キーフレームの空間補間および時間補間について

補間は、2 つの既知の値の間にある未知のデータを埋める処理です。キーフレームを設定して、特定の時間のプロパティ値を指定します。After Effects では、キーフレーム間のすべての時間のプロパティの値を補間します。

補間では、キーフレームのプロパティ値が生成されるため、補間はトゥイーンと呼ばれることもあります。キーフレーム間の補間は、動き、エフェクト、オーディオレベル、画像調整、透明度、色の変化およびその他の多くの視覚的、オーディオ要素をアニメーション化するために使用できます。

時間の経過に応じて値が変わるキーフレームとモーションパスの作成後に、変化の仕方に対してより精密な調整を行うことができます。After Effects には、キーフレーム間の値の計算方法に作用する補間法がいくつか用意されています。

時間補間は時間値の補間で、空間補間は空間値の補間です。不透明度などの一部のプロパティには時間コンポーネントしか存在しませんが、位置プロパティなどのプロパティには空間コンポーネントも存在します。

時間補間と値グラフ

グラフエディターの値グラフを使用して、アニメーションのために作成した時間プロパティキーフレームを微調整できます。値グラフでは、X 値が赤、Y 値が緑、Z 値(3D のみ)が青で表示されます。値グラフでは、コンポジション内の任意の時点のキーフレーム値に関するすべての情報を得ることができ、それらをコントロールすることができます。また、情報パネルには、選択したキーフレームの時間補間法が表示されます。

空間補間とモーションパス

位置などのプロパティの空間補間を適用したり変更したりするときは、コンポジションパネルでモーションパスを調整します。モーションパスの各キーフレームには、任意の時点での補間の種類に関する情報が用意されています。情報パネルには、選択したキーフレームの空間補間法が表示されます。

レイヤーで空間的な変更を加える場合、初期設定の空間補間として自動ベジェが使用されます。

注意:

初期設定の空間補間をリニア補間に変更するには、編集/環境設定/一般設定(Windows)または After Effects/環境設定/一般設定(Mac OS)を選択し、「初期設定の空間補間法にリニアを適用」を選択します。環境設定を変更しても、既に存在するキーフレームや、既にキーフレームが存在するプロパティの新しいキーフレームには影響を与えません。

モーションパス補間:リニア、自動ベジェ、連続ベジェ、ベジェ、停止
モーションパス補間 

A. リニア B. 自動ベジェ C. 連続ベジェ D. ベジェ E. 停止 

位置キーフレームの自動ベジェ空間補間によって、値の等しい 2 つのキーフレーム間に前後に移動する望ましくないモーション(ブーメラン)が発生する場合があります。そのような場合は、停止補間を使用するよう前のキーフレームを変更するか、リニア補間を使用するよう両方のキーフレームを変更します。

キーフレーム補間法に関するオンラインリソース

Aharon Rabinowitz が、Creative COW の Web サイトで、等しい値のキーフレームに自動ベジェ空間補間が意図せずに設定されることによって発生するブーメランモーションの問題と解決策について説明するビデオチュートリアル(2 部構成)を公開しています。

Antony Bolante が、Peachpit Press の Web サイトで、キーフレーム補間に関する情報と図を公開しています。

キーフレームの補間方法

レイヤーバーモードの場合、キーフレームアイコンの外観は、キーフレーム間のつながりに対して選択した補間法によって異なります。アイコンの半分が濃いグレー表示 になっている場合のグレー部分は、グレーの側に隣接するキーフレームがないか、または前のキーフレームに適用されている停止補間によって、補間が無効になっていることを示します。

初期設定では、キーフレームで 1 つの補間法が使用されますが、入ってくるときの補間法と出ていくときの補間法の 2 つの方法を適用することもできます。入ってくるときの補間法は、現在の時間がキーフレームに近づくときにプロパティ値に適用され、出ていくときの補間法は、現在の時間がキーフレームから離れるときにプロパティ値に適用されます。入ってくるときと出ていくときに異なる補間法を設定すると、レイヤーバーモードのキーフレームアイコンは補間法に応じて変更され、入ってくるときの補間アイコンの左半分と出ていくときの補間法アイコンの右半分が表示されます。

注意:

