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Illustrator でパターンを作成および変更する方法について説明します。
深く掘り下げる前に、テキストからパターン生成について確認しましょう。アドビのクリエイティブな生成 AI モデルファミリーである Adobe Firefly を利用したこの機能は、単純なテキストプロンプトを使用して拡大・縮小や編集ができるベクターパターンを生成できます。
パターンについて
Illustrator には、スウォッチパネルおよびスウォッチライブラリにあらかじめいくつかのパターンが用意されています。既存のパターンをカスタマイズすることも、Illustrator のツールを使用してパターンを最初からデザインすることもできます。オブジェクトを塗りつぶすためのパターン(塗りパターン)と、ブラシパネルでパスに適用するパターン(ブラシパターン)では、デザインとタイリングの方法が異なります。オブジェクト内を塗りつぶす場合は塗りパターンを使用し、オブジェクトのアウトライン上にパターンを配置する場合はブラシパターンを使用します。
パターンをデザインする場合、パターンがどのようにオブジェクトに適用されるか(タイリングされるか)を理解しておくと便利です。
- すべてのパターンのタイリングは定規の原点(初期設定でアートボードの左下)から始まり、左から右、下から上に向かって行われます。アートワーク内のすべてのパターンのタイリングの開始位置を変更する場合は、定規の原点を変更します。
- 通常は、塗りパターンのタイルは 1 つだけです。
ブラシパターンは、最高 5 つのタイル(サイドタイル、外角タイル、内角タイル、最初のタイル、最後のタイル)で定義できます。コーナータイル(外角タイルまたは内角タイル)を追加すると、パスのコーナー部分にブラシパターンを滑らかに適用することができます。
塗りパターンのタイルは X 軸に対して垂直に並べられます。
ブラシパターンのタイルは、パスに対して垂直に並べられます(パターンタイルの上部は常に外側を向きます)。また、コーナータイルは、パスの方向が変わるたびに時計回りに 90 度回転します。
塗りパターンは、アートワークの最背面にあり、塗りと線が適用されていない(ペイントされていない)長方形であるパターンのバウンディングボックス内部のアートワークだけをタイリングします。塗りパターンでは、バウンディングボックスはマスクとして機能します。
ブラシパターンでは、パターンのバウンディングボックス内のアートワークだけでなく、バウンディングボックスからはみ出したアートワークや、バウンディングボックスとグループ化されたアートワークもタイリングされます。
パターンタイル作成のヒント
パターンタイルを作成する場合は、次の点を参考にしてください。
パターンのアートワークから不要なオブジェクトを削除し、同じカラーでペイントされたオブジェクトをグループ化して重なり順を隣接させると、パターンを単純化できるので、パフォーマンス(プリント速度など)が向上します。
パターンタイルを作成するときは、アートワークをズームインして各オブジェクトを正確に整列してから、ズームアウトして最終的な選択を行います。
パターンが複雑な場合は、パターンを作成するときの選択範囲を小さくします。ただし、選択範囲(およびパターンタイル)を小さくすると、パターンの作成に必要なタイルの数が増えます。したがって、2 センチ四方のタイルを使用すると、0.5 センチ四方のタイルよりも効率的にパターンを作成できます。規則的なパターンを作成するときは、オブジェクトのコピーを多数作成してパターンタイルを定義します。
規則的なラインパターンを作成する場合は、幅やカラーの異なる線を重ね合わせて、塗りや線のないバウンディングボックスを線の背面に配置してパターンタイルを作成します。
皮革や生地のような不規則なパターンを作成する場合は、アートワークを微妙に変形させると効果的です。ラフ効果を適用して、オブジェクトを変形できます。
タイリングを滑らかにする場合は、クローズパスでパターンを定義します。
パターンを定義する前に、アートワークを拡大表示して細部を確認します。
アートワークの周囲にパターンのバウンディングボックスを作成する場合は、塗りや線を適用しない長方形を作成してタイルの最背面に配置します。ブラシパターンでパターンのバウンディングボックスを使用する場合は、ボックスの外にはみ出した部分がないことを確認してください。
ブラシパターンを作成する場合は、次の点も参考にしてください。
塗りと線が適用されていないバウンディングボックスからはみ出さないようにアートワークを作成すると、目的どおりのパターンを作成しやすくなります。
パス上でタイルを正しく整列させるために、正方形の外角タイルと内角タイルを作成し、タイルの 1 辺の長さをサイドタイルの高さと同じにします。ブラシパターンで外角タイルや内角タイルを使用する場合は、これらのタイルのパターンがサイドタイルのパターンに揃うように作成します。
コーナータイルを使用すると、ブラシパターンのコーナー部分に特殊な効果を加えることができます。
パターンスウォッチの作成
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パターンのアートワークを作成します。
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(オプション)パターン要素の間隔を指定したり、パターンの一部を切り取ったりする場合は、パターンとして使用するアートワークを囲むパターンのバウンディングボックス(塗りが適用されていない長方形)を作成します。オブジェクト/重ね順/最背面へを選択して、パターンバウンディングボックスをアートワークの最背面に配置します。塗りおよびブラシのパターンでバウンディングボックスを使用する場合は、長方形の塗りと線をなしに設定します。
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選択ツールを使用して、パターンタイルを構成するアートワークと、作成した場合はバウンディングボックスを選択します。
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次のいずれかの操作を行います。
編集/パターン設定を選択し、新規スウォッチダイアログボックスにパターン名を入力して、「OK」をクリックします。パターンがスウォッチパネルに表示されます。
