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InDesign でアンカー付きオブジェクトを作成し、配置する方法について説明します。
アンカー付きオブジェクトについて
アンカー付きオブジェクトとは、特定のテキストに関連付けられた、つまり、アンカーで固定された画像またはテキストボックスを指します。アンカー付きオブジェクトは、テキストの折り返しが行われると、アンカーを含むテキストと一緒に移動します。サイドバー(補足記事)やコールアウト、図表、特定の単語に関連するアイコンなど、特定の行やテキストブロックに関連付けるすべてのオブジェクトに、アンカー付きオブジェクトを使用します。
アンカー付きオブジェクトは、文字ツールを使用するか、「アンカー付きオブジェクト/挿入」コマンドを使用して、オブジェクト(またはフレーム)をテキスト内にペーストまたは配置することで作成できます。オブジェクトを配置すると、Adobe InDesign CS4 によってテキスト挿入点にアンカーマーカーが追加されます。アンカー付きオブジェクトは、テキストフレームの外側にオブジェクトを配置する場合でも、アンカーで固定されるテキストフレームの回転と歪みの属性を継承します。オブジェクトを選択してこれらの属性を変更することができます。
次の位置を指定してアンカー付きオブジェクトを作成することができます。
インライン
アンカー付きオブジェクトを、テキスト挿入点のベースラインに揃えます。Y オフセットを調整することで、オブジェクトの位置をベースラインの上方向または下方向に調整できます。これは、アンカー付きオブジェクトのデフォルトのタイプです。InDesign の以前のバージョンでは、このタイプのオブジェクトはインライングラフィックと呼ばれていました。
行の上
アンカー付きオブジェクトを行の上に配置します。その行での揃え方は、「左揃え」、「中央揃え」、「右揃え」、「ノド元に向かって」、「ノド元から」、「(テキスト揃え)」の中から選択します。「(テキスト揃え)」では、アンカーマーカーが配置されている段落の揃えが適用されます。
カスタム
アンカー付きオブジェクトを、アンカー付きオブジェクトオプションダイアログボックスで定義した位置に配置します。テキストフレームの内側または外側の任意の場所にオブジェクトを配置できます。
パステキストでは、オブジェクトをインラインおよび行の上に配置することができます(詳しくは、パステキストへのアンカー付きオブジェクトの追加を参照してください)。
A. インライン B. 行の上(左揃え) C. カスタム(テキストフレームの端に整列)
アンカー付きオブジェクトの作成
ドキュメントに配置するオブジェクトを使用できない場合(例えば、まだ執筆されていないサイドバーテキストなど)、後で内容を追加できるプレースホルダーとして、空のアンカー付きフレームを作成することができます。アンカー付きフレームはいつでもサイズを変更することができ、フレームの位置設定は自動的に更新されます。
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次のいずれかの操作を行います。
アンカー付きオブジェクトを追加するには、文字ツールを使用して、オブジェクトのアンカーを表示する位置にテキスト挿入点を置き、オブジェクトを配置またはペーストします。
注意:オブジェクトのフレームが、オブジェクトが表示されるテキスト行の高さよりも大きい場合は、読み込んだ画像にテキストが重なるか、またはその行の上の余白が多くなる場合があります。その場合は、異なるアンカー付きオブジェクトの位置を選択する、改行または強制改行を挿入する、インラインオブジェクトのサイズを変更する、回り込む行に異なる行送り値を指定するなどの方法を検討してください。
既存のオブジェクトをアンカーで固定するには、そのオブジェクトを選択してから編集/カットを選択します。次に、文字ツールを使用して、オブジェクトを挿入する位置にテキスト挿入点を置き、編集/ペーストを選択します。デフォルトでは、アンカー付きオブジェクトの位置はインラインになります。
使用可能でないオブジェクト(例えば、まだ執筆していないサイドバーなど)用にプレースホルダーフレームを追加するには、文字ツールを使用して、そのオブジェクトのアンカーを表示する位置にテキスト挿入点を置き、オブジェクト/アンカー付きオブジェクト/挿入を選択します。
注意:テキストのアウトラインを作成することで、テキストの文字にアンカーを追加することができます。アウトラインを作成することで、テキストの個々の文字が、自動的にインラインのアンカー付きオブジェクトに変換されます。
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このオブジェクトを配置するには、選択ツールでオブジェクトを選択し、オブジェクト/アンカー付きオブジェクト/オプションを選択します。必要に応じて、オプションを指定します。
