Premiere Pro でのカラーマネジメントの機能について説明します。

カラーマネジメント

カラーマネジメントにより、デジタルカメラ、スキャナー、コンピューターのモニターおよびプリンターの間でカラーの一貫性を保つことができます。これらのデバイスは、それぞれ異なったカラー範囲(色域と呼ばれます)を再現します。

デジタルカメラで撮った写真をモニターで表示すると、カラーが変わって見えることがあります。各デバイスに異なる色域があり、異なるカラーが再現されるために、この変化が発生します。

どのデバイスでも同じように色が再現されるように、カラーマネジメントにより、メディアの色が変換されます。モニターに表示される色は印刷された画像に近くなります。プリンターはモニターと同じカラー範囲を再現するとはかぎらないので、すべての色が完全に一致するとはかぎりません。

カラーマネジメントの設定

カラーマネジメントを設定するには、次の操作を行います。

  1. 編集/環境設定/一般」を選択します。

  2. 「環境設定」ダイアログボックスから「モニターのカラーマネジメントを有効にする(GPU アクセラレーションが必要)」を選択します。

Premiere Pro でカラーマネジメントを有効にする
Premiere Pro でカラーマネジメントを有効にする

モニターのカラーマネジメントを有効にする(GPU アクセラレーションが必要)」が淡色で表示されている場合は、次の操作を行います。

  1. ファイル/プロジェクト設定/一般」を選択します。

  2. 「プロジェクト設定」ダイアログボックスの「ビデオレンダリングおよび再生」で、「レンダラー」を「Mercury Playback Engine - ソフトウェア処理」に設定します。

    「レンダラー」がグレー表示になっている場合:

    • GPU の VRAM を確認します。Premiere Pro が GPU を検出できるように、VRAM は 1 GB より大きくする必要があります。
    • GPU が最新であることを確認します。GPU が古く、製造元の Web サイトからドライバーのダウンロードが必要になることがあります(Windows のみ)

    Premiere Pro と GPU の詳細については、「Premiere Pro での GPU および GPU ドライバーの要件」を参照してください。

プロジェクト設定
プロジェクト設定

カラーマネジメントのプロジェクトへの効果

Premiere Pro でカラーマネジメントを有効にすると、P3 ディスプレイと sRGB ディスプレイの使用時にカラーを正確に表示できます。

カラーマネジメントを有効にしても、YouTube 動画の色とコントラストは補正されません。また、Premiere Pro または Adobe Media Encoder から書き出した後にフッテージのガンマが異なるという問題も修正されません。この問題の詳細については、「QuickTime のガンマ補正のバグ」を参照してください。

カラーマネジメントが効果的な場合

標準モニターでのタイムラインのカラー表示を再現する場合は、カラーマネジメントを有効にします。画面がタイムライン上のメディアを一致している場合は、カラーマネジメントを無効にします。この方法は、Rec. 709sRGB、ソーシャルメディアの配信に効果的です。

次の表を参考にして、カラーマネジメントの設定を行ってください。

タイムライン ディスプレイ カラーマネジメントを無効にした場合のディスプレイ カラーマネジメントを有効にした場合のディスプレイ
Rec. 709 Rec. 709 きれいに表示されます。 きれいに表示されますが、必須ではありません。
Rec. 709 P3 ディスプレイの彩度が高すぎます。 きれいに表示されます。
Rec. 709 sRGB 少し色褪せた表示になります。YouTube 視聴者の sRGB ディスプレイの表示と一致します。 ミッドトーンは Rec. 709 と一致しますが、シャドウはディテールの一部が失われる可能性があります。*

* これは、シャドウの sRGB エンコーディングが、Rec. 709 のシャドウほど階調が細かくないためです。8 ビット信号の場合、Rec. 709 の下から 20 個の値が sRGB の下から 7 個の値に圧縮されます。10 ビットの場合は、Rec. 709 の下から 78 個の値が sRGB の下から 28 個の値に圧縮されます。

ディスプレイのカラーマネジメントは、OS のデスクトップの一部として使用される内蔵モニターと 2 台目のモニターの両方で機能し、ディスプレイの補正に必要な正確な色とコントラストの情報を提供します。

モニターのカラースペースを特定する方法

大半のコンピューターのモニターでは sRGB が採用されています。一部の新しいディスプレイ(iMac Retina ディスプレイ、HP の DreamColor ディスプレイなど)では P3 やより色域の広いカラーモデルが採用されています。

放送用のモニターは Rec. 709 です。HP の DreamColor などの一部のモニターでは、sRGB、Rec. 709、P3 など複数の規格に対応しています。

編集の多くは一般的なモニターである Rec. 709 で行われています。しかし、ほとんどの動画は Rec. 709 で、カラーマネジメントを有効にすると、Rec. 709 の動画は放送用モニターよりも密になります。ディスプレイに表示される画質も劣化します。

大半の sRGB ディスプレイは 8 ビットのみで、8 ビットの Rec. 709 の下から 19 個の値は 8 ビットの sRGB の下から 7 個の値に圧縮されます。8 ビットの Rec. 709 コード(0-6)は 8 ビットの sRGB 0 にマッピングされます(四捨五入)。

一部のビデオカードでは、四捨五入ではなく切り捨てが行われるため、次のようになります。

  • 8 ビットの Rec. 709 コード(0-8)は 8 ビットの sRGB 0 にマッピングされます(四捨五入ではなく切り捨て)。
  • 10 ビットの Rec. 709 コードの下から 78 個の値が 8 ビットの sRGB の下から 8 個の値に圧縮されます。
  • 10 ビットの Rec. 709 コード(0-26)は 8 ビットの sRGB 0 にマッピングされます(四捨五入)。
  • 10 ビットの Rec. 709 コード(0-35)は 8 ビットの sRGB 0 にマッピングされます(四捨五入ではなく切り捨て)。

多くのディスプレイは名目上の sRGB、つまり SINO です。SINO ディスプレイでも sRGB へのキャリブレーションが行われますが、大半のキャリブレーションツールはサンプル数が少ないため、対象外になります。このため、sRGB エンコーディングで表現されるディテールよりも少なくなり、

注意:

ディスプレイのカラーマネジメントの設定に関係なく、ディテールの一部が失われます。sRGB ディスプレイで真の Rec. 709 を表示することはできません。

動画の提供先が YouTube、Facebook、Vimeo などのオンライン動画配信サイトの場合や、sRGB ディスプレイで再生する場合は、ディスプレイのカラーマネージメントをオフにする必要があります。動画の提供先が放送局の場合は、ディスプレイのカラーマネージメントをオンにできます。

sRGB モニターで Rec. 709 動画を表示するときに、ディスプレイのカラーマネジメントを有効にした場合と無効にした場合の画面は次のようになります。シャドウと彩度に違いがあります。

カラーマネジメントを無効にした場合のディスプレイ
カラーマネジメントを無効にした場合のディスプレイ
カラーマネジメントを有効にした場合のディスプレイ
カラーマネジメントを有効にした場合のディスプレイ

この機能に関する情報を提供していただいた Lars Borg 氏と Jarle Leirpoll 氏に深く感謝いたします。情報元である Leirpoll 氏のブログは https://premierepro.net/color-management-premiere-pro/ でご覧いただけます。

ビデオ:Premiere Pro でカラーマネジメントを表示する

このチュートリアルでは、macOS または Windows の Premiere Pro でカラーマネジメントを設定する方法について説明します。

所要時間:7 分。


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