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アニメーションの基本

アニメーション、キーフレームおよびエクスプレッションについて

アニメーションは、時間の経過とともに変化するものです。レイヤーやレイヤー上のエフェクトをアニメートするには、1 つまたは複数のプロパティが時間の経過に合わせて変化するようにします。例えば、あるレイヤーの不透明度プロパティを 0 秒間に 0%から 1 秒間に 100%にアニメートすると、レイヤーがフェードインします。タイムラインパネルまたはエフェクトコントロールパネルで名前の左側にストップウォッチのボタン がついているプロパティは、アニメート可能です。

ストップウォッチアイコン:ストップウォッチを選択した状態、ストップウォッチを選択していない状態
ストップウォッチアイコン

A. ストップウォッチを選択した状態 B. ストップウォッチを選択していない状態 

レイヤーのプロパティをアニメートするには、キーフレームやエクスプレッションを使用します。

多くのアニメーションプリセットにはキーフレームとエクスプレッションが含まれており、アニメーションプリセットをレイヤーに適用するだけで、複雑なアニメーションを作成することができます。

After Effects でキーフレームやエクスプレッションを使用して作業する場合、レイヤーバーモードグラフエディターモードという 2 つのモードがあります。初期設定はレイヤーバーモードで、タイムラインパネルにレイヤーがデュレーションバーとして表示され、キーフレームとエクスプレッションがプロパティとともに縦に並んで表示されます。グラフエディターモードではレイヤーバーは表示されず、キーフレームとエクスプレッションの結果が値グラフまたは速度グラフに表示されます(グラフエディターを参照)。

キーフレーム

キーフレームは、モーション、エフェクト、オーディオ、その他多くのプロパティのパラメーターを設定するために使用します。通常は時間の経過とともにパラメーターが変化します。キーフレームは、空間での位置、不透明度、オーディオボリュームなど、レイヤープロパティの値を指定する時間上のある点で指定します。キーフレーム間の値は補間されます。キーフレームを使用して時間に伴う変化を作成する場合は、通常、最低 2 つのキーフレームを使用します。1 つは変化の開始時の状態を示すものであり、もう 1 つは変化の終了時の新しい状態を示すものです(キーフレームの設定と追加を参照)。

特定のプロパティでストップウォッチがアクティブな場合、プロパティの値を変更すると現在の時間で自動的にプロパティのキーフレームが追加または変更されます。プロパティのストップウォッチがアクティブでない場合は、プロパティにキーフレームは存在しません。ストップウォッチがアクティブでない状態でレイヤープロパティの値を変更すると、その値はレイヤーのデュレーション全体にわたって同じになります。

注意:

自動キーフレームモードがオンの場合は、プロパティを変更すると、そのプロパティのストップウォッチが自動的にアクティブになります(自動キーフレームモードを参照)。

ストップウォッチの選択を解除すると、そのレイヤープロパティのすべてのキーフレームが選択解除され、プロパティの一定の値は現在の時間の値になります。プロパティのキーフレームを永久に削除するつもりがない場合は、ストップウォッチの選択を解除しないでください。

注意:

タイムラインパネルメニューの「キーフレーム番号を使用」を選択すると、レイヤーバーモードのキーフレームアイコンが番号に変わります。

アイコンとしてのキーフレームと番号としてのキーフレームの比較
アイコンとしてのキーフレームと番号としてのキーフレームの比較

注意:

キーフレームが含まれるレイヤープロパティがコラップスされている場合、プロパティグループのグレーのドット(プロパティグループに含まれる全てのキーフレームの位置と数(グレーの濃度)を示すインジケーター)によってキーフレームが含まれていることが示されます。

モーションスケッチやパペットツールなどの一部のツールでは、スケッチしたモーションに合わせて自動的にキーフレームが設定されます。

エクスプレッション

エクスプレッションでは、JavaScript を基礎としたスクリプト言語を使用して、プロパティの値を指定したり、プロパティを相互に関連付けたりします。ピックウイップでプロパティをつなぐことによって、簡単なエクスプレッションを作成できます(エクスプレッションについてを参照)。

アニメーションのオンラインリソース

Jeff Sengstack と Infinite Skills によるビデオチュートリアル「Animating Transform Properties With Keyframes,」を参照してください。

Photoshop(PSD)ファイルの個別のレイヤーのアニメーション方法を示す詳細なチュートリアルについては、Peachpit Press の Web サイトに掲載されているAfter Effects Classroom in a Book の「Animating Layers in After Effects」を参照してください。

グラフエディター

グラフエディターは、プロパティの値を 2 次元グラフを使用して表し、コンポジション時間を水平方向(左から右)に表示します。一方、レイヤーバーモードでは、時間グラフによって水平方向の時間要素のみが表わされ、垂直方向の値の変化はグラフィックで表現されません。

注意:

レイヤーバーモードとグラフエディターモードを切り替えるには、タイムラインパネルのグラフエディターボタン をクリックするか、Shift + F3 キーを押します。

グラフエディターには、アニメートされた 2 つのプロパティ(位置とスケール)が表示されます。
グラフエディターには、アニメートされた 2 つのプロパティ(位置とスケール)が表示されます。

グラフエディターでは、2 種類のグラフを使用できます。1 つは、プロパティ値を示す値グラフ、もう 1 つは、プロパティ値の変化率を示す速度グラフです。不透明度などの時間プロパティでは、値グラフが初期設定で表示されます。位置などの空間プロパティの場合、グラフエディターには初期設定で速度グラフが表示されます。キーフレーム値の表示と編集については、キーフレーム値を表示または編集するを参照してください。