アンカー付きオブジェクトダイアログボックスを表示させずに操作を続けるには、「アンカー付きオブジェクトを挿入/アンカーマーカーへ移動」のキーボードショートカットを使用します。このショートカットで使用するキーは、キーボードショートカットダイアログボックスで指定する必要があります(「テキストと表」の領域にリストされています)。ショートカットキーを 2 回押すことで、オブジェクトの選択が解除され、カーソルが本文テキストに戻されます(詳しくは、キーボードショートカットセットの使用を参照してください)。
アンカー付きオブジェクトの挿入オプション
アンカー付きオブジェクト用のプレースホルダーを挿入する際、次のオプションを指定できます。
内容
プレースホルダーフレームに含めるオブジェクトの種類を指定します。
「テキスト」を選択した場合、テキストフレーム内にテキスト挿入点が表示されます。「グラフィック」または「割り当てなし」を選択した場合は、そのオブジェクトフレームが選択されます。
オブジェクトスタイル
オブジェクトのフォーマット設定に使用するスタイルを指定します。オブジェクトスタイルを定義して保存してある場合は、それらのスタイルがこのポップアップメニューに表示されます。
段落スタイル
オブジェクトのフォーマット設定に使用する段落スタイルを指定します。段落スタイルを定義して保存してある場合は、それらのスタイルがこのポップアップメニューに表示されます。
オブジェクトスタイルで段落スタイルを有効にし、段落スタイルメニューから別のスタイルを選択した場合、または、スタイルの「アンカー付き位置」のオプションを変更してある場合は、オーバーライドされている設定があることを示すプラス記号(+)がオブジェクトスタイルメニューに表示されます。
高さと幅
プレースホルダーフレームの寸法を指定します。
インラインまたは行の上オプション
アンカー付きオブジェクトオプションダイアログボックスの親文字からの間隔メニューで「インラインまたは行の上」を選択している場合は、アンカー付きオブジェクトの位置を設定するために次のオプションを使用できます(アンカー付きオブジェクトを挿入ダイアログボックスでも、これらのオプションを設定できます)。
インライン
アンカー付きオブジェクトの下部をベースラインに揃えます。 インラインオブジェクトは y 軸に沿って移動する場合、特定の制約に従います。オブジェクトの上部が先頭の印刷可能範囲の下部の下に移動すること、およびオブジェクトの下部が先頭の印刷可能範囲の上部の上に移動することはできません。
Y オフセット
ベースライン上の位置を調整します。マウスを使用して、オブジェクトをページの垂直方向にドラッグすることもできます。
行の上
アンカーマーカーを含むテキスト行の上およびテキスト行の下のアンカーマーカー上にオブジェクトを揃えます。
揃え
次のいずれかのオプションを選択します。
左揃え、右揃え、中央揃え
オブジェクトをテキストの段の範囲内で揃えます。これらの位置では、段落に適用されているインデントの値は無視され、段全体の範囲内でオブジェクトが揃えられます。
ノド元に向かって、ノド元から
オブジェクトがスプレッドのどちらの側に置かれているかによって、オブジェクトを右または左に揃えます。これらの位置では、段落に適用されているインデントの値は無視され、段全体の範囲内でオブジェクトが揃えられます。
(テキスト揃え)
段落で定義されている揃えに基づいて、オブジェクトを揃えます。このオプションでは、オブジェクトを揃える際に、段落のインデント値が使用されます。
前スペース
前のテキスト行の先頭の印刷可能範囲の一番下を基準にして、相対的なオブジェクトの位置を指定します。プラスの値を指定すると、オブジェクトとその下のテキストの両方が下方向に移動します。マイナスの値を指定すると、オブジェクトの下のテキストが、オブジェクトに向かって上方向に移動します。指定できるマイナスの最大値は、オブジェクトの高さです。
後ろスペース
オブジェクトの下の行の最初の文字のキャップハイトを基準にして、オブジェクトの相対的な位置を指定します。値 0 を指定すると、オブジェクトの下部がキャップハイト位置に揃えられます。プラスの値を指定すると、オブジェクトの下のテキストが(オブジェクトの下部から離れて)下方向に移動します。マイナスの値を指定すると、オブジェクトの下のテキストが(オブジェクトに向かって)上方向に移動します。
A. 「前スペース」を値 3.528mm に設定すると、オブジェクトとそれに関連付けられたテキストが、その上のテキスト行から離れます。 B. 「後ろスペース」を値 3.528mm に設定すると、オブジェクトとその上のテキスト行が、オブジェクトに関連付けられたテキスト行から離れます(下)。
