Acrobat Updater のバージョンを確認するには、ターミナルで次のコマンドを実行します。
defaults read "/Library/Application Support/ Adobe/ARMDC/Application/Acrobat Update Helper.app/Contents/Info" CFBundleVersion
Adobe Remote Update Manager(RUM)を使用すると、管理者は、アドビアプリのアップデートを離れた場所からコマンドラインインターフェイスでインストールできます。これにより、管理者は、各クライアントコンピューターにログインしてアップデートをインストールする必要がなくなります。
最新バージョンの RUM は、パッケージの作成処理中にダウンロードされて、パッケージ化されます。
パッケージを作成する際、Admin Console の管理オプション画面に、RUM の使用を可能にするためのオプションが表示されます。このオプションをオンにすると(デフォルトではオン)、RUM がパッケージに含まれます。パッケージをデプロイすると、RUM がクライアントコンピューターの次の場所にコピーされます。
Windows:
C:¥Program Files (x86)¥Common Files¥ Adobe¥OOBE_Enterprise¥RemoteUpdateManager
macOS:
/usr/local/bin
これで、RUM をクライアントコンピューターから実行できるようになります。
アドビアプリをクライアントコンピューターにデプロイしたら、そのパッケージの後続のアップデートもクライアントコンピューターで利用できるようにします。アップデートパッケージを作成して、クライアントコンピューターに手動でデプロイできます。
アップデートを手動でデプロイする代わりに、RUM を使用できます。Adobe Update Server Setup Tool(AUSST)を使用してセットアップされている場合は、Adobe Update Server またはローカルの Adobe Update Server をポーリングします。RUM は、アップデートサーバーで利用可能な最新のアップデートを、それが実行されている各クライアントマシンに展開します。そのため、手動でクライアントコンピューターにアップデートをデプロイする必要はありません。
Admin Console からパッケージを作成するときのデフォルト設定では、アドビのアップデートがオフになっています。ほとんどのエンタープライズ環境では、エンドユーザーに管理者権限が提供されていません。アップデートを無効にすると、エンドユーザーはアップデートを利用できるかどうかを確認できず、またアップデートをダウンロードした場合に適用することもできません。RUM を使用すると、パッケージ作成ワークフローのオプション画面でアップデートを無効に設定していても、アップデートをリモートで適用できます。
各クライアントコンピューターに RUM をインストールしたら、コマンドラインまたはリモート管理ツールからリモートで起動できます。
エンタープライズ設定にローカルアップデートサーバー(AUSST)を設定するには、「Adobe Update Server Setup Tool」を参照してください。
AUSST サーバーがセットアップされていない場合、各クライアントマシンは HTTPS 経由でポート 443 を介して Adobe Update Sever をポーリングし、RUM の実行時に更新内容を受信します。
AUSST サーバーを設定している場合は、アップデートが Adobe Update Server からローカルアップデートサーバーにダウンロードされます。RUM を起動すると、各クライアントコンピューターがローカルアップデートサーバーをポーリングしてアップデートを取得します。
クライアントコンピューター上の製品またはコンポーネントで、管理者の介入なく直接アップデートがダウンロードされないようにする場合は、パッケージの作成中に手動アップデートを無効化します。詳しくは、以下の作成方法を参照してください。
RUM を使用すると、クライアントコンピューターで手動アップデートが無効化されていてもアップデートが適用されます。
RUM の起動時にクライアントがアクセスできるように、更新をサーバーにローカルに保存するには、Adobe Update Server Setup Tool(AUSST)を使用します。「AUSST を使用した RUM の実行」を参照してください。AUSST の設定方法について詳しくは、「Adobe Update Server Setup Tool の使用」を参照してください。
アップデートのインストール対象となるアドビアプリケーションは、RUM の起動時には実行しないようにする必要があります。
RUM を使用して、クライアントコンピューターでアップデートをリモートでダウンロードしてインストールすることもできます。リモートアップデートのコマンドを渡す際に、アップデートのダウンロードとインストールを RUM の同じ起動/実行で行うか、複数の起動/実行で行うかを選択できます。これによって、適用可能なアップデートをダウンロードしてから、後でインストールすることができるようになります。アップデートのダウンロードとインストールについて詳しくは、RUM の構文と説明の --action コマンドラインオプションを参照してください。
--action コマンドラインオプションは、現在 Acrobat および Reader のダウンロードをサポートしていません。
RUM は Acrobat と Reader をサポートしています。ただし、Remote Update Manager を実行する前に、クライアントコンピューターの次の項目を確認することをお勧めします。
macOS では、Acrobat Updater のバージョンが 1.0.14 以降である必要があります。
Acrobat Updater のバージョンを確認するには、ターミナルで次のコマンドを実行します。
defaults read "/Library/Application Support/ Adobe/ARMDC/Application/Acrobat Update Helper.app/Contents/Info" CFBundleVersion
Acrobat Updater のバージョンが 1.0.14 より古い場合は、最新の Acrobat Updater を以下からダウンロードします。
https://armmf.adobe.com/arm-updates/mac/ARMDC/ARM_update/ARMDC Agent Installer.pkg
次のコマンドを使用して、ダウンロードした Acrobat Updater パッケージをインストールします。
sudo installer -pkg <path to the downloaded .pkg file> -target /
Windows では、アプリケーションのバージョンは次のとおりである必要があります。
Acrobat および Reader の最新のアップデートについては、リリースノート | Acrobat、Reader を参照してください。
