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共有デバイスライセンス | デプロイメントガイド

共有デバイスライセンスとは

共有デバイスライセンスは、複数のユーザーがデバイスおよびアプリケーションを使用する実習室や共有デバイスの環境で、アドビのアプリケーションをデプロイ、管理するためのライセンスモデルです。このソフトウェアライセンスは、個人ではなくデバイスまたはコンピューターに割り当てられます。よって共有デバイスライセンスは、ラボや教室に複数あるコンピューターなどへの使用に最適です。共有デバイスライセンスは、同じユーザーが使用するコンピューター向けに設計されたものではありません。専用ユーザーの場合は、名前付きユーザーライセンスをデプロイすることをお勧めします。

共有デバイスライセンス | YouTube ビデオ
この動画では、共有デバイスライセンスとは何か、共有デバイスライセンスの展開をカスタマイズする方法、デバイスライセンスの認証状況を確認する方法、そしてライセンスをリセットする方法について解説しています。

 

00:22 共有デバイスライセンスとは

03:00 製品プロファイルでの共有デバイスライセンスのアクセスポリシーの管理方法

05:21 共有デバイスライセンスがアクティベートされているコンピュータのレポート機能

05:41 共有デバイスライセンスのリセット

06:13 Licensing Tool kit での共有デバイスライセンスの管理

共有デバイスライセンスとユーザー指定ライセンス

ユーザー指定ライセンスはライセンスがユーザーに関連付けられ、共有デバイスライセンスはマシンに関連付けられます。したがって、ユーザー指定ライセンスアプリを起動すると、ユーザー名とパスワードに対してライセンスが検証されます。共有デバイスライセンスのアプリを起動すると、アプリのライセンスがインストールされているコンピューターに対してライセンスが検証されます。つまり、ユーザー指定ライセンスのアプリは、ユーザー名とパスワードが検証されれば、どのマシンでもアクティブにできます。共有デバイスライセンスのアプリは、ライセンスがインストールされたコンピューター上でのみアクティベートされます。

詳しくは、アドビのライセンス方式の概要を参照してください。

エンドユーザーの操作性

共有デバイスでアプリを起動した場合は、自身の資格情報でログインするように求めるメッセージが表示されます。アプリは、正常にログインした後にのみ起動します。必要な資格情報は、対象の教育機関で行った ID の設定方法によって異なります。

ログイン画面には、ユーザーに Creative Cloud の終了後にログアウトが必要であることを示すメッセージが表示されます。また、ユーザーはこの共有デバイスにアセットを保存することはできません。

共有デバイスバナー

共有デバイスライセンスは特に、ストレージ、ライブラリ、フォント、Adobe Stock などのサービスに直接アクセスすることはできません。ただし、ユーザーアカウントにこの使用権限が含まれている場合は、これらのサービスにアクセスできます。

注意:

共有デバイスライセンスに特定の必要システム構成はありませんが、エンドユーザーのコンピューターが、インストールされている Creative Cloud アプリケーションの必要システム構成を満たしていることを確認してください。Creative Cloud の必要システム構成を参照してください。また、インストールエラーについて詳しくは、「製品インストールエラー/終了コード」を参照してください。

アプリへのきめ細かいアクセス

IT 管理者はパッケージを作成し、アプリをコンピューターにデプロイできます。共有デバイスライセンスには、アプリに対するユーザーアクセスを制御できるツールとして、「ID」、「アクセスポリシー」、「エグレス IP アドレス」、「関連するコンピューター」が用意されています。これらのオプションを組み合わせて、アプリの不正使用を防ぎ、学生のアカウントと学生が作成したアセットを保護できます。

ID

  • Enterprise ID または Federated ID は、組織または学校が所有し、組織がすべてのデータを法的に所有します。幼稚園から高校までは、Enterprise ID または Federated ID を使用する必要があります。また、アプリにアクセスできるユーザーを厳密に管理する場合に、これらの ID を使用することもできます。Enterprise ID または Federated ID を使用するためには、ID を設定する必要があります(未設定の場合)。

  • Adobe ID は、ユーザーが所有します。アカウントプロファイルに応じたあらゆるデータは、ユーザーまたは組織が法的に所有します。幼稚園から高校までは、Enterprise ID または Federated ID を使用する必要があります。ただし、高等教育機関では、Adobe ID、Enterprise ID、Federated ID のいずれも使用できます。

詳しくは、Admin Console でサポートされる ID タイプを参照してください。

アクセスポリシー

  • 誰でも共有デバイス上のアプリにアクセスできるようにするには、「アクセス権を開く」を選択します。前述の個人アカウント(Adobe ID)またはエンタープライズアカウントのいずれかの有効なアカウントのみ必要です。ユーザーは、無料の Adobe ID を新規登録して、アプリにアクセスすることもできます。オープンアクセスを使用して、一般ユーザー、客員研究員やスタッフ、そして当学生がラボやアプリにアクセスできるオープンラボを設置できます。例えば、大学図書館内に公共の共有コンピューターを設置したり、実習室を使用して時間外に継続的な教育環境を提供したりすることができます。