「行の上」が指定されたアンカー付きオブジェクトは常に、アンカーが付けられた行と共に移動します。テキストを編集しても、あるページの一番下にオブジェクトが残され、アンカーマーカー行が次のページの一番上に移るようなことはありません。
カスタムオプション
「カスタム」の位置を指定してアンカー付きオブジェクトを配置するときには、次のオプションを使用できます。これらのオプションは、アンカー付きオブジェクトの挿入ダイアログボックスまたはアンカー付きオブジェクトオプションダイアログボックスで指定できます。これらのオプションの使用について詳しくは、カスタムの位置へのアンカー付きオブジェクトの配置を参照してください。
ノド元を基準
ドキュメントのノド元を基準にしてオブジェクトを揃えるかどうかを指定します。このオプションを選択すると、「アンカー付きオブジェクト」の基準点アイコンが 2 ページのスプレッドとして表示されます。この 2 ページは互いを鏡面反転します。このオプションを選択すると、例えばページの外側の枠などのスプレッドの一方の側に配置されているオブジェクトは、向かい合うページにテキストが流し込まれた場合でも、やはりページの外側の枠に配置されます。
A. 「ノド元を基準」を選択しない場合:スプレッドの右側のページにテキストが流し込まれたとき、オブジェクトはそのテキストフレームの左側に配置されます。 B. 「ノド元を基準」を選択した場合:スプレッドの右側のページにテキストが流し込まれたとき、オブジェクトはそのページの外側の枠に配置されます。
「ノド元を基準」を選択した後で「X オフセット」の値を調整すると、オブジェクトの移動方向が変わる場合があります。これは、移動方向は、スプレッドのどちらの側にオブジェクトが置かれているかによっても若干影響を受けるためです。
「アンカー付きオブジェクト」の基準点
(「アンカー付き位置」の「基準点」での指定に従って)ページ上の位置に揃える、オブジェクト上の位置を指定します。例えば、オブジェクトの右側をテキストフレームなどのページアイテムに揃える場合は、このアイコンで最も右側のポイントをクリックします。基準点の使用方法について詳しくは、カスタムの位置へのアンカー付きオブジェクトの配置を参照してください。
「アンカー付き位置」の基準点
オブジェクトを揃える、(「X 基準」と「Y 基準」オプションで定義される)ページ上の位置を指定します。例えば、「X 基準」に「テキストフレーム」、「Y 基準」に「行(ベースライン)」を選択した場合、このアイコンは、テキストフレームの水平領域と、オブジェクトのアンカーマーカーを含むテキスト行の垂直領域を表します。このアイコンの最も左側のポイントをクリックすると、オブジェクトの基準点 は、テキストフレームの左側の枠とテキストのベースラインに揃えられます。
「X 基準」と「Y 基準」で選択するオプションによって、「アンカー付き位置」の基準点アイコンには 3 個または 9 個の位置が表示されます。「行(ベースライン)」などの行のオプションを選択した場合は、中段左、中央、中段右の 3 つのオプションのみが表示されます。これは、垂直方向の配置はテキスト内のアンカーマーカーによって決定されるためです。
X 基準
水平方向の揃えの基準を指定します。例えば、「テキストフレーム」を選択すると、オブジェクトはテキストフレームの左側、中央または右側に揃えられます。厳密に水平方向のどの位置に揃えられるかは、選択した基準点と「X オフセット」に指定するオフセット値によって異なります。
例えば、オブジェクトの右側の枠をページマージンにぴったり合わせた状態でページマージンに表示する場合、「X 基準」に「ページマージン」を選択し、「アンカー付きオブジェクト」の基準点アイコンで最も右側のポイント、「アンカー付き位置」の基準点アイコンで最も左側のポイントを指定します。
A. オブジェクトの右側をテキストフレームの左側に揃えます。B. オブジェクトの右側をページマージンの左側に揃えます。
X オフセット
オブジェクトを左方向または右方向に移動させます。左と右のいずれに移動するかは、基準点に依存します。ページアイテムの中央に揃えている場合は、プラスの値を指定することでオブジェクトが右方向に移動します。移動方向は、「ノド元を基準」を選択しているかどうかにも依存します。
Y 基準
垂直方向について、オブジェクトを揃える対象を指定します。例えば、「ページ枠」を選択すると、ページの一番上、中央または一番下にオブジェクトを揃えるための基準として、ページ枠が使用できます。このページアイテムの上、中央、下のいずれにオブジェクトを揃えるかは、「アンカー付き位置」の基準点で指定します。行(ベースライン)など、行のオプションを選択した場合、「アンカー付き位置」の基準点はポイントの中間の水平行のみが表示されます。
