プリコンポーズとネスト化について

コンポジションに既に含まれている複数のレイヤーをグループ化する場合は、それらのレイヤーをプリコンポーズできます。プリコンポーズしたレイヤーは、新しいコンポジションに配置され、元のコンポジションのレイヤーと置き換わります。このネスト化した新しいコンポジションは、元のコンポジションの単一レイヤーのソースになります。プロジェクトパネルに表示され、レンダリングしたり、他のコンポジションで使用できるようになります。ネスト化は、フッテージアイテムをコンポジションに追加する場合と同じように、コンポジションに既存のコンポジションを追加して行うことができます。単一レイヤーのプリコンポーズは、レイヤーにトランスフォームプロパティを追加したり、コンポジション内の要素をレンダリングする順序を調整したりする場合に便利です。

ネスト化とは、コンポジションを別のコンポジションの中に含めることです。ネスト化されたコンポジションは、追加先のコンポジション内でレイヤーとして表示されます。

このコンポジションはプリコンポジションとも呼ばれ、プリコンポと省略形で呼ばれることもあります。ソースフッテージアイテムとしてプリコンポジションを使用するレイヤーは、プリコンポジションレイヤーとも呼ばれます。

レンダリングの実行中、イメージデータおよびその他の情報は、ネスト化したコンポジションからネスト元のコンポジションへのフローとも呼ばれます。このため、ネスト化したコンポジションはネスト元のコンポジションのアップストリームと呼ばれ、ネスト元のコンポジションはネスト化したコンポジションのダウンストリームと呼ばれます。ネスト化によって接続されたコンポジションの集合を、コンポジションネットワークといいます。 コンポジションネットワーク内は、コンポジションナビゲーターとミニフローチャートを使用して移動できます(ネスト化したコンポジションを開いたり移動したりするを参照)。

After Effects のプリコンポジションは、Adobe Photoshop のスマートオブジェクトに似ています。

プリコンポーズとネスト化の用途

プリコンポーズとネスト化の機能は、複雑なコンポジションの管理や整理を行うときに便利です。プリコンポーズとネスト化により、以下の操作が可能になります。

  • コンポジション全体に複雑な変化を適用する - 複数のレイヤーが含まれるコンポジションを作成し、そのコンポジションを親となるコンポジションの中にネスト化して、ネスト化したコンポジションでアニメートしたりエフェクトを適用できます。これにより、すべてのレイヤーが同じ時間、同じ方法で変化するようになります。
  • 作成したものを再利用する - アニメーションを専用のコンポジションに作成して、何度でも他のコンポジションにドラッグして再利用することができます。
  • 1 つのステップで更新する - ネスト化されたコンポジションのいずれか 1 つを変更すると、そのコンポジションが使われているすべてのコンポジションにその変更が反映されます。これは、ソースフッテージアイテムに変更を加えると、そのフッテージアイテムを含むすべてのコンポジションに影響するのと同じです。
  • レイヤーの初期設定のレンダリング順序を変更する - エフェクトをレンダリングする前に、トランスフォーム(回転など)をレンダリングするよう指定できます。その結果、回転されたフッテージにエフェクトが適用されます。
  • トランスフォームプロパティの別のセットをレイヤーに追加する - コンポジションを表すレイヤーには、そのレイヤーが含むレイヤーのプロパティのほか、そのレイヤー独自のプロパティもあります。これを使用すると、1 つまたは複数のレイヤーにトランスフォームプロパティのセットを適用できます。

ネスト化したコンポジションに適用される環境設定とコンポジション設定

プリコンポジション自体はレイヤーなので、タイムラインパネルのレイヤースイッチやコンポジションスイッチを使用して設定を制御することができます。その場合は、プリコンポジションを含むコンポジション内でスイッチを使って加えた変更をネスト化したコンポジションにも反映させるかを選択できます。ネスト化したコンポジションにレイヤースイッチを使った変更が反映されないようにするには、編集/環境設定/一般設定(Windows)または After Effects/環境設定/一般設定(Mac OS)を選択して、「ネスト化したコンポジションにスイッチを適用」オプションの選択を解除します。