キーフレームアイコンとキーフレーム番号を切り替えるには、タイムラインパネルメニューの「キーフレームアイコンを使用」または「キーフレーム番号を使用」を選択します。

タイムラインパネル(レイヤーバーモード)に表示されるキーフレームアイコン:リニア、リニアで入り、停止で出る、自動ベジェ、連続ベジェまたはベジェ、リニアで入り、ベジェで出る
タイムラインパネル(レイヤーバーモード)に表示されるキーフレームアイコンの例 

A. リニア B. リニアで入り、停止で出る C. 自動ベジェ D. 連続ベジェまたはベジェ E. リニアで入り、ベジェで出る 

After Effects のすべての補間法はベジェ補間法が基準になっています。ベジェ補間法には方向ハンドルがあり、これを使用してキーフレーム間のトランジションを制御できます。方向ハンドルを使用しない補間法は、ベジェ補間の特別な場合で、特定の作業を行うときに便利です。

それぞれの補間法が時間プロパティに与える影響を詳しく知るには、値が異なる 3 つ以上のキーフレームを不透明度などの時間レイヤープロパティに設定し、タイムラインパネルのグラフエディターモードで値グラフを参照しながら、補間法を変更します。

それぞれの補間法がモーションパスに与える影響を詳しく知るには、モーションパス上で、値が異なる 3 つのキーフレームを位置などの空間プロパティに設定し、コンポジションパネルでモーションをプレビューしながら、空間補間法を変更します。

注意:

補間法を変更するには、キーフレームを右クリックして表示されるメニューから「キーフレーム補間法」を選択し、時間補間法メニューからオプションを選択します。

ここから先の補間法に関する説明に示す例をわかりやすくするため、レイヤープロパティのすべてのキーフレームに各補間法を適用した場合の影響について説明しています。実際の作業では、任意のキーフレームに、使用可能な任意の補間法を適用できます。

補間なし

補間なしは、レイヤープロパティにキーフレームがない状態です。ストップウォッチはオフで、I ビームアイコン  がタイムラインパネルの現在の時間インジケーターの下に表示されます。この状態では、レイヤープロパティの値を設定すると、エクスプレッションによって上書きされない限り、レイヤーのデュレーション内はその値が維持されます。初期設定では、補間なしがレイヤープロパティに適用されます。レイヤープロパティに 1 つでもキーフレームがある場合、いずれかの種類の補間が使用されています。

リニア補間

リニア補間は、キーフレーム間の変化率を一定にするので、アニメーションが機械的な感じになります。After Effects では、他のキーフレーム値を考慮せず、2 つの連続するキーフレーム間で可能な限り直接的に値を補間します。

リニア補間を時間レイヤープロパティのすべてのキーフレームに適用すると、変化は 1 番目のキーフレームからすぐに開始され、一定のスピードで次のキーフレームまで継続されます。2 番目のキーフレームでは、変化率がすぐに 2 番目と 3 番目のキーフレーム間の変化率に切り替えられます。レイヤーが最終キーフレーム値に到達すると、すぐに変化は停止します。値グラフでは、リニア補間された 2 つのキーフレームを結ぶ線分は直線で示されます。

ベジェ補間

ベジェ補間では、キーフレームの両端で値グラフまたはモーションパスの線分のシェイプを手動で調整するので、最も高い精度で調整を行うことができます。自動ベジェや連続ベジェとは異なり、ベジェキーフレームの 2 つの方向ハンドルは、値グラフとモーションパスの両方で独立して動作します。

ベジェ補間をレイヤープロパティのすべてのキーフレームに適用すると、各キーフレーム間のトランジションがスムーズになります。方向ハンドルの最初の位置は、自動ベジェ補間の場合と同じ方法で計算されます。ベジェキーフレーム値を変更しても、既存の方向ハンドルの位置は維持されます。

他の補間法と異なり、ベジェ補間では、モーションパスに沿って、曲線や直線を様々に組み合わせることができます。2 つのベジェ方向ハンドルは独立して動作するので、ベジェキーフレームでは曲線のモーションパスを急なコーナーに変更することもできます。ベジェ空間補間は、地図やロゴのアウトラインなど、複雑なシェイプのモーションパスを描くときに使用する場合に最適です。

