レイアウトを EPUB に書き出す前に、適切に書き出されるように調整できます。
- アンカー付きグラフィックの追加 - グラフィックをテキストフローにアンカー付けすることで、書き出されたテキストに対するグラフィックの相対的な位置を制御します。詳しくは、アンカー付きオブジェクトを参照してください。
- オブジェクト書き出しオプション - 配置したオブジェクトの書き出しオプションを指定します。詳しくは、オブジェクト書き出しオプション | CC、CS6、CS5.5 を参照してください。
- スタイルを書き出しタグにマップ - 文字スタイルと段落スタイルを HTML タグとクラスにマップします。詳しくは、スタイルを書き出しタグにマップ | CC、CS6、CS5.5 を参照してください。
- コンテンツと順序の選択 - アーティクルパネルを使用して、書き出すコンテンツと書き出し順序を選択します。詳しくは、アーティクル(CS5.5)を参照してください。また、ページレイアウトや XML 構造に基づいて、コンテンツの書き出し順序を選択することもできます。
XHTML ベースのコンテンツを含む単一の .epub ファイルが作成されます。書き出されたファイルにカバー画像が含まれるように指定することもできます。カバー画像は、画像から作成されるか、指定したドキュメント(ブックを選択した場合は、スタイルソースドキュメント)の最初のページをラスタライズして作成されます。サムネール画像は、EPUB リーダーや Digital Editions リーダーのライブラリビューでブックを表すために使用されます。ファイルを表示するには、EPUB リーダーが必要です。代わりに Adobe Digital Editions ソフトウェアを使用することもできます。Digital Editions ソフトウェアはアドビ システムズ社の Web サイトから無償でダウンロードできます。
注意:
.epub ファイルは本質的には .zip ファイルです。.epub ファイルのコンテンツを表示および編集するには、拡張子を .epub から .zip に変更して、コンテンツを抽出します。これは CSS ファイルを編集する場合に特に便利です。
注意:
テキストフレーム、画像が配置されているオブジェクトなどの InDesign オブジェクトの配列は、「ページレイアウトを基準にする」オプションを選択すると常に書き出されます。空のオブジェクトは、オブジェクト書き出しオプションを使用して設定を InDesign オブジェクトに適用して JPEG、GIF、または PNG として書き出すように指定しない限り、書き出されません。
目次スタイル
このオプションを選択すると、選択した目次スタイルに基づいて目次が生成されます。目次スタイルメニューでは、eBook 内で目次を構築する際に使用する目次スタイルを指定します。レイアウト/目次スタイルを選択して eBook 用の特別な目次スタイルを作成することもできます。
ページレイアウトを基準にする
ページ上のアイテムの位置によって読み上げ順序が決まります。
「ページレイアウトを基準にする」を選択した場合、ページオブジェクトの読み上げ順序は左から右へおよび上から下へ、になります。場合によっては(特に、複雑な複数段組ドキュメントの場合は)、デザイン要素が目的の読み上げ順序に表示されないことがあります。コンテンツを再配置およびフォーマットするには、Dreamweaver を使用します。
(アジア言語版のみ)「ページレイアウトを基準にする」を選択した場合、ページオブジェクトの読み上げ順序は、ドキュメントの綴じ方(左から右または右から左)に従って決定されます。場合によっては(特に、複雑な複数段組ドキュメントの場合は)、書き出されたデザイン要素が目的の読み上げ順序に表示されないことがあります。コンテンツを再配置およびフォーマットするには、Dreamweaver を使用します。
アーティクルパネルと同じ
アーティクルパネルのエレメントの順序に従って読み取り順序が決定されます。チェック済みのアーティクルのみが書き出されます。詳しくは、書き出しにアーティクルを含めるを参照してください。
記号
箇条書きの段落をリストアイテムに変換するには「番号なしリストにマップ」を選択します。リストアイテムは HTML で <ul> タグを使用してフォーマットされます。<p> タグを使用して箇条書き記号をテキストとしてフォーマットするには「テキストに変換」を選択します。InDesign のネイティブの自動箇条書きを使用した場合は、小段落の箇条書きも対象となります。
解像度(ppi)