  • Admin Console に追加したユーザーにのみアクセスを制限する場合は、「組織のユーザーのみ」を選択します。これらのユーザーには、Admin Console でサポートされているすべての ID タイプのユーザーを指定できます。このオプションは、承認された学生とスタッフのみに限定的なアクセスを提供する場合に便利です。例えば、高等教育機関のラボで、サポートされているすべての ID タイプをユーザーが使用できる場合などです。

  • エンタープライズユーザーのみにアクセスを制限する場合は、「Enterprise/Federated ID ユーザーのみ」を選択します。個人用の Adobe ID でログインしても、アプリにはアクセスできません。このオプションは、エンタープライズユーザーのみにアクセスを制限する場合に役立ちます。例えば、小中高校のラボでは、このオプションを使用して、未成年の学生にアプリやサービスへのアクセスを許可します。

エグレス IP

  • ユーザーが承認されたコンピューターネットワークの外部から接続した場合、エグレス IP のアドレスまたは範囲外ではアプリにアクセスできません。これは、ポータブルコンピューターを使用していて、ラボや学校のネットワークに接続している場合にのみアプリの実行を制限する場合に、特に便利です。ラボや学校のネットワークの外からアプリを使用することは禁止されています。

    このオプションを使用して、外部の IP アドレス範囲を指定します。これはインターネットに面した IP アドレスであり、その後ろにワークステーションが接続されています。これらのワークステーションが異なるネットワークから使用されている場合、これを使用してアプリケーションへのアクセスを防ぐことができます。インターネット接続に静的 IP アドレスがない場合は、必要に応じて、設定を定期的に変更してください。

関連するコンピューター

関連するコンピューター」セクションでは、コンピューターのグループを複数のセグメントに分割して、異なる製品プロファイルにマップする方法を定義できます。

  • 「Microsoft Active Directory 組織単位ごと」を選択すると、表示された組織単位に属するすべてのコンピューターがこの製品プロファイルに関連付けられているかどうかを確認できます。例えば、組織が部門に基づいて組織単位を作成している場合は、部門別に製品プロファイルを作成できます。部門に属するコンピューターは、特定の製品プロファイルに関連付けられます。

  • LAN IP アドレス範囲ごと」を選択すると、表示されている LAN IP アドレス範囲内のすべてのコンピューターがこの製品プロファイルに関連付けられます。例えば、コンピューター実習室または図書館の共有コンピューターが、定義された LAN IP 範囲によって構成されている場合は、このオプションを選択します。

  • インストール済みパッケージ別」を選択すると、選択したパッケージを持つすべてのマシンが製品プロファイルに関連付けられます。

注意:

「関連するコンピューター」の各オプションは、表示されている順に適用されます。

例えば、プロファイル A では Active Directory 組織単位図書館と構成し、プロファイル B ではパッケージビデオアプリと構成したとします。この場合、図書館という組織単位に属し、かつビデオアプリパッケージがインストールされているコンピューターは、プロファイル B ではなく、プロファイル A に関連付けられます。

共有デバイスライセンスに移行する

注意:

新しいお客様の場合、こちらの項目はお読みいただく必要はありません。

デバイスライセンスからの移行

既存のデバイスライセンスのお客様の場合は、アドビから共有デバイスライセンスへの無償アップグレードが提供されます。古いデバイスライセンスプログラムでは、Creative Cloud アプリの最新バージョンにアクセスすることはできません。最新バージョンの Creative Cloud アプリにアクセスするために、古いデバイスライセンスを新しい共有デバイスライセンスに移行できます。移行後、古いアプリは 30 日間動作し続けます。その間に、共有デバイスライセンスを使用して最新のアプリを設定、デプロイすることができます。

シリアル番号ライセンス認証からの移行

従来のシリアル番号ライセンスを使用してラボのコンピューターを管理している場合、シリアル番号が無効になるまで古いアプリを引き続き使用できます。共有デバイスライセンスパッケージとシリアル番号パッケージをともにデプロイした場合は、いずれも機能します。シリアル番号ライセンスの有効期限が切れるまで古いアプリを引き続き使用することも、シリアル番号ライセンスアプリをアンインストールして新しい共有デバイスライセンスパッケージをデプロイすることもできます。

注意:

上記の移行は一方向です。したがって、デバイスライセンスまたはシリアルライセンスから共有デバイスライセンスへの移行プロセスがいったん完了すると、デバイスライセンスまたはシリアルライセンスに戻ることはできません。

デプロイメントの開始

どのコンピューターに Creative Cloud アプリをデプロイするかを決定したら、デプロイを開始できます。アクセス要件と現在の設定に応じて、次の中から適切な手順を実行します。必要な情報をすべて事前に揃えるために、デプロイを開始する前にこのドキュメントに十分に目を通しておくことをお勧めします。

