Adobe InDesign には、ツールパネル、スウォッチパネル、カラーパネル、カラーピッカー、コントロールパネルなど、カラーを適用するためのツールが多数搭載されています。
カラーを適用する場合は、オブジェクトの塗りまたは線のどちらに適用するかを指定します。線はオブジェクトの境界線またはフレームであり、塗りはオブジェクトの背景です。テキストフレームにカラー適用する場合は、フォーマット設定を変更することでテキストフレームまたはテキストフレーム内のテキストのどちらにカラーを適用するかを指定します。
点線や二重線などの間隔のカラーを変更するには、線パネルを使用します。
ツールボックス、カラーパネル、スウォッチパネルで、「テキストのフォーマット設定に切り替え」または「オブジェクトのフォーマット設定に切り替え」アイコンを選択して、テキストにカラーを適用するか、テキストフレームにカラーを適用するかを指定します。
A. 塗りボックス B. オブジェクトのフォーマット設定に切り替え C. 線ボックス D. テキストのフォーマット設定に切り替え
アルファチャンネルやスポットカラーチャンネルのあるグレースケール画像には、カラーを適用することはできません。また、クリッピングパスが保存されている画像にカラーを適用するには、ダイレクト選択ツールでクリップされた領域を選択してから、ツールパネルの塗りボックスをクリックし、カラーまたは濃淡を選択します。
カラーピッカーにより、カラーフィールドからカラーを選択したり、数値でカラーを指定することができます。HSB、RGB、Lab または CMYK カラーモデルを使用してカラーを定義することができます。
A. 元のカラー B. 新規カラー C. カラーフィールド D. カラースライダーの三角形 E. カラースペクトル
カラーをスウォッチとして保存するには、「CMYK スウォッチを追加」、「HSB スウォッチを追加」、「RGB スウォッチを追加」または「Lab スウォッチを追加」をクリックします。そのカラーはスウォッチパネルに追加され、そのカラー値が名前として使用されます。
ツールパネルには、最後に適用したカラーまたはグラデーションが表示されます。このカラーまたはグラデーションは、ツールパネルから直接適用することができます。
カラーソースからオブジェクトまたはパネルへドラッグすることによって、カラーやグラデーションを簡単に適用することができます。ドラッグ&ドロップにより、最初にオブジェクトを選択することなく、カラーまたはグラデーションをオブジェクトに適用することができます。ドラッグできるカラーソースは、次のとおりです。
ツールパネルまたはパネルの塗りボックスまたは線ボックス
グラデーションパネルのグラデーションボックス
スウォッチパネルのスウォッチ
パネル内の色域外警告アイコン の横にある最後に使用した領域内カラースウォッチ
次のオブジェクトおよびパネルにカラーまたはグラデーションをドロップすることができます。
パスの塗りまたは線 (塗りまたは線にカラーをドロップするには、カラーをドラッグするときに、ドラッグしたアイコンの中心を、パスの塗りまたは線の上に正確に合わせてから、マウスボタンを放します)
スウォッチパネル
1 つ以上のスウォッチパネルのスウォッチをドラッグする場合、InDesign の別のドキュメントウィンドウにドロップして、スウォッチをそのドキュメントのスウォッチパネルに追加することもできます。
選択ツール を使用してテキストまたはオブジェクトのフレームを選択するか、文字ツール
を使用してテキスト範囲を選択します。
スウォッチパネルが表示されていない場合は、ウィンドウ/カラー/スウォッチを選択します。
スウォッチパネルで、塗りボックスまたは線ボックスを選択します。
次のいずれかの操作を行います。
選択したテキストにカラーを適用するには、「フォーマットをするとテキストに影響があります」ボタン をクリックします。
選択したカラーをオブジェクトまたはテキストのコンテナ(フレームや表など)にカラーを適用するには、「フォーマットをすると内容に影響があります」ボタン をクリックします。
スウォッチパネルで、カラースウォッチまたはグラデーションスウォッチをクリックします。選択したカラーまたはグラデーションは、選択したテキストまたはオブジェクトに適用され、カラーパネルとツールパネルの塗りボックスまたは線ボックスに表示されます。
InDesign の他のデフォルト設定と同様に、デフォルトの塗りまたは線のカラーを設定することができます。編集/選択を解除を選択し、オブジェクトが選択されていないことを確認してから、カラーを選択します。
カラー処理にはスウォッチパネルを使用することを推奨しますが、カラーパネルを使用してカラーを作成することもできます。カラーパネルで作成したカラーは、いつでもスウォッチパネルに登録することができます。カラーパネルは、名称未設定カラーの作成に非常に便利です。
指定のスウォッチが現在適用されているオブジェクトを選択し、そのカラーをカラーパネルで編集すると、そのオブジェクトのカラーだけが変更されます。ドキュメント全体に適用されているスウォッチカラーを編集するには、スウォッチパネル内でスウォッチをダブルクリックして編集するようにしてください。
A. 塗りボックス B. 線ボックス C. オブジェクトのフォーマット設定に切り替え D. テキストのフォーマット設定に切り替え
InDesign ドキュメントで選択した領域、画像またはオブジェクトからカラーテーマを抽出できます。また、画像、画像全体またはレイアウト全体からカラーを選択することもできます。基本的には、アートワーク内の任意のカラーからのカラーテーマを生成できます。Color テーマツールを使用して、単一のカラーまたはテーマを選択し、スウォッチパネルにカラーテーマを追加します。