A. オブジェクトの上部をページ枠の上に揃える。 B. オブジェクトの下部をページ枠の下に揃える。
Y オフセット
オブジェクトを上方向または下方向に移動させます。プラスの値を指定すると、オブジェクトが下方向に移動します。
段の上下境界線内に収める
テキストの折り返しに伴ってオブジェクトが境界線の外側に移動してしまう場合、オブジェクトはテキストの段の内部に保持されます。この場合、オブジェクトの下部が下側のフレーム内マージンに揃えられるか、またはオブジェクトの上部が上側のフレーム内マージンに揃えられます。例えば、アンカー付きオブジェクトがテキストの行の横方向にずらされて段の中央にある場合、問題はないように見えます。しかし、このオプションを選択していないと、アンカーマーカーがこの段の一番下まで折り返された場合に、オブジェクトが段の枠より下にはみ出すか、オブジェクトの一部がページの外側に押し出されることがあります。このオプションを選択している場合、段の境界線より上または下にオブジェクトをドラッグすることはできません。必要であれば、オブジェクトのサイズを変更することで、段の上側または下側の境界線に揃えた状態で、オブジェクトが段の内側に戻されます。このオプションは、「Y 基準」での「行(ベースライン)」など、行のオプションを選択している場合にのみ使用可能です。
InDesign によって、オブジェクトの位置が段の境界線の内側になるように変更された場合、指定した Y オフセット値がプラス記号(+)付きでダイアログボックスに表示されます。
手動配置を防ぐ
アンカー付きオブジェクトを、ページ上でドラッグするか、ずらすことによって、移動できないようにします。
プレビュー
位置の調整を行いながら、結果をページ上で確認できるようにします。
カスタムの位置へのアンカー付きオブジェクトの配置
アンカー付きオブジェクトオプションダイアログボックスを使用して、アンカー付きオブジェクトをカスタムの位置に配置するときには、次の点に注意してください。
カスタムの位置のオプションは、主に 4 つあります。2 つの基準点アイコンと、「X 基準」および「Y 基準」のポップアップメニューです。これらのオプションの設定によって、オブジェクトの位置が決定されます。例えば、「X 基準」と「Y 基準」での選択によって、「アンカー付き位置」の基準点が表す対象(テキストフレーム、段内のテキスト行、ページ全体のいずれか)が決まります。下図は、「X 基準」と「Y 基準」のオプションは変えずに異なる基準点を選ぶことで、オブジェクトの位置をどのように変えることができるかを表します。
A. 「アンカー付きオブジェクト」の基準点で下段右のポイント、「アンカー付き位置」の基準点で中段左を選択。B. 「アンカー付き位置」の基準点を中央左のままにし、「アンカー付きオブジェクト」の基準点を左上隅に変更する。C. 「アンカー付きオブジェクト」の基準点を左上隅のままにし、「アンカー付き位置」の基準点を中央右に変更する。
テキストの折り返しが行われるときでもページ上の位置(ページ左上など)を維持し、テキストが次のページに流し込まれる場合にのみ位置を移動するように、アンカー付きオブジェクトを作成するには、オブジェクトのアンカーをページマージンまたはページ枠に固定します。例えば、「X 基準」と「Y 基準」の両方を「ページマージン」に設定し、オブジェクトに対して上段左の基準点 、およびページアイテムに対して上段左の基準点 をクリックします。テキストの折り返しが行われるときには、オブジェクトは、ページマージンの範囲内で左上の位置を維持します。アンカーを含むテキスト行が次のページに流し込まれる場合にのみ、次のページの左上の位置にオブジェクトが移動します。
A. 「X 基準」と「Y 基準」で「ページマージン」または「ページ枠」を使用してオブジェクトを配置します。B. テキストの折り返しが行われるときには、テキストが次のページに移動するまではオブジェクトは移動しません。
テキストの折り返しが行われるときにテキストと共にオブジェクトが移動するように、オブジェクトを特定のテキスト行に揃えたままにするには、「Y 基準」のメニューからいずれかの行オプションを選択します。
テキストの折り返しが行われるときに、オブジェクトをテキストフレーム内に維持するが、特定のテキスト行には固定しない場合は、「X 基準」から「テキストフレーム」を選択します。
マージンを基準にしてオブジェクトを揃えるには(例えば、テキストが次のページに流し込まれるときに、サイドバーを外側のマージンに維持するには)、「ノド元を基準」を選択します。
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オブジェクトを選択し、オブジェクト/アンカー付きオブジェクト/オプションを選択します。
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親文字からの間隔ポップアップメニューから、「カスタム」を選択します。注意:
オプションを指定しながらページ上でオブジェクトの移動を確認するには、ダイアログボックスの下部にある「プレビュー」を選択します。
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ドキュメントのノド元を基準にしてページの同じ側にオブジェクトを保持するには、「ノド元を基準」を選択します。例えば、オブジェクトがスプレッドのどちら側にあるかに関係なく、常に外側のマージンにオブジェクトを表示する場合は、このオプションを選択します。
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「アンカー付きオブジェクト」の基準点アイコン で、オブジェクトを揃えるページ上の位置を表す基準点をクリックします。
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「X 基準」のメニューから、オブジェクトを揃える水平方向の基準とするページアイテムを選択します。例えば、テキストフレームの左側、右側または中央にオブジェクトを揃えるには、「テキストフレーム」を選択します。
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「Y 基準」から、オブジェクトを揃える垂直方向の基準とするページアイテムを選択します。例えば、アンカーが付けられているテキストのベースラインにオブジェクトを揃えるには、「行(ベースライン)」を選択します。
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「アンカー付き位置」の基準点アイコン で、「X 基準」と「Y 基準」で選択したページアイテムの範囲内でオブジェクトを揃える位置を表す基準点をクリックします。
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基準点で設定した位置からオブジェクトをずらすには、「X オフセット」または「Y オフセット」を指定します。
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テキストの折り返しに伴って、オブジェクトが段の枠より下または上にはみ出さないようにするには、「段の上下境界線内に収める」を選択します。このオプションは、「Y 基準」で「行(ベースライン)」などの行のオプションを選択している場合にのみ使用可能です。
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「OK」をクリックします。
ドラッグ&ドロップを使用したアンカー付きオブジェクトの操作(CS5.5)
既存のオブジェクトをテキストフレームにドラッグして固定したり、移動したりできるようになりました。選択ツール またはダイレクト選択ツール を使用してオブジェクトを選択し、テキストフレームの右上隅付近に表示される青い四角形をドラッグします。次のいずれかの操作を行います。
既存のオブジェクトをアンカーで固定するには、オブジェクトのアンカーを表示するテキストフレームの位置に青い四角形をドラッグします。
インラインオブジェクトを作成するには、Shift キーを押したまま、オブジェクトを表示する位置に青い四角形をドラッグします。
アンカー付きオブジェクトのオプションを指定するには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらオブジェクトのアンカーを表示する位置に青い四角形をドラッグします。
アンカー付きオブジェクトの選択とコピー
選択ツールを使用すると、一度に 1 つのアンカー付きオブジェクトだけを選択できます。文字ツールを使用すると、複数のアンカー付きオブジェクトマーカーを含むテキストの範囲を選択できます。文字ツールを使用して複数のアンカーマーカーを選択したときは、そのすべてのアンカー付きオブジェクトについて、位置のオプションを一度に変更できます。
同じ位置に複数のアンカー付きオブジェクトが存在する場合、例えば、1 行に同じアンカー属性を持つ 2 つのアンカー付きオブジェクトマーカーが含まれている場合には、それらのオブジェクトは重なって表示されます。
アンカー付きオブジェクトマーカーを含むテキストをコピーすると、アンカー付きオブジェクトもコピーされます。アンカー付きオブジェクトをコピーしてからテキストの外側にペーストした場合、そのアンカー付きオブジェクトは、テキストにリンクされていない独立した画像になります。
ページ上でのアンカー付きオブジェクトマーカーの表示
アンカーおよびアンカーとページ上のテキストの関連を確認するために、オブジェクトマーカーを表示させることができます。次のいずれかの方法を使用します。