コンポジション設定ダイアログボックスの「高度」タブ(コンポジション/コンポジション設定)で、「ネスト時に解像度を保持」または「ネスト時またはレンダーキューでフレームレートを保持」を選択すると、追加するコンポジション独自の解像度またはフレームレートが保持され、追加先のコンポジションの設定は継承されません。例えば、物体を手で動かして作ったアニメーションのような、ぎくしゃくした動きを出すために、1 つのコンポジションで低いフレームレートを選択した場合は、ネスト化する時にそのコンポジションのフレームレートを維持する必要があります。同様に、ロトスコーピングを使用した場合なども、異なるフレームレートや解像度に変換すると、意図した結果が得られなくなります。この設定は、「ポスタリゼーション時間」エフェクトを使うよりも効果的なので、この設定を使用することをお勧めします。

注意:

Jeff Almasol が、redefinery Web サイトで、環境設定の「ネスト時に解像度を保持」と「ネスト時またはレンダーキューでフレームレートを保持」を便利に切り替えるスクリプトを公開しています。

1 つのパネルで現在の時間を変更すると、そのコンポジションに関連付けられている他のパネルでも現在の時間が更新されます。初期設定では、ネスト化すると、現在のコンポジションに関連付けられたすべてのコンポジションで現在の時間が変わります。ネスト化により、1 つのコンポジションで現在の時間を変更したときに関連付けられたコンポジションで現在の時間が更新されないようにするには、編集/環境設定/一般設定(Windows)または After Effects/環境設定/一般設定(Mac OS)を選択して、「すべての関連アイテムの時間を同期」オプションの選択を解除します。

プリコンポーズとネスト化に関するオンラインリソース

Chris と Trish Meyer が、ProVideo Coalition の Web サイトで、プロジェクトでの変更をより簡単におこなうことができるようにする、コンポジション階層の設定に関するヒントを公開しています。

プリコンポジションからレイヤーを抽出する Un-Precompose スクリプトについて詳しくは、AE スクリプトの Web サイトのページを参照してください

リコンポーズではなくタグを使用してコンポジションのレイヤーをグループ化できる Zorro-The Layer Tagger スクリプトについて詳しくは、AE スクリプトの Web サイトのページを参照してください

レイヤーをプリコンポーズする

プリコンポーズしたレイヤーは、新しいコンポジションに配置され、元のコンポジションのレイヤーと置き換わります。新しいコンポジションはプリコンポジションとも呼ばれます。単一レイヤーのプリコンポーズは、レイヤーにトランスフォームプロパティを追加したり、コンポジション内の要素をレンダリングする順序を調整したりする場合に便利です。

  1. タイムラインパネルでレイヤーを選択して、レイヤー/プリコンポーズを選択するか、Ctrl + Shift + C キー(Windows)または Command + Shift + C キー(Mac OS)を押します。
  2. 以下のいずれかを選択します。

    すべての属性を「[コンポジション名]」に残す

    プリコンポーズするレイヤーのプロパティとキーフレームを元のコンポジションに残し、プリコンポジションを構成する新しいレイヤーにそれらを適用します。新規コンポジションのフレームサイズは、選択したレイヤーのフレームサイズと同じになります。このオプションは、複数のレイヤー、テキストレイヤー、またはシェイプレイヤーを選択した場合には使用できません。

    すべての属性を新規コンポジションに移動する

    プリコンポーズするレイヤーのプロパティとキーフレームを、現在のコンポジションに作成されたプリコンポジション内に移動します。このオプションを選択すると、レイヤーのプロパティで適用した変更が、プリコンポジションの各レイヤーでも保持されます。新規コンポジションのフレームサイズは、元のコンポジションのフレームサイズと同じになります。

他のレイヤーのマスクとエフェクトを含むエフェクト

マット設定やディスプレイスメントマップなど、レイヤーを入力として使用するエフェクトは、入力レイヤーのマスクおよびエフェクトを対象にします。こうしたレイヤーは、プリコンポーズせずに、エフェクトの参照先として使用することができます。

コントロールは、レイヤービューアパネル下部の表示メニューの機能に似ています。ソース、マスク、個々のエフェクトといった、レンダリング順序の様々な位置からレイヤーをレンダリングすることができます。
レイヤープロパティを使用するエフェクトの場合は、レイヤーの選択部分の右にある入力パラメータメニューを開き、次のような対象とする入力レイヤーを選択します。
 

  • ソース:レイヤーのソースのみを対象にします。マスクとエフェクトは無視されます。
  • マスク:マスクが適用された後のレイヤーを対象とします。エフェクトは無視されます。
  • エフェクトとマスク:マスクとエフェクトが適用された後のレイヤーを対象とします。

 