これらのカラーをレイアウトに追加したり、スウォッチパネルに追加したりします。Creative Cloud ライブラリに保存することもできます。
ツールパネルで Color テーマツールをクリックします。ショートカット「I」を使用して、Color テーマツールとスポイトツールを切り替えることができます。
レイアウトの任意の部分をクリックして、カラーを選択します。Adobe Photoshop、Illustrator、その他のファイルに配置されたアートワークのカラーを利用することもできます。
カラーは、テーマツールを使用していったん選択すると保持されます。カラーを選択してから、ツールを切り替えてオブジェクトの描画などの他の操作を実行した後で Color テーマツールを再度選択した場合、前に選択したテーマが保持されます。Esc キーを押してパネルを閉じない限り、選択したテーマは保持され、再利用することができます。Esc キーを押すと、すべてが消去されます。
マウスを動かして、InDesign によって自動的にマークが付けられた領域を観察します。これらの領域から、カラーテーマを作成できます。セクションをクリックすると、InDesign によってカラーテーマが作成されます。
カラーテーマは、5 つの異なるカラーで構成されます。フライアウトメニューをクリックして、生成された他のカラーの選択肢を表示します。
A. クリックすると、すべてのテーマが表示されます。 B. スウォッチに現在のカラーテーマを追加します。 C. 現在の CC ライブラリに保存します。
カラーテーマは、5 つの異なるカラーで構成されます。フライアウトメニュー(画像の A)をクリックして、同じカラーテーマで生成されたその他のテーマ選択肢(カラフル、明るい、深い、落ち着いたなど)を表示します。
生成されたカラーテーマが気に入らない場合は、Esc キーを押してもう一度やりなおすか、Alt キーを押して一時的に選択モードに切り替え、新たにテーマを収集します。
単色(精密な)カラーを Shift キーを押しながらクリックして、テーマの基本カラーとして選択します。カラーテーマは Adobe Color のルール(類似色、モノクロマティック、トライアド、補色、複合色、暗清色)に基づいて生成されます。
Color テーマツールで単色を選択すると、カラーを適用できます。ページアイテムまでマウスを動かします。半分満たされたスポイトが表示されるので、クリックして塗りやストロークを変更できます。
マウスをテキストの上に移動すると、スポイトがテキストに変わります。Color テーマツールから生成されたカラーをテキストに適用できます。
Color テーマツールをダブルクリックします。カラーを選択してスウォッチに追加すると、カラーはドキュメントのインテントに従って自動的に適切なカラースペースに変換されてから、スウォッチに追加または他のオブジェクトにドロップされます。選択肢として 3 つのオプションが提供されます。
A. クリックすると、すべてのテーマが表示されます。 B. スウォッチに現在のカラーテーマを追加します。 C. 現在の CC ライブラリに保存します。
B をクリックして、これらのカラーをスウォッチパネルに追加します。カラーテーマは、フォルダーとしてスウォッチパネルに追加されます。
スウォッチパネルに特定のカラーを追加するには、Alt キーを押し、「現在のカラーテーマをスウォッチに追加」ボタンをクリックします。
このボタンをクリックすると、パネル上で選択されたテーマが、CC ライブラリパネルの現在の CC ライブラリに保存されます。
カラーピッカーの新規スウォッチおよびスウォッチの編集ワークフローで、16 進数の RGB コードを使用してカラー値を適用できます。また、16 進数 RGB コードを使用してカラー値を適用することもできます。16 進数のカラー値は、次の 3 つの方法で適用できます。
InDesign ドキュメント内の任意のオブジェクト(配置したグラフィックも含む)から、スポイトツール を使用して、カラーなどの塗りや線の属性をコピーすることが可能です。デフォルトでは、スポイトツールにより、オブジェクトで使用できるすべての塗りおよび線の属性が読み込まれます。そして、新しく作成したオブジェクトにこれらの設定をコピーすることができます。また、スポイトツールオプションダイアログボックスを使用して、スポイトツールがコピーする属性を変更することもできます。その他にも、スポイトツールで文字属性や段落属性、文字組みや禁則処理、透かし設定など様々な属性をコピーすることが可能です。
スポイトツールオプションダイアログボックスに表示されていない属性は、スポイトツールを使用してコピーすることはできません。
変更する塗りおよび線の属性を持つ、1 つ以上のオブジェクトを選択します。
スポイトツール を選択します。
コピーする塗りおよび線の属性を持つオブジェクトをクリックします。属性を読み込んだスポイトツール が表示され、選択したオブジェクトが、クリックしたオブジェクトの塗りおよび線の属性で自動的に更新されます。
他のオブジェクトも同じ属性に変更するには、属性を読み込んだスポイトツールでオブジェクトをクリックします。コピー元のオブジェクトが塗りなしで線の属性しか持っていない場合、オブジェクトのアウトラインをクリックします。
スポイトツール に属性が読み込まれた状態で Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押します。スポイトツールの向きが反対になり、空
になります。これは新しい属性をピックアップする準備ができていることを示します。
