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目次の作成

目次について

目次(TOC)を利用すると、書籍や雑誌、その他出版物の内容の一覧を作成することができます。イラストレーション一覧、広告や写真のクレジットの一覧、ドキュメントやブックファイル内の情報を読者が見つけやすくするための情報を含めることもできます。各ドキュメントには、章の一覧と図表一覧のように、複数の目次を作成することができます。

各目次は、各見出しの含まれているストーリーから独立したストーリーになっており、それぞれページ番号、またはアルファベット・50 音順に並べられています。ページ番号や項目はドキュメント内から直接参照されており、ブック内に多数のドキュメントが存在する場合でもいつでも更新することができます。

目次を作成するには、大きく分けて 3 つの操作が必要となります。最初に、目次の基準となる段落スタイルを作成して適用します。次に、目次で使用するスタイルおよび目次のフォーマットを指定します。最後に、目次をドキュメントに流し込みます。

目次の項目は、自動的にブックマークパネルに追加し、Adobe PDF としてドキュメントを書き出す際に使用することができます。

目次の構成のヒント

目次の構成を考えるときには、次の点に留意してください。

  • 雑誌での広告主の一覧のように、実際のドキュメントには印刷しない内容から目次を作成することがあります。InDesign でそのような目次を作成するには、印刷しない内容を非表示レイヤーに配置し、目次の作成時にその非表示レイヤーを参照するようにします。

  • 他のドキュメントやブックの目次スタイルを読み込み、同じ設定とフォーマットで新しく目次を作成することもできます(開いているドキュメントと読み込み元のドキュメントで段落スタイルの名前が異なる場合は、読み込んだ目次スタイルを編集する必要がある場合があります)。

  • 必要であれば、目次のタイトルや項目用に、タブやタブリーダーを含む段落スタイルを作成できます。作成した段落スタイルは、目次の生成時に適用することができます。

  • 文字スタイルを作成して、目次項目とは異なるフォーマットをページ番号に適用することができます。例えば、ページ番号を太字にする場合は、太字の属性を含む文字スタイルを作成し、目次の作成時にその文字スタイルを選択します。

ブックの目次の作成

ブック全体の目次を作成する際には、次のことに注意してください。

  • 目次を作成する前に、ブックファイルに登録されているドキュメントのリストが完全であるかどうか、すべてのドキュメントが正しい順序でリストされているか、すべての見出しに適切なスタイルが設定されているかどうかを確認します。

  • ブック全体で一貫したスタイルを使用するようにします。名前が同じで設定が異なるスタイルをブック内の各ドキュメントで作成しないようにしてください。名前が同じで設定が異なるスタイルがある場合、InDesign は、現在のドキュメントでのスタイル設定(定義がドキュメント内に存在する場合)を使用するか、ブック内での順序で最初にそのスタイルが使われているドキュメントのスタイル設定を使用します。

  • 目次ダイアログボックスで、必要なスタイルがスタイルポップアップメニューに表示されない場合は、ブックを同期させて、目次を配置するドキュメントにスタイルがコピーされるようにする必要があります。

  • 目次にプレフィックス付きの番号を(1-1、1-3 など)含める場合、章番号ではなくセクション番号を使用します。セクション番号プレフィックスは、目次に含めることができます。

目次の生成

目次を生成する前に、章タイトルやセクション見出しなど、目次に含める段落を決定し、それぞれの段落スタイルを定義する必要があります。設定した段落スタイルを、ドキュメントまたはブックに含まれるドキュメント内の該当する段落すべてに適用します。

目次を生成するとき、段落スタイルおよび文字スタイルを使用して目次をフォーマットすることもできます。

段落スタイルの適用前(左)と適用後(右)

目次に含められる段落が同じページの異なるストーリーに表示される場合、その TOC 内の順番はページ上の位置によって決まります。

  1. 次のいずれかの操作を行います。
    • 単一のドキュメントに対して目次を作成する場合は、ドキュメントの先頭に新規ページを追加します。

    • ブック内の複数の文書についての目次を作成する場合は、目次を配置する既存のドキュメントを開くか、または新規作成し、そのドキュメントがブックに含まれていることを確認してからブックファイルを開きます。