ネスト化したコンポジションを開いたり移動したりする

ネスト化したコンポジションはネスト元のコンポジションのアップストリームと呼ばれ、ネスト元のコンポジションはネスト化したコンポジションのダウンストリームと呼ばれます。ルートコンポジションが最もダウンストリームにあります。最もネスト化されたコンポジションが最もアップストリームになります。コンポジションのフローパスは、別のコンポジションを含むか、別のコンポジションにネスト化されていることで相互に関連する一連のコンポジションです。コンポジションネットワークは、ネスト化によって相互に関連するコンポジションの集合です。

After Effects では、次のいずれかの方法でネスト化されたコンポジション(プリコンポジション)を開くことができます。

  • プロジェクトパネルで、コンポジションのエントリをダブルクリックします。
  • タイムラインパネルでプリコンポジションレイヤーをダブルクリックします。Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらプリコンポジションレイヤーをダブルクリックすると、プリコンポジションがレイヤーとしてレイヤーパネルで開きます。

注意:

ペイントツールまたはロトブラシツールがアクティブになっているときにプリコンポジションレイヤーをダブルクリックすると、レイヤーがレイヤーパネルで開きます。

  • 現在アクティブなコンポジションと同じコンポジションネットワーク内で最近アクティブだったコンポジションを開くには、Shift+Esc キーを押します。

  • コンポジションナビゲーターを使用します。

  • コンポジションミニフローチャートを使用します。

コンポジションナビゲーター

コンポジションナビゲーターは、コンポジションパネルの上辺に沿って表示されるバーで、ビューアでアクティブになっているコンポジションと、同じコンポジションネットワーク内の他のコンポジションの関係を示します。表示されるコンポジションは、現在アクティブなコンポジションのフローパスで最近アクティブだったコンポジションです。

コンポジションナビゲーター
A. アクティブな(現在の)コンポジション B. コンポジションミニフローチャートを開く矢印 C. パネルメニューボタン D. すべてのフローパスを表示ボタン 

コンポジション名の間の矢印は、このフローパスでのピクセル情報のフロー方向を示します。初期設定では、コンポジションナビゲーターバーの左側にダウンストリームコンポジションが、右側にアップストリームコンポジションが表示されます。この初期設定は、コンポジションパネルメニューの「右から左にフロー」オプションです。逆方向にコンポジションを表示するには、「左から右にフロー」を選択します。この設定はグローバル環境設定であり、すべてのコンポジションと、コンポジションミニフローチャートビューに適用されます。

ダウンストリームコンポジションは、その内容がアクティブなコンポジションで使用または表示されていないことを示すため名前がグレー表示されます。

  • コンポジションナビゲーターバーの表示と非表示を切り替えるには、コンポジションパネルメニューから「コンポジションナビゲーターを表示」を選択します。

  • コンポジションナビゲーターバーに表示されているコンポジションをアクティブにするには、そのコンポジションの名前をクリックします。

  • コンポジションパネルで表示するにはフローパスが長すぎる場合は、すべてのフローパスを表示 ボタンがコンポジションナビゲーターバーの左端または右端に表示されます。フローパス全体を一時的に表示するには、すべてのフローパスを表示ボタンをクリックします。

注意:

長いフローパスをスクロールするには、コンポジションナビゲーターのコンポジションボタンにポインターを合わせて、マウスのスクロールホイールを回します。

コンポジションミニフローチャート

コンポジションミニフローチャートは、コンポジションネットワーク内を簡単に移動するために使用できる一時的なコントロールです。コンポジションミニフローチャートを開くと、選択したコンポジションのすぐアップストリームまたはダウンストリームにあるコンポジションが表示されます。

コンポジションフローチャート内の色は、プロジェクトパネルでコンポジションに割り当てられているラベルの色に基づきます。1 つのコンポジション内でコンポジションが複数回使用されている場合、ネスト化されたコンポジションの複数のインスタンスが 1 つのエントリとして表示され、インスタンス数がかっこで囲んで表示されます。

コンポジションミニフローチャートを開くには、次のいずれかの操作を行います。

コンポジションミニフローチャート
A. コンポジションが他のコンポジションにフローしないことを示すインジケーター B. フローの方向 C. アクティブな(現在の)コンポジション 
  • コンポジション、レイヤーまたはタイムラインパネルがアクティブ状態のときに Tab キーを軽く押します。
  • コンポジションナビゲーターバー内でコンポジション名の右側の矢印をクリックします。