読み込む属性を持つオブジェクトを Alt キー(Windows)または Option キー(Macintosh)を押しながらクリックし、キーを放すと、スポイトツールは新しい属性を読み込んだ状態になり、その属性を他のオブジェクトにコピーすることができるようになります。
ツールパネルで、スポイトツール をダブルクリックします。
スポイトツールでコピーする「塗り設定」と「線設定」の属性を選択して、「OK」をクリックします。
オブジェクトの塗りまたは線のカラーだけをピックアップするには、Shift キーを押しながらスポイトツールでオブジェクトをクリックします。他のオブジェクトにカラーを適用する場合は、ツールバーで塗りまたは線のどちらが選択されているかに応じて、塗りまたは線のカラーのどちらかが適用されます。
InDesign で配置したグレースケール画像にカラーを追加できます。
画像がグレースケール画像またはビットマップ画像として保存されており、PSD、TIFF、BMP または JPG 形式で保存されていることを確認します。
Photoshop で、イメージ/モード/モノクロ 2 階調またはイメージ/モード/グレースケールを選択できます。
コンテンツグラバーをクリックするか、ダイレクト選択ツール を使用して画像を選択します。
スウォッチパネルまたはコントロールパネルからカラーを選択します。
PSD 形式の画像には複数のレイヤーを含めることができますが、一番下のレイヤーは不透明である必要があります。InDesign では、透明な背景の PSD 画像にカラーを適用することはできません。さらに、グレースケール画像にはアルファチャンネルや特色チャンネルを含めることはできません。
カラーグループを使用すると、カラースキームを整理して、頻繁に使用されるカラースウォッチをアプリケーション間で交換することができます。カラーグループは次の用途で役立ちます。
カラーグループを作成するには、スウォッチパネルでカラーグループアイコンをクリックします。代わりに、フライアウトメニューやコンテキストメニューからカラーグループを作成することもできます。
作成時にカラーグループの名前を指定する場合は、いずれかのオプションを使用するか、Alt キー(Windows)または Option キー(macOS)を押しながら新規カラーグループボタンをクリックします。
作成したカラーグループには、ルートや他のカラーグループから複数のスウォッチをドラッグ&ドロップすることができます。
カラースウォッチを右クリックしてその他のオプションを確認します。カラーグループビューに切り替えると、効率的に作業できます。パネル下部のフィルターアイコンをクリックし、カラーグループを表示を選択します。これにより、カラーグループの作業効率が上がります。このビューにはルートのスウォッチやグラデーションは表示されません。
次の操作を実行してカラーグループを管理します。
カラーグループを削除すると、カラーグループ内のすべてのスウォッチが削除されます。
ドキュメントのページアイテムのアートワークを選択し、そのページアイテムのスウォッチからカラーグループを作成できます。ページアイテムからスウォッチをカラーグループに追加できます。
ドキュメントのページアイテムを選択します。
パネルメニューまたはコンテキストメニューから、新規カラーグループを選択します。
新規カラーグループダイアログボックスで、選択したページアイテムを選択します。スウォッチパネルで複数のスウォッチが選択されている場合は、「選択したスウォッチ」がデフォルトで選択されています。
カラーグループは、リスト表示(名前で表示、小さく表示)やグリッド表示(スウォッチ(小)、スウォッチ(大))などのあらゆる表示で機能します。作成、スウォッチのドラッグ、カラーグループなどのすべての操作は、スウォッチパネルのあらゆる表示について実行できます。
.ASE ファイルは、Adobe Illustrator などのアプリケーションでカラースウォッチの読み込みと書き出しを行う際に役立ちます。.ase ファイルを読み込んで、スウォッチパネルにカラーグループを取り込むことができます。カラーグループはスウォッチフライアウトから .ase ファイルとして保存することもできます。同様に、Illustrator で保存されたカラーグループを InDesign に読み込むこともできます。
スウォッチパネルのメニューから、「スウォッチの読み込み」を選択します。
保存された .ase ファイルを選択します。「開く」をクリックします。
カラースウォッチやカラーグループを .ase ファイルとして保存できます。
カラーグループまたはスウォッチを選択します。
フライアウトメニューから、「スウォッチを保存」を選択します。
.ase ファイルの名前を入力します。「保存」をクリックします。
InDesign では、Color パネルのテーマをカラーグループとしてスウォッチパネルに追加できます。これらのテーマは、そのテーマの名前でカラーグループとして作成されます。
ウィンドウ/カラーを選択します。
参照ウィンドウで、テーマを選択します。
InDesign にテーマを書き出すには、次のいずれかの操作を実行します。
または、Color の「作成」タブに移動し、ルールを選択でルールを選択して、このテーマをスウォッチに追加アイコンをクリックします。
カラーグループ情報を含む .idml ファイルを前のバージョンで開いた場合、前のバージョンではカラーグループを使用できないので、スウォッチパネルにはカラーグループがないフラットなスウォッチリストが表示されます。
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