- テキスト内のアンカーマーカー を表示させるには、書式/制御文字を表示を選択します。
- アンカーマーカーからそれに関連付けられているカスタム位置のオブジェクトまで点線を表示させるには、オブジェクトを選択し、表示/エクストラ/テキスト連結を表示を選択します。この連結線は、アンカーマーカーから、アンカー付きオブジェクトの現在の基準点まで表示されます。
- アンカー付きオブジェクト上にアンカー記号 を表示させるには、表示/エクストラ/フレーム枠を表示を選択します。どのオブジェクトにアンカーが付けられているかを確認するときには、アンカー記号を表示させると便利です。
ページ上でのアンカー付きオブジェクトの手動再配置
マージンまたはページを基準にしてオブジェクトを配置している場合以外は、フレームを移動することでアンカー付きオブジェクトも移動します。
アンカー付きオブジェクトを移動する前に、そのオブジェクトに対してアンカー付きオブジェクトダイアログボックスの「手動配置を防ぐ」オプションの選択が解除されていることを確認するか、オブジェクト/ロック解除を選択します。
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次のいずれかの操作を行います。
インラインのアンカー付きオブジェクトを移動するには、選択ツール またはダイレクト選択ツール を使用してオブジェクトを選択し、垂直方向または水平方向にドラッグします。インラインオブジェクトは水平方向には移動できず、垂直方向にのみ移動できます。
注意:インラインまたは行の上のオブジェクトをテキストフレームの外側に移動する場合は、そのオブジェクトをカスタム位置のオブジェクトに変換してから、任意の位置に移動させます。
- インラインのアンカー付きオブジェクトを移動するには、選択ツール、またはダイレクト選択ツールを使用してオブジェクトを選択し、横組みフレームでは垂直方向、縦組みフレームでは水平方向にオブジェクトをドラッグします。横組みテキストでは、インラインオブジェクトは水平方向には移動できず、垂直方向にのみ移動できます。縦組みテキストでは、インラインオブジェクトは水平方向にのみ移動できます。
- インラインのアンカーつきオブジェクトをベースラインと並行に移動するには、オブジェクトの前または後にテキスト挿入点を置き、「カーニング」に新しい値を設定します。
注意:インラインまたは行の上のオブジェクトをテキストフレームの外側に移動する場合は、そのオブジェクトをカスタム位置のオブジェクトに変換してから、任意の位置に移動させます。
カスタム位置に配置したアンカー付きオブジェクトを移動するには、選択ツール、またはダイレクト選択ツールを使用してオブジェクトを選択し、垂直方向または水平方向にドラッグします。
アンカー付きオブジェクトのサイズ変更
アンカー付きオブジェクトのサイズを変更する前に、アンカー付きオブジェクトオプションダイアログボックスの「手動配置を防ぐ」オプションの選択が解除されていることを確認します。
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選択ツール またはダイレクト選択ツール を使用してオブジェクトを選択し、サイドハンドルまたはコーナーハンドルをドラッグします。注意:
インラインまたは行の上のアンカーマーカーのサイズを垂直方向に変更すると、オブジェクトがオーバーセットする場合があります。アンカーマーカーがオーバーセットされた場合は、オブジェクトもオーバーセットされます。
アンカー付きオブジェクトのサイズを変更することで、オブジェクトの配置が変わる場合もあります。例えば、オブジェクトの右側をテキストフレームの左側に揃えている場合に、オブジェクトの右側のハンドルを左方向(テキストフレームの境界線から離れる方向)に 1 mm 分ドラッグすると、オブジェクトのサイズが変更され、右側に 1 mm 分移動します。
アンカー付きオブジェクトの解除
関連付けられたテキストを基準にしてオブジェクトを移動する必要がなくなった場合は、オブジェクトを解除してアンカーを削除することができます。
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選択ツールでアンカー付きオブジェクトを選択し、オブジェクト/アンカー付きオブジェクト/解除を選択します。
ページ上でのオブジェクトの位置は変わりません。
注意:インラインまたは行の上のオブジェクトでは、「解除」が機能しません。「解除」を使用できない場合、アンカー付きオブジェクトを選択しカット&ペーストします。また、文字ツールを使用してアンカーオブジェクトを選択し、カットする方法もあります。
ご質問または共有するアイデアがある場合
ご意見をお待ちしております。 Adobe InDesign コミュニティまでお知らせください。