画像の解像度を ppi で選択します。オペレーティングシステムは 72 ppi または 96 ppi で標準化されていますが、モバイルデバイスは 132 ppi(iPad) ~ 172 ppi(Sony リーダー)、300 ppi(iPhone 4)以上と解像度が異なります。選択したオブジェクトごとに ppi 値を選択できます。値には、72、96、150(現在のすべての eBook デバイスの平均)、および 300 があります。
画像サイズ
画像サイズを固定するか、ページを基準にして変更するかを指定します。「ページを基準とする相対指定」を選択すると、InDesign ページ幅を基準として画像サイズに基づいて相対的なパーセント値が設定されます。このオプションを使用すると、読み取り領域の幅に基づいて縦横比率を維持したまま画像サイズが変更されます。
画像変換
ドキュメントの最適化画像を GIF、JPEG または PNG のいずれに変換するかを選択します。各画像でどれを使用するか、InDesign で決定されるようにするには、「自動」を選択します。「PNG」を選択すると、画像圧縮設定が無効になります。データ損失がない画像、または透明を含む画像には「PNG」を使用します。
GIF オプション(パレット)
最適化 GIF ファイルを作成する場合の、InDesign でのカラーの処理を調整します。GIF 形式は、256 色以下のカラーパレットを使用しています。
「使用中の色に合わせて割り付ける(ディザなし)」を選択すると、ディザ処理(色の小さな点を混ぜて存在しない色を表現する)をせずに、グラフィックで中心的に使われているカラーを抽出してパレットを作成します。「Web」を選択すると、Web セーフカラーのパレットを作成します(Windows と Mac OS のシステムカラーのサブセットです)。組み込みのカラーパレットを使用してパレットを作成するには、「システム(Windows)」または「システム(Mac OS)」を選択します。これにより、予想外の結果になることがあります。
「インターレース」を選択すると、画像は順次、表示されていない行を埋めるようにして徐々に表示されます。このオプションを選択していない場合、ぼやけて表示されていた画像が、元の解像度に近くなるにつれて徐々に明確になります。
JPEG オプション(形式)
HTML ページを開いてから、どれぐらい速く JPEG 画像が表示されるかを指定します。「プログレッシブ」を選択すると、JPEG 画像は Web ブラウザーにダウンロードされるにしたがって徐々に詳細が表示されます。このオプションを指定して作成されたファイルは、サイズがやや大きくなります。また、表示のためによりメモリが要求されます。「ベースライン」を選択すると JPEG ファイルがダウンロードされてから表示されます。ダウンロードが終了するまでは、JPEG ファイルの代わりにプレースホルダーが表示されます。
ドキュメントの分割
指定した段落スタイルで eBook を分割することができます。分割すると EPUB パッケージの HTML ファイル数が増えますが、長いファイルを分割すると EPUB リーダーのパフォーマンスが向上します。
CSS オプション
カスケーディングスタイルシート(CSS)は、Web ページの外観を制御するフォーマットルールの集まりです。ページのフォーマットに CSS を使用すると、コンテンツと表示を切り分けることができます。
スクリプトを追加
既存の JavaScript への URL を指定します。InDesign では、JavaScript の存在や有効性は検証されないため、JavaScript の設定を確認する必要があります。
EPUB 仕様について詳しくは、www.idpf.org(英語)を参照してください。
Digital Editions リーダーは、www.adobe.com/jp/products/digitaleditions(英語)から無料でダウンロードできます。
Digital Editions について詳しくは、Digital Editions(英語) のブログを参照してください。
Kindle 形式での書き出しについては、ホワイトペーパー:InDesign から Kindle 形式への書き出し(英語)(PDF)を参照してください。
InDesign ファイルを EPUB 形式に変換して Apple iPad で表示できる eBook の販売を開始する方法をご説明します。詳しくは、InDesign to iPad white paper(英語)を参照してください。