  • コンポジションメニュー、コンポジションパネルメニューまたはタイムラインパネルメニューから「コンポジションミニフローチャート」を選択します。

  • タイムラインパネルの上部にあるコンポジションミニフローチャート ボタンをクリックします。

コンポジションナビゲーターと同様に、フローの方向を左から右に表示するか、右から左に表示するかを選択できます。矢印がフローの方向を示します。コンポジションの横に矢印ではなく がある場合は、そのコンポジションをフロー先またはフロー元とするコンポジションがありません。

コンポジションミニフローチャート内のアップストリームコンポジションは、アルファベット順またはレイヤー順で上から下にソートされます。ソート順を切り替えるには、コンポジションミニフローチャートが開いているときに S キーを押します。レイヤー順でソートする場合、複数回使用されているコンポジションは重なり順での一番上のインスタンスでソートされます。ダウンストリームコンポジションは常にアルファベット順でソートされます。

コンポジションミニフローチャート内でコンポジション間を移動し、コンポジションを選択するには、矢印キーを使用するか、コンポジションの横にある矢印または ボタンをクリックします。選択したコンポジションをアクティブにするには、スペースバー、Enter キー(Windows)または Return キー(Mac OS)を押します。何も行わずにコンポジションミニフローチャートを閉じるには、Esc キーを押すか、Shift キーを軽く押すか、コンポジションミニフローチャートの外をクリックします。

Rich Young が、After Effects Portal の Web サイトで、フローチャートパネルとコンポジションミニフローチャートの詳細情報を公開しています。

ネスト化されたコンポジションをプリレンダリングする

複雑にネスト化されたコンポジションは、プレビューや最終出力のレンダリングに時間がかかる場合があります。これ以上作業をする予定がないネスト化したコンポジションがある場合は、ムービーをプリレンダリングして、コンポジションと置き換えると、レンダリング操作のたびにかかる時間を節約できます。元のネスト化されたコンポジションはプロジェクトパネルに残っているので、必要があれば変更することもできます。大きな変更を加えた場合は、レンダリングし直してください。

ネスト化されたコンポジションをプロジェクト内で何度も使用する場合は、プリレンダリングしておくと大変便利です。

注意:

ネスト化されたコンポジションをプリレンダリングするときには、最終出力設定を適用します。

  1. プロジェクトパネルまたはコンポジションパネルでコンポジションを選択します。
  2. コンポジション/プリレンダリングを選択します。

    「プリレンダリング」コマンドにより、コンポジションがレンダーキューに追加され、レンダリング後の処理に「読み込み&使用の置き換え」が設定されます。その結果、コンポジションがレンダリングされたムービーに置き換わります。

  3. レンダーキューパネルで、必要に応じて設定を変更して「レンダリング」ボタンをクリックし、コンポジションをレンダリングします。

After Effects でプリレンダリングとプロキシを使用して作成時間を短縮する方法については、Video2Brain の Web サイトのビデオチュートリアルを参照してください。

注意:

コンポジションをムービーで置き換える代わりに、レンダリングされたムービーをネスト化されたコンポジションのプロキシとして使用することもできます。

レンダリングの順序とトランスフォームのコラップス

コンポジションは、タイムラインパネルでレイヤーを重ねることにより構成されています。プレビューでも最終出力でも、コンポジションのレンダリング時には、下のレイヤーから先に処理されます。ラスターレイヤー(ベクトルレイヤーではないもの)では、マスク、エフェクト、トランスフォーム、レイヤースタイルの順で要素がレイヤー内に適用されます。ベクトルレイヤーを連続ラスタライズするため、初期設定のレンダリング順序は、マスク、トランスフォーム、エフェクトの順になっています。

トランスフォームにより、タイムラインパネルの「トランスフォーム」カテゴリに含まれる、アンカーポイント、位置、スケール、回転、不透明度などのプロパティが変更されます。レイヤーパネルには、トランスフォームが実行される前にレンダリングした結果が表示されます。

注意:

トランスフォームの実行時期を調整するため、「トランスフォーム」エフェクトを適用して、エフェクトを並べ替えることができます。

エフェクトまたはマスクのグループのアイテムは、上から順に処理されます。例えば、「円」エフェクトを適用した後に「ズーム」エフェクトを適用すると、円が拡大されますが、エフェクトコントロールパネルまたはタイムラインパネルで「円」エフェクトの上(前)に「ズーム」エフェクトを移動すると、拡大後に円が描画されるため、円は拡大されません。