1. ID の設定

  • Enterprise ID または Federated ID をまだ設定していない場合は、ID を設定して有効にする必要があります。
  • この手順を完了するには、ドメイン(例:@school.edu)の所有権を証明する必要があります。
  • このアクティビティを完了するには、教育機関の web サイトの管理者に連絡したり、メールを送信することが必要になる場合があります。

アドビでは、一般学生またはラボユーザーにアクセスを許可するために、Enterprise ID または Federated ID を使用することをお勧めします。こうした ID タイプで、組織はより優れた管理と監視を行うことができます。

詳しい手順については、ID の設定を参照してください。

次に進む前に、共有デバイスライセンスの ID の設定に関する次のビデオをご覧になることをお勧めします。

2. 管理者の管理

Admin Console における教育機関の主な管理者は、システム管理者です。システム管理者は、Admin Console ですべてのタスクを実行する権限があります。ただし、タスクを他の管理者に委任することをお勧めします。これにより、管理タスクが分散され、専門的タスクがそれらのタスクに最も適したロールによって実行されます
 

  • 製品管理者を作成すると、製品プロファイルを作成して、組織にユーザーを追加することができます。
  • 製品プロファイル管理者を作成すると、製品プロファイルを管理して、組織にユーザーを追加することができます。

Admin Console で管理者ロールを管理する方法を参照してください。

3. Admin Console へのユーザーの追加

共有のデバイスに組織ユーザーだけがアクセスできるように設定する場合は、これらのユーザーを Admin Console に追加する必要があります。

ユーザーの追加には、手動で追加する方法や、CSV ファイルを使用してユーザーをバルクアップロードする方法のほか、User Sync ツールを設定する方法(大規模組織向け)もあります。

詳しくは、ユーザーの管理を参照してください。

4. パッケージの作成

パッケージの作成

Admin Console で「パッケージ」タブに移動して共有デバイスライセンスのパッケージを作成します。

詳しい手順については、共有デバイスライセンスパッケージを作成するを参照してください。

注意:

ユーザー指定ライセンス認証教育機関ラボのユーザーが、Adobe XD アプリケーションをバージョン 50 以上に更新した後で、サブスクリプションを確認できません/体験版エラーというエラーが発生することがあります。この問題を解決するには、Admin Console から新しい共有デバイスライセンス認証パッケージを作成してインストールする必要があります。この問題と解決方法は、Windows と macOS の両方に共通です。

5. 製品プロファイルの作成

教育機関内の複数のラボに共有デバイスライセンスをデプロイする場合は、Admin Console で各ラボを異なる製品プロファイルにマッピングできます。

例えば、ラボの製品プロファイルをアクセスを制限せずに作成すると、学校のアカウントを持っていないユーザーでもアドビアプリを使用できます。また、他のラボでは、学校のアカウントを持つユーザーだけがインストールされたアプリケーションにアクセスできるように、製品プロファイルを作成することもできます。さらに、対応する製品プロファイルでアクセスポリシーを定義すると、これらのラボにインストールされたアプリケーションへのアクセスを制限することができます。

詳しくは、共有デバイスライセンスプロファイルの管理を参照してください。

6. アクセスポリシーの定義

共有デバイスの設定により、アプリに対するユーザーアクセスを制御する 3 つのオプション(「アクセスポリシー」、「エグレス IP アドレス」、「関連するコンピューター)を利用できます。これらのオプションを組み合わせて、アプリの不正使用を防ぎ、学生のアカウントと学生が作成したアセットを保護できます。

詳しくは、共有デバイス設定を参照してください。

7. パッケージのデプロイ

共有デバイスライセンスパッケージを作成したら、ライセンスを使用してラボでデバイスを設定します。

パッケージをデプロイするには、次の方法から選択します。

Creative Cloud アプリのインストールとアンインストールのエラーに関するトラブルシューティングについて詳しくは、このドキュメントを参照してください。

今後の展開

製品とライセンスの追加

VIP(Value Incentive Plan)のお客様は、Admin Console から製品や追加のデバイスライセンスを直接購入できます。

Admin Console概要ページの右上隅で「さらに購入」をクリックします。

製品の追加画面で、製品を追加するか、既存の製品のライセンスを追加します。

未使用のライセンスの復元

共有デバイスライセンスをコンピューターにデプロイした場合、それらのコンピューターを使用しない場合も、ライセンスは引き続き消費され、他のコンピューターで使用することはできません。使用しているマシンのステータスが、「製品」タブの製品カードに表示されます。

ライセンス数

使用しなくなったコンピューターのライセンスを復元するには、Admin Console に移動し、使用しなくなったコンピューターにマップされている製品プロファイルをリセットします。共有デバイスライセンスの復元方法について詳しくは、このドキュメントを参照してください。

共有デバイスライセンスからユーザーライセンス認証への移行

共有デバイスライセンスからユーザーライセンス認証への移行する手順の詳細は、こちらをご参照ください。

よくある質問

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