  2. レイアウト/目次を選択します。

    目次スタイルを定義した場合は、目次スタイルメニューから適切な設定を選択できます。

  3. 「タイトル」テキストボックスに、(目次図表一覧などの)目次のタイトルを入力します。このタイトルは、作成される目次の最上部に表示されます。タイトルを書式化するには、スタイルメニューからスタイルを選択します。
  4. 「ブックのドキュメントを含む」を選択すると、ブックリストに含まれるすべてのドキュメントから目次が作成され、ブックファイルでの設定に基づいてページ番号が割り当て直されます。現在のドキュメントだけの目次を生成する場合は、このオプションの選択を解除します(ドキュメントがブックファイルの一部ではない場合、このオプションはグレー表示になります)。
  5. 「その他のスタイル」リストボックスで段落スタイルをダブルクリックして、目次に含める内容を指定し、「段落スタイルを含む」リストボックスに追加します。
  6. 「現在の目次を置換」を選択して、ドキュメントの既存の目次ストーリーをすべて置換します。図表一覧のように、新しい目次を生成する場合はこのオプションの選択を解除します。
  7. 目次の各段落スタイルをフォーマットするオプションを指定します

    注意:

    特にドキュメントに複数の目次を含める場合は、目次フォーマットやその他のオプションを含む目次スタイルを定義しておくことをお勧めします。定義したスタイルを保存するには、「スタイルを保存」をクリックします。レイアウト/目次スタイルを選択して、目次スタイルを作成することもできます。

  8. 「OK」をクリックします。

    テキスト流し込みカーソル が表示されます。クリックまたはドラッグする前に、別のページへの移動や新しいページの作成を行っても読み込まれたテキストは失われません。

  9. テキスト流し込みアイコンをクリックするか、ドラッグして、新しい目次ストーリーをページに配置します。
注意:

目次フレームをドキュメント内の他のテキストフレームに連結しないでください。目次を更新した場合に、目次以外の他のストーリー全体も目次と置き換えられてしまいます。

複数のリストの目次スタイルの作成

ドキュメントやブックで異なる目次を作成する必要がある場合は、目次スタイルを使用します。例えば、通常の目次にはある目次スタイルを使用し、広告主、図表、写真提供者などの一覧には別のスタイルを作成することができます。リストの種類ごとに目次スタイルを作成します。

目次スタイルを作成すると、同じ目次フォーマットを別のドキュメントで使用する場合にも便利です。

注意:

目次スタイルと、名前が「目次」で始まる段落スタイルを混同しないようにしてください。「目次」で始まる名前の段落スタイル(「目次タイトル」など)は、目次項目そのものに適用するスタイルとして使用します。これに対し、目次スタイルは、目次を自動的に作成するための設定を集めたものです。

目次スタイルの作成

  1. レイアウト/目次スタイルを選択します。
  2. 「新規」をクリックします。
  3. 作成している目次スタイルの名前を入力します。
  4. 「タイトル」テキストボックスに、(目次図表一覧などの)目次のタイトルを入力します。このタイトルは、作成される目次の最上部に表示されます。タイトルスタイルを指定するには、スタイルポップアップメニューから使用するスタイルを選択します。
  5. 「その他のスタイル」リストボックスから、目次に含める内容を示す段落スタイルを選択し、「追加」をクリックして「段落スタイルを含む」リストボックスに追加します。
  6. 各段落スタイルをフォーマットするオプションを指定します

他のドキュメントからの目次スタイルの読み込み

  1. レイアウト/目次スタイルを選択します。
  2. 「読み込み」をクリックして、コピーする目次スタイルが含まれている InDesign ファイルを選択し、「開く」をクリックします。
  3. 「OK」をクリックします。
注意:

開いているドキュメントの段落スタイルと、読み込む目次スタイルの段落スタイルが一致しない場合は、目次を作成する前に目次スタイルを編集する必要があります。

目次のフォーマットのオプション

目次を生成または編集する場合は、これらのオプションを使って目次テキストの外観を設定します。一部のオプションは、ダイアログボックスで「詳細設定」をクリックして使用します。

