以外の製造元による DirectShow ビデオキャプチャフィルターは、DV および HDV ビデオデバイスからのキャプチャを実行する Adobe Premiere Pro の機能の妨げになる可能性があります。 サードパーティーのキャプチャフィルターを識別して無効にするには、以下の操作を行います:
重要: 「ksproxy.ax」ファイルを無効にしないでください。Adobe Premiere Pro は Microsoft のキャプチャフィルターである ksproxy.ax を使用してビデオをキャプチャします。
Adobe Premiere Pro と同じキャプチャプロトコルを使用する、サードパーティーのアプリケーションでビデオのキャプチャを試します。
上記のアプリケーションでキャプチャを実行できない場合は、手順 11 および 12 に進みます。 上記のアプリケーションでキャプチャを実行でき、前述の手順すべてを完了した場合は、Adobe Premiere Pro のインストールが正常に完了できていない可能性があります。コントロールパネルの「プログラムの追加と削除」(Windows XP)または「プログラムと機能」(Windows Vista または Windows 7)を使用して Adobe Premiere Pro をアンインストールします。 その後 Adobe Premiere Pro と使用可能なアップデートすべてを再インストールして、この文書の手順 1 ~ 6 を確認または繰り返します。
免責:以下の操作には Windows レジストリを編集する作業が含まれています。弊社では、重要なシステムおよびアプリケーション情報が含まれているレジストリの編集をサポートしていません。編集前に必ずレジストリのバックアップを取っておいてください。レジストリの詳細情報については、Windowsのマニュアルを参照するか、Microsoftにお問い合わせください。
Windows XPのレジストリ内でIEEE 1394デバイスリストを更新するには、以下の操作を行います。
これらの手順すべてを完了してもまだ Adobe Premiere Pro でキャプチャできない場合は、別のコンピュータでキャプチャを実行別のコンピュータでキャプチャを開始できない場合は、お使いのビデオデバイスの機能が故障している可能性があります。サポートが必要な場合には、デバイスの製造元にお問い合わせください。 ほかのコンピュータでキャプチャを開始できる場合は、お使いのコンピュータのIEEE 1394 インタフェースが正しく機能していない可能性があります。 使用中のコンピューターの製造元またはIEEE 1394カードの製造元にお問い合わせください。
キャプチャしたビデオの仮想記憶ディスクの空き領域がなくなると、キャプチャは突然停止します。
デジタルビデオには、大量のストレージスペースが必要です。 例えば、DV ビデオのストレージ要件は1時間あたりおよそ 13 GB です。
現在の仮想記憶ディスクで利用できるストレージスペースを確認するには、キャプチャパネルの「設定」ペインで「キャプチャファイルの保存先」セクションを参照します。
仮想記憶ディスクに、キャプチャしているビデオの全体の時間を格納するのに十分な空き領域がない場合は、ファイルを削除するか、使用していないプログラムを削除します。 または、十分なスペースがあるドライブにキャプチャします。
キャプチャしたビデオを格納する仮想記憶ディスクを変更するには、以下の手順に従います。
DV または HDV ビデオをキャプチャしている場合は、少なくとも 7200 回転の回転速度のあるハードディスクドライブを使用することを推奨します。可能な限り内蔵ハードドライブを使用してください。外付けハードドライブを使用する必要がある場合は、IEEE1394 (FireWire)または USB2.0 外付けドライブを使用します。 また、高品質のケーブルを使用して、ドライブをコンピューター上の IEEE1394 または USB2.0 ポートに直接接続します。 ドライブは、マルチポートハブまたは別のドライブには接続しないでください。
HD または 非圧縮 SD ビデオをキャプチャしている場合は、ストライピングしたディスクアレイ(RAID 0)を使用します。
キャプチャしたビデオを格納する仮想記憶ディスクを変更するには、解決策 17 を参照してください。