アートワークをスウォッチパネルにドラッグします。
シームレスな幾何学的パターンの作成
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表示メニューのスマートガイドおよびポイントにスナップコマンドがオンになっていることを確認します。
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幾何学的なオブジェクトを選択します。ダイレクト選択ツールでオブジェクトのアンカーポイントを選択すると、オブジェクトを正確に移動することがきます。
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オブジェクトのアンカーポイントの 1 つを垂直にドラッグします。次に、Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を押して、移動方向を固定しながらオブジェクトをコピーします。
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オブジェクトのコピーが定位置にスナップしたら、マウスボタンを放してからキーを放します。
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グループ選択ツールを使用して、Shift キーを押しながらクリックして両方のオブジェクトを選択し、オブジェクトのアンカーポイントの 1 つを水平にドラッグします。次に、Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を押して、移動方向を固定しながらオブジェクトをコピーします。
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オブジェクトのコピーが定位置にスナップしたら、マウスボタンを放してからキーを放します。
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手順 2 ~ 6 を繰り返して、必要なパターンを作成します。
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長方形ツール を使用して、次のいずれかの操作を行います。
塗りパターンを作成する場合は、左上のオブジェクトの中心点から右下のオブジェクトの中心点までのバウンディングボックスを作成します。
ブラシパターンの場合は、オブジェクト全体を囲み、外側の境界線と重なるバウンディングボックスを作成します。パターンをコーナータイルにする場合は、Shift キーを押しながらドラッグして、バウンディングボックスの形を正方形に固定します。
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必要に応じて、幾何学的なオブジェクトに塗りと線を適用します。
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幾何学的なオブジェクトをパターンスウォッチとして保存します。
不規則なテクスチャパターンの作成
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表示/ポイントにスナップを選択します。
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バウンディングボックスを作成します。ブラシパターンを作成する場合は、手順 13 に進みます。
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バウンディングボックスの左辺と交差するオブジェクトまたは線を使用してテクスチャを描画します。
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ダイレクト選択ツールを使用して、テクスチャとバウンディングボックスを選択し、バウンディングボックスの左下隅にポインターを置きます。
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バウンディングボックスを右にドラッグします。次に、Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を押して、移動方向を固定しながらコピーします。
コピーの左上のコーナーポイントがバウンディングボックスの右上隅のコーナーポイントにスナップしたら、マウスボタンを放してからキーを放します。
注意:バウンディングボックスの正確なサイズがわかっている場合は、テクスチャだけを選択してから、移動コマンドを使用してバウンディングボックスの横幅分の水平移動値を指定することもできます。移動ダイアログボックスでは、「OK」ではなく、「コピー」をクリックします。
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バウンディングボックスの外側をクリックして、選択を解除します。
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右側のバウンディングボックスを選択して、削除します。
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引き続き、バウンディングボックスの上辺と交差するオブジェクトまたは線でテクスチャを描画します。
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上辺の描画が完了したら、バウンディングボックスの上側と交差する線およびオブジェクトをすべて選択します。次に、Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を押して下にドラッグし、移動方向を固定しながらコピーします。
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コピーの左上のコーナーポイントがバウンディングボックスの左下のコーナーポイントにスナップしたら、マウスボタンを放してからキーを放します。
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すべての選択を解除します。
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上のバウンディングボックスと交差しないオブジェクトと下のバウンディングボックスを選択して、削除します。