前述の前提条件を満たしていれば、Acrobat および Adobe Reader のアップデートを適用できます。つまり、Creative Cloud デスクトップアプリがクライアントコンピューターにインストールされていなくても、アップデートを適用できます。
各クライアントコンピューターでアップデートのデプロイメントをリモートで開始するには、各クライアントコンピューターで RUM を実行します。これには、SCCM、ARD、JAMF Pro、Munki、Microsoft Intune などの企業への導入ツールを使用できます。または、各クライアントコンピューターで RUM を開始するバッチファイルを使用することもできます。
RUM の構文は次のとおりです。
RemoteUpdateManager --proxyUserName= --proxyPassword= --channelIds= --productVersions= --action= --help
パラメーター |
説明 |
--proxyUserName |
プロキシサーバーのユーザー名(該当する場合) |
--proxyPassword |
プロキシサーバーのパスワード(該当する場合) |
--channelIds |
このページに記載されている製品に対しては、--channelIds パラメーターの代わりに --productVersion パラメーターを使用します。 アップデートをリモートでデプロイする製品の ID を指定します。チャネル ID をコンマで区切って指定することで、1 つ以上の製品を指定することができます。コンマとそれに続くチャネル ID の間にはスペースを入れないようにしてください。製品の一覧と対応するチャネル ID については、RUM で使用するチャネル ID を参照してください。 |
--productVersions |
このパラメーターはオプションであり、このページに記載されているアプリに適用できます。 製品の SAP コードと、アップデートをデプロイする製品の基本バージョンの組み合わせを指定します。 例えば、-productVersions=ILST#25.0 は、Illustrator バージョン 25 のアップデートのみをデプロイします(このアプリケーションがインストールされ、実行されていない場合)。 バージョンを指定しない(製品 ID のみを指定する)場合、クライアントコンピューターにインストールされているその製品のすべてのバージョンのアップデートがデプロイされます。このオプションを指定しなかった場合、クライアントコンピューターにインストールされたすべての製品のアップデートがデプロイされます。 --productVersions アップデート/デプロイのコンマで区切られたエントリ:
製品は、ターゲットシステムにインストールされている場合にのみ RUM によって更新されます。 指定されたアプリのすべての依存/必須コンポーネントも更新されます。 このパラメーターは省略可能です。渡されない場合、すべてのアップデートが、--action パラメーターで指定したように一覧表示、ダウンロードまたはインストールされます。 |
--action |
実行するアクション(list、download、install)を指定します。
注意: --action コマンドラインオプションは現在、Acrobat および Reader のアップデートのダウンロードをサポートしていません。 |
--help |
ツールの使用方法を一覧表示します。 |
次のコマンドは、プロキシサーバーがないシナリオの場合に、クライアントコンピューター上で RUM を起動します。
RemoteUpdateManager
次のコマンドは、プロキシサーバーのユーザー名 TestUser およびプロキシサーバーのパスワード _27Dtpras?! を必要とするクライアントコンピューターで RUM を起動します。
RemoteUpdateManager --proxyUserName=TestUser --proxyPassword=_27Dtpras?!
次のコマンドは、Illustrator の全バージョンの最新アップデートをデプロイします。
RemoteUpdateManager --productVersions=ILST
次のコマンドは、Illustrator 19.0 のみの最新のアップデートをデプロイします。
RemoteUpdateManager --productVersions=ILST#25.0
次のコマンドは、Illustrator の全バージョンの最新アップデートと、Photoshop CS6-13.0 に適用可能なアップデートをデプロイします。
RemoteUpdateManager –-productVersions=ILST --channelIds=AdobePhotoshopCS6-13.0
次のコマンドは、チャネル ID AdobePhotoshopCS6-13.0 とチャネル ID AdobeInDesignCS6-8.0 に対応する製品のアップデートのみをデプロイします。コンマ(,)と「AdobeInDesignCS6-8.0」の間にはスペースがありません。
RemoteUpdateManager --channelIds= AdobePhotoshopCS6-13.0, AdobeInDesignCS6-8.0
実行後、RUM は次のいずれかの値を返します。
0 |
アップデートが正常にデプロイされたか、コンピューターが既に最新の状態です。 |
1 |
内部エラーのような一般エラー。例えば、Adobe Application Manager のインストールが破損しているか、またはネットワークが利用できない場合が考えられます。この場合、通常はアップデートのダウンロードまたはインストールの処理をまったく開始することができません。 |
2 |
1 つ以上のアップデートをインストールできませんでした。例えば、3 つのアップデートのうちの 2 つのみが正常にインストールされた可能性があります。 |
詳細情報は、次のセクションで説明する RUM のログファイルに記載されています。
アプリのアップデートのダウンロードおよびインストールステータスは、コンソールに表示されます。
RUM のログファイルには、RUM で例外ペイロードのデプロイメント時に発生するイベントに関する詳細情報が記載されます。
ログファイルの名前は RemoteUpdateManager.log で、次の場所に保存されます。
RUM で生じたエラーには、ログファイル内で [ERROR] タグが付いています。
RUM は、Creative Cloud 製品のワークフローを実行する前に、Acrobat の完全なワークフロー(リストおよびインストール)を実行します。Acrobat のログは、Creative Cloud 製品のワークフローの前に表示されます。
また、すべての Creative Cloud 製品のログが次の形式で表示されます。
SAPCode_バージョン_プラットフォーム.例:PHSP_21.2.10.118_osx10-64.
ただし、Windows では Acrobat および Reader のログ情報は次のように表示されます。
ProductName-BaseVersion。例: AdobeAcrobatDC-15.0