注意:

「スタイル」セクションの設定は、「段落スタイルを含む」で現在選択されているスタイルにのみ適用されます。スタイルごとに別々のフォーマットオプションを指定できます。

目次スタイル

目次用に設定した目次スタイルが既に定義されている場合は、その目次スタイルを選択します。

タイトル

目次のタイトルを入力します。このタイトルは、目次の一番上に表示されます。

スタイル

スタイルメニューからスタイルを選択して、タイトルを書式化します。

段落スタイルを含む

「その他のスタイル」リストボックスで段落スタイルをダブルクリックして、目次に含める内容を指定し、「段落スタイルを含む」リストボックスに追加します。

項目スタイル

「段落スタイルを含む」のスタイルごとに、関連する目次項目に適用する段落スタイルを選択します。

ページ番号

ページ番号についてフォーマット設定を行うための文字スタイルを設定する場合、「ページ番号」の右側にあるスタイルポップアップメニューで、ページ番号に適用する文字スタイルを選択できます(詳しくは、段落スタイルと文字スタイルの追加を参照してください)。

目次のページ番号に接頭辞やセクションごとに異なるページ番号付けを使用する場合は、セクションの番号付けの定義を参照してください。

項目と番号間:目次項目とそのページ番号の間に表示する文字を指定します。デフォルトではタブ文字(^t)が設定されており、タブが挿入されます。ポップアップリストから、右インデントタブや EM スペースなどの特殊文字を選択できます。

注意:

別の特殊文字を選択する場合は、両方の文字を指定しないように、ボックスで既存のテキストを選択してから、特殊文字を選択するようにしてください。

目次項目とページ番号の間の文字に文字スタイルを設定したい場合は、「項目と番号間」の右側のスタイルポップアップメニューから、文字スタイルを選択します(詳しくは、段落スタイルと文字スタイルの追加を参照してください)。

目次項目に設定した段落スタイルにタブリーダーを設定し、タブ文字(^t)を選択した場合は、生成される目次にタブリーダーが表示されます。

項目をアルファベット・50 音順に並べる

このオプションを選択すると、1 つのスタイルの中で目次項目がアルファベット・50 音順でソートされます。このオプションは、広告主一覧のような単純なリストを作成する場合に便利です。入れ子になっている項目(レベル 2 や 3 など)は、各グループ内(それぞれレベル 1 や 2)でアルファベット・50 音順でソートされます。

注意:

目次のソート順は、ドキュメントのデフォルトの言語設定によって決まります。デフォルトの言語設定を変更するには、何も選択されていない状態であることを確認し、文字パネルの言語メニューから言語を選択します。

レベル

デフォルトでは、「段落スタイルを含む」リストボックスに追加された項目のレベルは、リストの上から順に 1 段階ずつ下がります。選択した段落スタイルに新しいレベル番号を指定することで、この階層を変更できます。このオプションでは、ダイアログボックスの表示のみが変更されます。最終的な目次には影響しません。ただし、アルファベット順のリストでは、項目がレベル別にソートされます。

PDF ブックマークを作成

ドキュメントを PDF に書き出したときに、Adobe Acrobat または Adobe Reader® のブックマークパネルに目次項目を表示する場合は、このオプションを選択します。

1 行にまとめる

すべての目次項目を 1 つの段落にまとめたい場合に、このオプションを選択します。まとめられた目次項目は句読点で区切られます。

既存の目次の置換

このオプションを選択すると、ドキュメント内の既存の目次ストーリーがすべて置き換えられます。図表一覧のように、新しい目次を生成する場合はこのオプションの選択を解除します。

非表示レイヤーのテキストを含む

このオプションは、非表示レイヤーにある段落を目次に含めたい場合にのみ選択します。これは、ドキュメントには表示しない広告主一覧や図表一覧を作成する場合に便利です。レイヤーを使用して、同じテキストの異なるバージョンや翻訳バージョンなどを作成している場合は、このオプションの選択を解除します。

ブックのドキュメントを含む:

このオプションを選択すると、ブックリストのすべてのドキュメントから 1 つの目次が作成され、ブックのページにページ番号が再設定されます。 

強制改行を削除

このオプションを選択すると、強制改行(特定の位置で行やページを分割するための改行)が解除されます。

段落の自動番号

目次に、番号設定を使用する段落スタイルを含める場合は、段落全体(番号およびテキストの両方)、番号のみ、または段落のみを目次に含めるかどうかを指定します。

タブリーダーを含む目次項目の作成

目次項目とページ番号の間に点線などを挿入するフォーマットを設定するには、タブリーダーを含む段落スタイルを定義してから、目次を更新します。

点線リーダーを含む目次

  1. タブリーダーを含む段落スタイルを作成.

  2. 目次設定を更新するには、次のいずれかの操作を行います。
    • レイアウト/目次スタイルを選択します。目次スタイルを選択して「編集」をクリックします。

    • レイアウト/目次を選択します(目次スタイルを使用していない場合)。

  3. 「段落スタイルを含む」で、タブリーダーを使用するスタイルを選択します。
  4. 項目スタイルポップアップメニューで、タブリーダーが設定されている段落スタイルを選択します。
  5. 詳細設定」をクリックします。
  6. 「項目と番号間」で ^t(タブ文字)に設定されていることを確認します。「OK」または「保存」をクリックして終了します。
  7. 必要であれば、レイアウト/目次の更新を選択して目次を更新します。または、新しい目次を作成してください。

タブリーダーを含む段落スタイルを作成

  1. ウィンドウ/スタイル/段落スタイルを選択して、段落スタイルパネルを表示します。
  2. 段落スタイルパネルで次のいずれかの操作を行います。
    • 目次項目に適用している段落スタイルの名前をダブルクリックします。

    • パネルメニューから「新規段落スタイル」を選択します。

  3. 必要に応じて段落スタイルの名前を入力します。
  4. 「タブ」をクリックします。
  5. 右/下揃えタブアイコン を選択してから、ルーラー上でタブストップを設定する位置をクリックします。

    スタイルを適用している段落に自動番号リストアイテムが含まれている場合は、2 つのタブ設定を含めていることを確認します。1 つはインデントされた数字の設定で、もう 1 つはタブリーダーの設定です。

  6. 「リーダー」にピリオド(.)を入力します
  7. その他の必要なスタイルオプションを設定して、「OK」をクリックします。

目次の更新と編集

目次はドキュメントの内容の早見表のようなものです。ドキュメントのページ番号が変更されたときや、目次に関連付けられている見出しやその他の項目を編集したときは、目次を再生成して更新する必要があります。

目次の更新

  1. 目次が配置されているドキュメントを開きます。
  2. 必要に応じて次の操作を行います。
    • 目次項目を変更するには、目次ストーリーを直接編集するのではなく、ドキュメントまたはブック内のドキュメントを編集します。

    • 目次のタイトル、項目またはページ番号に適用されているフォーマットを変更するには、それらの要素に関連付けられている段落スタイルまたは文字スタイルを変更します。

    • ページの番号の形式(1、2、3 または i、ii、iii など)を変更するには、ドキュメントまたはブックのセクションのページ番号付けを変更します(詳しくは、ブックのページ番号、章番号および段落番号の設定を参照してください)。

    • 新しいタイトルを指定したり、目次に他の段落スタイルを追加したり、目次項目のフォーマットを再設定するには、目次スタイルを編集します。

  3. 目次を含んだテキストフレームを選択するか、またはそのフレーム内に挿入点を配置し、レイアウト/目次の更新を選択します。
  4. 図表一覧や広告主一覧など、ドキュメント内に複数の目次がある場合は、それぞれのリストを含むテキストフレームを選択し、レイアウト/目次の更新を選択します。

目次の編集

目次を編集する場合は、目次ストーリーではなくドキュメント内の実際の段落を編集してから、新しい目次を生成します。目次ストーリーを直接編集しても、その編集内容は目次を更新するときに上書きされて失われます。同様に、目次項目のフォーマットを直接編集するのではなく、目次項目のフォーマット設定に使用するスタイルを編集する必要があります。

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