キャプチャしたビデオを格納する仮想記憶ディスクが FAT32 ファイルシステムでフォーマットされていると、ドライブに使用可能なディスクスペースがあっても、キャプチャプロセスが突然停止することがあります。 キャプチャが停止するのは、FAT32 で扱えるファイルサイズに最大 4 GB の制限があるためです(DV ビデオ約 18 分)。
ハードドライブのフォーマットを判別するには、以下の手順に従います。
キャプチャしたビデオを格納する現在の仮想記憶ディスクが FAT32 ドライブである場合、NTFS フォーマットされたドライブを代わりに選択します。 キャプチャしたビデオを格納する仮想記憶ディスクを変更するには、解決策 1 を参照してください。
ハードドライブが損傷したり断片化していると、キャプチャが予期せず停止することがあります。 キャプチャしたビデオを格納する仮想記憶ディスクの修復と最適化を行います。 手順については、次のテクニカルノートのいずれかを参照してください。
ビデオカメラの電源がバッテリだけの場合、ビデオカメラからのキャプチャが突然停止することがあります。 キャプチャを開始する前に、ビデオカメラを AC 電源(コンセント)に接続します。
他のアプリケーションが実行されていると、別のアプリケーションがハードドライブまたは他のシステムリソースを使用していることが原因で、キャプチャが突然停止することがあります。 キャプチャを開始する前に、開いているすべてのアプリケーションを終了して、ビデオのキャプチャを終了するまで他のアプリケーションを開かないようにします。
ウイルス対策ソフトウェアなどのセキュリティソフトウェアがコンピューターにインストールされている場合は、キャプチャを開始する前に一時的に無効にします。 キャプチャを終了したら、ウイルス対策ソフトウェアなどのセキュリティソフトウェアを再度有効にします。 手順については、ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
キャプチャは、スクリーンセーバーなど、自動システムイベントの開始により突然停止することがあります。
スクリーンセーバーを使用していたり、他の自動システムイベントを設定している場合は、キャプチャを開始する前に一時的に無効にします。 (省電力設定、あるいはソフトウェアアップデートに関するイベントが含まれる自動システムイベント)
バックグラウンドで実行しているスタートアップ項目とサービスは、キャプチャを突然停止させることがあります。 (スタートアップ項目は、Windows と一緒に自動的に開始するプログラムで、サービスは他のプログラムをサポートするための機能を実行する特別なプログラムです。) キャプチャを開始する前に、スタートアップ項目と必要以外のサービスを無効にします。
スタートアップ項目と重要ではないサービスを無効にするには、次のTechNoteを参照してください。
キャプチャ元のビデオテープが破損していると、キャプチャが突然停止することがあります。 損傷したセグメントを特定するには、ビデオカメラの液晶画面、または VCR/VTR に接続したモニターのビデオテープをプレビューします。 または、ビデオテープをダビング(コピー)してみます。
また、同じビデオテープの異なるフォーマットの境界線でキャプチャが突然停止することもあります。 (例えば、同じテープに DV および HDV ビデオの両方が録画されている場合にキャプチャが停止することがあります)。 ご使用のテープのフォーマットが混在している場合は、フォーマットごとに個別にキャプチャを行ってください。
キャプチャ処理の間にディスクに保存されないビデオフレームをコマ落ちと言います。 コマ落ちが原因でアプリケーションにおいてキャプチャの停止が発生するかどうかは、「コマ落ちの発生でキャプチャを中止」オプションに左右されます。
初期設定では、「コマ落ちの発生でキャプチャを中止」は無効です。。 有効になっている場合は、無効にできます。 キャプチャの間にコマ落ちが発生する場合は、このオプションを無効にしてキャプチャを行うことで、コマ落ちでキャプチャが停止するのを防止できます。 ただし、コマ落ちにより、キャプチャしたクリップの品質が低下する可能性があります。 上記のすべての操作を試しても問題が解決されなかった場合にのみ、この設定を試してください。
「コマ落ちの発生でキャプチャを中止」オプションを無効にするには、以下の手順に従います。
「コマ落ちの発生でキャプチャを中止」オプションを選択解除します。
「OK」をクリックします。
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