グラフエディターでは、各プロパティが固有の曲線によって表現されます。1 度に 1 つのプロパティを表示して作業することも、複数のプロパティを同時に表示することもできます。グラフエディターに複数のプロパティを表示すると、各プロパティの曲線の色は、レイヤーアウトラインのプロパティの値と同じになります。

スナップボタン  が選択された状態でグラフエディターにキーフレームをドラッグすると、キーフレームがキーフレームの値、キーフレームの時間、現在の時間、インポイントとアウトポイント、マーカー、ワークエリアの開始点と終了点、およびコンポジションの開始点と終了点にスナップします。キーフレームがこれらのアイテムのいずれかにスナップすると、グラフエディターにオレンジ色の線が表示され、スナップ先のオブジェクトが示されます。ドラッグを開始してから Ctrl(Windows)または Command(Mac OS)を押したままにすると、一時的にスナップ動作に切り替わります。

グラフエディターモードのキーフレームには、その片側または両側に方向ハンドルが付いている場合があります。方向ハンドルは、ベジェ補間の調整に使用します。

グラフエディター下部にある「次元に分割」 ボタンを使用して、位置プロパティのコンポーネントを X 位置、Y 位置および Z 位置(3D レイヤーの場合)の各プロパティに分割し、それぞれを別々に変更またはアニメートできます(位置を次元に分割してコンポーネントを個別にアニメートするを参照)。

方向ハンドルが付いたグラフエディターのキーフレーム
方向ハンドルが付いたグラフエディターのキーフレーム

グラフエディターに関するオンラインリソース

Antony Bolante が、Peachpit Press の Web サイトで、グラフエディターの使用方法に関する情報、ヒント、図を公開しています。

グラフエディターに表示するプロパティを指定する

  1. グラフエディターの下部にある、グラフエディターに表示するプロパティを選択ボタン をクリックし、以下のオプションから選択します。

    選択したプロパティを表示

    選択したプロパティをグラフエディターに表示します。

    アニメートされたプロパティを表示

    選択したレイヤーのアニメートされたプロパティをグラフエディターに表示します。

    グラフエディターセットを表示

    グラフエディタースイッチ がオンになっているプロパティを表示します。このスイッチは、ストップウォッチがアクティブであるとき、つまりプロパティにキーフレームやエクスプレッションがあるときにストップウォッチの横、プロパティ名の左側にあります。

グラフエディターのグラフオプション

グラフエディターの下部にあるグラフの種類とオプションを選択ボタン をクリックし、以下のオプションから選択します。

グラフの種類を自動選択

プロパティに適切なグラフの種類を自動的に選択します。例えば、空間プロパティ(位置など)の場合は速度グラフを、それ以外のプロパティの場合は値グラフを選択します。

値グラフを編集

すべてのプロパティを値グラフで表示します。

速度グラフを編集

すべてのプロパティを速度グラフで表示します。

参照グラフを表示

参照用として、未選択のグラフの種類を背景に表示します(グラフエディター右側のグレー表示の数字は、参照グラフの値を示します)。

オーディオウェーブフォームを表示

プロパティが少なくとも 1 つあるレイヤーについて、グラフエディターにオーディオウェーブフォームを表示します。

レイヤーのイン/アウトポイントを表示

プロパティを持つすべてのレイヤーのインポイントとアウトポイントをグラフエディターに表示します。インポイントとアウトポイントは、中括弧で表示されます。

レイヤーマーカーを表示

グラフエディターに少なくとも 1 つのプロパティがあるレイヤーのレイヤーマーカー(存在する場合)をグラフエディターに表示します。レイヤーマーカーは、小さい三角形で表示されます。

グラフのツールチップを表示

グラフのツールチップの表示/非表示を切り替えます。

エクスプレッションエディターを表示

エクスプレッションエディターフィールドの表示/非表示を切り替えます。

フレーム間でキーフレームの設定を可能

フレーム間にキーフレームを配置可能にして、アニメーションを微調整します。

グラフエディターのパンとズーム

  • 垂直または水平にパンするには、手のひらツール でドラッグします
注意:

別のツールを使用しているときに一時的に手のひらツールをアクティブにするには、スペースバーかマウスの中央ボタンを押したままにします。

  • 垂直にパンするには、マウスのスクロールホイールを回します。
  • 水平にパンするには、Shift キーを押しながらマウスのスクロールホイールを回します。
  • ズームインするには、ズームツールでクリックします。
  • ズームアウトするには、ズームツールを使用して、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらクリックします。
  • マウスのスクロールホイールを使用してズームするには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらスクロールして水平方向にズームするか、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながら垂直方向にズームします。
  • 水平方向にズームするには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら、ズームアウトする場合はズームツールを左に、ズームインする場合は右にドラッグします。
  • 垂直方向にズームするには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら、ズームインする場合はズームツールを上方に、ズームアウトする場合は下方にドラッグします。
注意:

グラフの高さを自動ズーム  が選択されている場合は、垂直方向にパンまたはズームできません。

グラフの高さを自動ズームまたは対象に合わせて表示する

グラフの高さを自動ズーム

0グラフの高さの自動ズームモードを切り替えます。このモードでは、グラフの高さが自動的にスケールされ、グラフエディターの高さに合うように調整されます。水平方向のズームは手動で調整する必要があります。

選択範囲に合わせて表示

グラフの値(垂直)と時間(水平)のスケールを調整して、グラフエディターの表示範囲を選択したキーフレームに合わせます。

すべてのグラフを全体表示

グラフの値(垂直)と時間(水平)のスケールを調整して、グラフエディター内にすべてのグラフを表示します。

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