モーションパスキーフレームを移動しても、既存の方向ハンドルの位置は保持されます。各キーフレームで適用される時間補間によって、パス上のモーションの速度が制御されます。

自動ベジェ補間

自動ベジェ補間は、キーフレーム内の変化率をスムーズにします。例えば、自動ベジェ空間補間を使用して、カーブした道で方向を変える車の進路を作成できます。

自動ベジェキーフレーム 値を変化しても、自動ベジェ方向ハンドルの位置が自動的に変更されて、キーフレーム間のスムーズなトランジションが維持されます。自動調整によって、キーフレームの両端で、値グラフまたはモーションパスの線分のシェイプが変更されます。前と次のキーフレームでも自動ベジェ補間を使用すると、前または次のキーフレームの遠い方の線分のシェイプも変更されます。自動ベジェ方向ハンドルを手動で調整する場合は、自動ベジェ方向ハンドルを連続ベジェキーフレーム に変換します。

自動ベジェは、初期設定の空間補間です。

連続ベジェ補間

自動ベジェ補間と同じように、連続ベジェ補間は、キーフレーム内の変化率をスムーズにします。ただし、連続ベジェ方向ハンドルの位置は手動で設定します。行った調整によって、キーフレームの両端で、値グラフまたはモーションパスの線分のシェイプが変更されます。

連続ベジェ補間をプロパティのすべてのキーフレームに適用すると、キーフレームごとに値が調整されてトランジションがスムーズになります。連続ベジェキーフレーム  をモーションパスまたは値グラフ上で移動しても、これらのスムーズなトランジションは維持されます。

停止補間

停止補間は、時間補間法としてのみ使用できます。停止補間を使用して、時間の経過に応じてレイヤープロパティの値を変更できますが、段階的なトランジションは伴いません。この方法は、ストロボ撮影のようなエフェクトを使用する場合や、レイヤーを突然表示したり消したりする場合に便利です。

停止時間補間をレイヤープロパティのすべてのキーフレームに適用すると、最初のキーフレームの値は、値が次のキーフレームですぐに変化する場合でも、それまで保持されます。値グラフでは、停止キーフレーム  に続く線分は水平な直線で示されます。

停止補間は時間補間法としてのみ使用でき、モーションパスのキーフレームは表示はされていますが、レイヤー位置の点で結ばれているわけではありません。例えば、停止補間を使用してレイヤーの位置プロパティをアニメートする場合、現在の時間インジケーターが次のキーフレームに到達するまで、レイヤーは前のキーフレームの位置の値を保持します。現在の時間インジケーターが次のキーフレームに到達した時点で、元の位置からレイヤーが消え、新しい位置に表示されます。

「フレームを固定」コマンドを使用して、レイヤーのデュレーション中に現在のフレームを簡単に固定できます。フレームを固定するには、現在の時間インジケーターを固定するフレームに合わせます。レイヤーが選択されていることを確認してから、レイヤー/時間/フレームを固定を選択します。タイムリマップが有効になり、現在の時間インジケーターの位置に停止キーフレームが配置され、フレームが固定されます。

注意:

そのレイヤーで以前にタイムリマップを有効にした場合は、「フレームを固定」コマンドを選択すると、作成したすべてのキーフレームが削除されます。

停止補間は、出ていくときの時間補間に対して(つまり、キーフレームに続くフレームに対して)のみ使用できます。停止キーフレームの直後にキーフレームを作成すると、新しいキーフレームでは入ってくるときの停止補間が使用されます。  

注意:

キーフレームで、出ていくときの補間として停止補間を適用したり削除したりするには、タイムラインパネルでキーフレームを選択し、アニメーション/停止したキーフレームの切り替えを選択します。

キーフレーム補間法の適用と変更

どのようなキーフレームでも、補間法を適用したり変更したりできます。キーフレーム補間法ダイアログボックスを使用して変更を適用したり、あるいはレイヤーバーモード、モーションパス、またはグラフエディターでキーフレームに直接適用することができます。After Effects で空間プロパティに使用される初期設定の補間を変更することもできます。