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鉛筆ツールを使用して、バウンディングボックスの中央をテクスチャで塗ります。このとき、バウンディングボックスの輪郭線と交差しないように気を付けます。テクスチャをペイントします。
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アートワークとバウンディングボックスをパターンスウォッチとして保存します。
ブラシパターンのコーナータイルの作成
コーナータイルを使用すると、ブラシパターンを適用したパスのコーナー部分に特別なパターンを追加できます。コーナータイルは最初から作成することも、ブラシパターンのサイドタイルを利用して相補的な外角タイルと内角タイル(-135 度でリフレクト)を作成することもできます。
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ファイル/開くを選択し、Adobe Illustrator でインストールされる任意のブラシパターンファイルを選択して、「開く」をクリックします。
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ウィンドウ/ブラシを選択します。使用するタイルを選択して、アートワークの中央にドラッグします。
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タイルのバウンディングボックスが正方形でない場合は、サイドタイルと同じ高さでアートワークを完全に囲む正方形のバウンディングボックスを作成します(サイドタイルは長方形でもかまいません)。塗りと線ボックスをなしに設定し、オブジェクト/重ね順/最背面へを選択して、バウンディングボックスをアートワークの最背面に配置します(バウンディングボックスは新しいタイルを整列するのに役立ちます)。
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タイルとバウンディングボックスを選択します。
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外角タイルを作成するには、回転ツール を使用してタイルとバウンディングボックスを 180 度回転します。内角タイルを作成する場合は、この手順をスキップします。
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回転ツールを使用して、Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を押しながらバウンディングボックスの左下隅をクリックします。「角度」の値に 90 を入力し、「コピー」をクリックして、最初のタイルの左側にコピーを作成します。このタイルがコーナータイルになります。
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選択ツールを使用して、左のタイルの右上にあるアンカーポイントを、Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を押しながら下にドラッグして移動方向を固定しながらコピーし、2 番目のタイルの下に 3 番目のタイルを作成します。コピーの右上のアンカーポイントがバウンディングボックスの右下のアンカーポイントにスナップしたら、マウスボタンを放してから、Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を放します。
3 番目のコピーは整列に使用します。
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右のタイルのアートワークを選択します。Shift + Alt キー(Windows)または Shift + Option キー(Mac OS)を押しながら、タイルを左にドラッグして、右のタイルのアートワークがコーナータイルのアートワークと重なるようにします。
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隣のタイルと水平、垂直方向につながるように、コーナータイルのアートワークを編集します。コーナーに不要な部分をすべて削除し、残りの部分を編集して、最終的な外角タイルを作成します。
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バウンディングボックスも含めてタイル全体を選択します。
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新しいパターンをスウォッチとして保存します。
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新しいパターンのスウォッチをダブルクリックして、スウォッチオプションダイアログボックスで、元のタイルのバリエーションであることがわかるタイル名を付けます(例えば outer のような接尾辞を使用します)。次に「OK」をクリックします。
パターンの変更
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アートワークの選択をすべて解除します。
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スウォッチパネルで、変更するパターンスウォッチを選択します。
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パターンスウォッチをアートボードにドラッグし、アートボード上でパターンタイルを編集します。
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パターンタイルを選択して、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら、編集したパターンをスウォッチパネルの元のパターンスウォッチ上にドラッグします。
スウォッチパネルのパターンが置き換えられ、編集中のファイルのパターンが更新されます。
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