1 つのレイヤーのレンダリングが終了すると、次のレイヤーのレンダリングが開始します。下のレイヤーがレンダリングされると、それが上のレイヤーをレンダリングするための入力レイヤーとして使われることがあります。例えば、描画モードの結果は下のレイヤーによって決まります。

コンポジションに他のコンポジションがネスト化されて含まれている場合、ネスト化したコンポジションは、追加先のコンポジションの他のレイヤーの前にレンダリングされます。

注意:

一部のエフェクトでは、適用対象のレイヤーでマスクが無視されます。マスクレイヤーでそのようなエフェクトを機能させるには、マスクが適用された状態でレイヤーをプリコンポーズして、プリコンポーズしたレイヤーにエフェクトを適用します(プリコンポーズとネスト化についてを参照)。

コラップストランスフォーム

ネスト化されたコンポジションでコラップストランスフォームスイッチ を選択すると、追加先のコンポジションでマスクとエフェクトがレンダリングされるまで、ネスト化されたコンポジションのトランスフォームは実行されません。このレンダリング順序では、ネスト化されたコンポジションと追加先コンポジションのトランスフォームが合成(コラップス)され、同時に実行されます。連続ラスタライズされていないベクトルレイヤーについても同様です。

注意:

ベクトルレイヤーでは、コラップストランスフォームスイッチではなく連続ラスタライズスイッチを使います。ベクトルレイヤーとは、シェイプレイヤー、テキストレイヤー、またはベクトルグラフィックファイルをソースフッテージとするレイヤーのことで、シェイプレイヤーとテキストレイヤーは常に連続ラスタライズされます。

コラップストランスフォームを使用すると、例えば、ネスト化されたコンポジションでレイヤーを 1/2 に縮小し、追加先のコンポジションで再び 2 倍に拡大した場合でも、解像度を維持することができます。この場合、トランスフォームを 2 回実行して途中でイメージデータを失っていくのではなく、トランスフォームが 1 回だけ実行されます。ただし、実際には何も行われません。これは、トランスフォーム同士で操作が相殺されるためです。

トランスフォームをコラップスしないと、ネスト化されたコンポジションに 3D レイヤーが含まれている場合は、初期設定のコンポジションカメラを使用して、3D 構成の 2D イメージとしてレンダリングされます。このレンダリングにより、ネスト化されたコンポジションが、3D レイヤーと交差したり、3D レイヤーにシャドウを落としたり、追加先のコンポジションの 3D レイヤーのシャドウを受けたりできなくなります。また、追加先のコンポジションのカメラとライトによって制御することもできません。

トランスフォームをコラップスすると、ネスト化されたコンポジションのレイヤーの 3D プロパティを追加先のコンポジションで柔軟に操作できるようになります。つまり、ネスト化されたコンポジションが 3D レイヤーと交差したり、3D レイヤーにシャドウを落としたり、追加先のコンポジションの 3D レイヤーのシャドウを受けたりできるようになります。また、追加先のコンポジションのカメラとライトによってネスト化されたコンポジションを制御することもできます。

基本的に、ネスト化されたコンポジションのコラップストランスフォームを使用することは、After Effects に対して、プリコンポジションのレイヤーを統合したりクロップしたりしないよう指示することに相当します。調整レイヤーは、同じコンポジション内でその下位にあるすべてのレイヤーのコンポジションに対して機能します。このため、コラップストランスフォームを使用するネスト化されたコンポジション内の調整レイヤーは、普通ならコラップストランスフォームによって回避される統合やクロップを強制します。

コラップストランスフォームがオンになっている場合、ネスト化されたコンポジションにクローズパスのマスク(「なし」以外のマスクモード)、レイヤースタイル、またはエフェクトを適用すると、ネスト化されたコンポジション内のレイヤー自体がまずレンダリングされ、次にマスクとエフェクトが適用され、最後にメインコンポジションに結果が合成されます。つまり、このレンダリング順序では、ネスト化されたレイヤーの描画モードは、メインコンポジションで下になっているレイヤーには適用されません。また、コラップスレイヤーの上または下の 3D レイヤーを交差させたり、レイヤー間でシャドウを落としたりすることはできません。

オンラインリソース

Chris と Trish Meyer が、ProVideo Coalition の Web サイトで、トランスフォームのコラップスと連続ラスタライズに関する記事を公開しています。

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