イージーイーズコントロールを使用してキーフレーム間の速度を自動的にイージングする方法について詳しくは、キーフレーム間の速度を制御するを参照してください。

キーフレーム補間法ダイアログボックスを使用して補間法を変更する

キーフレーム補間法ダイアログボックスには、時間補間と空間補間を設定するオプション、空間プロパティのみを設定するオプションおよびロービング設定のオプションがあります。

  1. レイヤーモードバーまたはグラフエディターで、変更するキーフレームを選択します。
  2. アニメーション/ キーフレーム補間法を選択します。
  3. 時間補間を選択した場合は、以下のいずれかのオプションを選択します。

    現在の設定

    選択されたキーフレームに既に適用されている補間値を保持します。複数のキーフレームまたは手動調整されたキーフレームが選択され、既存の設定を変更しない場合に、このオプションを選択します。

    リニア、ベジェ、連続ベジェ、自動ベジェ、および停止

    初期設定値を使用して時間補間法を適用します。

  4. 空間レイヤープロパティのキーフレームを選択した場合は、以下のいずれかの空間補間法オプションを選択します。

    現在の設定

    選択されたキーフレームに既に適用されている補間設定を保持します。

    リニア、ベジェ、連続ベジェ、および自動ベジェ

    初期設定値を使用して空間補間法を適用します。

  5. 空間レイヤープロパティのキーフレームを選択した場合は、ロービングポップアップメニューからキーフレームで時間内の位置を決定する方法を選択し、「OK」をクリックします。

    現在の設定

    既に適用されている、選択されたキーフレームを時間内に位置付ける方法を保持します。

    時間ロービング

    前後のキーフレームの位置に基づいて、時間内の位置を自動的に変化させることによって、選択されたキーフレーム内の変化率をスムーズにします。

    時間固定

    選択されたキーフレームを時間内の現在の位置に保持します。キーフレームは、手動で移動されるまでそのままの位置を保持します。

    選択したキーフレーム間での変化率をスムージングする方法について詳しくは、ロービングキーフレームを使用したスムーズなモーションを参照してください。

レイヤーバーモードの選択ツールで補間法を変更する

  1. 選択ツールを使用して、次のいずれかの操作を行います。
    • キーフレームにリニア補間を使用している場合、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながらキーフレームをクリックすると、自動ベジェ に変更されます。

    • キーフレームにベジェ、連続ベジェまたは自動ベジェ補間を使用している場合、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながらキーフレームをクリックすると、リニアに変更されます。

グラフエディターで補間法を変更する

  • 頂点を切り替えツール  を使用してキーフレームをクリックすると、リニアと自動ベジェの間で補間法が切り替わります。
  • キーフレームを選択してから画面下部にある停止、リニアまたは自動ベジェボタンをクリックすると、補間法を変更できます。
グラフエディターの補間ボタン:選択したキーフレームを停止に変換、選択したキーフレームをリニアに変換、選択したキーフレームを自動ベジェに変換
グラフエディターの補間ボタン

A. 選択したキーフレームを停止に変換 B. 選択したキーフレームをリニアに変換 C. 選択したキーフレームを自動ベジェに変換 

グラフエディターでベジェ方向ハンドルを変更する

グラフエディターでは、ベジェ補間法を使用するキーフレームに方向ハンドルが付いています。方向ハンドルを縮める、伸ばす、または回転することにより、値グラフ内でベジェ補間の曲線を微調整できます。方向ハンドルを縮めるか、伸ばすことにより、速度グラフの曲線を微調整できます。

初期設定では、方向ハンドルを縮めたり伸ばしたりすると、それに合わせてキーフレームの反対側のハンドルが移動します。方向ハンドルを分割すると、キーフレームに付いた 2 つの方向ハンドルが独立して動作します。

  • 方向ハンドルを縮めたり伸ばしたりするには、選択ツールでキーフレームの中央または外側に向かって方向ハンドルをドラッグします。
  • 方向ハンドルを分割するには、選択ツールでキーフレームを Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらドラッグします。また、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらキーフレームの外でドラッグすると、ハンドルが既に存在するどうかにかかわらず、新しいハンドルが描画されます。
  • 隣り合う 2 つのキーフレームの方向ハンドルを同時に操作するには、キーフレーム間で値グラフの線分をドラッグします。
速度グラフでベジェの方向ハンドルを伸ばす
速度グラフでベジェの方向ハンドルを伸ばす

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