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ムービーの変換

  1. After Effects ユーザガイド
  2. ベータ版のリリース
    1. ベータ版プログラムの概要
    2. After Effects ベータ版ホーム
  3. はじめに
    1. After Effects の概要
    2. After Effects の新機能
    3. リリースノート | After Effects
    4. After Effects の必要システム構成
    5. After Effects のキーボードショートカット
    6. サポートされているファイル形式 | After Effects
    7. ハードウェアに関する推奨事項
    8. Apple シリコン対応の After Effects
    9. 計画と設定
  4. Workspaces
    1. 一般ユーザーインターフェイスアイテム
    2. After Effects インターフェイスについて
    3. ワークフロー
    4. Workspaces、パネルおよびビューア
  5. プロジェクトとコンポジション
    1. プロジェクト
    2. コンポジションの基本
    3. プリコンポーズ、ネスト化およびプリレンダリング
    4. コンポジションプロファイラーを使用した詳細なパフォーマンス情報の表示
    5. CINEMA 4D コンポジションレンダラー
  6. フッテージの読み込み
    1. 静止画の準備と読み込み
    2. After Effects および Adobe Premiere Pro の読み込み
    3. ビデオとオーディオの読み込みと変換
    4. 3D イメージファイルの準備と読み込み
    5. フッテージアイテムの読み込みと変換
    6. フッテージアイテムでの作業
    7. シーン編集の検出を使用した編集ポイントの削除
    8. XMP メタデータ
  7. テキストとグラフィック
    1. テキスト
      1. 文字の書式設定と文字パネル
      2. テキストエフェクト
      3. テキストレイヤーの作成と編集
      4. 段落の書式設定と段落パネル
      5. テキストレイヤーとシェイプレイヤーの押し出し
      6. テキストのアニメーション化
      7. テキストアニメーションのサンプルとリソース
      8. Live Text テンプレート
    2. モーショングラフィック
      1. After Effects でのモーショングラフィックステンプレートの操作
      2. エクスプレッションを使用した、モーショングラフィックステンプレートのドロップダウンリストの作成
      3. エッセンシャルプロパティを使用したモーショングラフィックステンプレートの作成
      4. モーショングラフィックステンプレートおよびエッセンシャルプロパティでの画像とビデオの置き換え
      5. プロパティパネルを使用して、すばやく簡単にアニメートする
  8. 描画、ペイント、パス
    1. シェイプレイヤー、パス、ベクトルグラフィックの概要
    2. ペイントツール:ブラシ、コピースタンプおよび消しゴム
    3. テーパシェイプストローク
    4. シェイプレイヤーのシェイプ属性、ペイント操作およびパス操作
    5. 「パスのオフセット」シェイプエフェクトを使用したシェイプの変更
    6. シェイプの作成
    7. マスクを作成
    8. コンテンツに応じた塗りつぶしパネルを使用したビデオからのオブジェクトの削除
    9. ロトブラシとマットを調整
  9. レイヤー、マーカー、カメラ
    1. レイヤーの選択と配置
    2. 描画モードとレイヤースタイル
    3. 3D レイヤー
    4. レイヤープロパティ
    5. レイヤーの作成
    6. レイヤーの管理
    7. レイヤーマーカーとコンポジションマーカー
    8. カメラ、ライト、目標点
  10. アニメーション、キーフレーム、モーショントラッキング、キーイング
    1. アニメーション
      1. アニメーションの基本
      2. パペットツールを使用したアニメーション化
      3. シェイプパスとマスクの管理とアニメーション化
      4. After Effects を使用した Sketch と Capture シェイプのアニメーション化
      5. 多彩なアニメーションツール
      6. データ駆動型アニメーションの操作
    2. キーフレーム
      1. キーフレーム補間法
      2. キーフレームの設定、選択および削除
      3. キーフレームの編集、移動、コピー
    3. モーショントラッキング
      1. モーションのトラッキングとスタビライズ
      2. 顔のトラッキング
      3. マスクのトラッキング
      4. マスク参照
      5. 速度
      6. 時間伸縮とタイムリマップ
      7. タイムコードと時間の表示単位
    4. キーイング
      1. キーイング
      2. キーイングエフェクト
  11. 透明度と合成
    1. 合成と透明化の概要とリソース
    2. アルファチャンネルおよびマット
    3. トラックマットとトラベリングマット
  12. カラーの調整
    1. カラーの基本
    2. カラーマネジメント
    3. 色調補正エフェクト
    4. OpenColorIO および ACES のカラーマネジメント
  13. エフェクトおよびアニメーションプリセット
    1. エフェクトおよびアニメーションプリセットの概要
    2. エフェクトリスト
    3. エフェクトマネージャー
    4. シミュレーションエフェクト
    5. スタイライズエフェクト
    6. オーディオエフェクト
    7. ディストーションエフェクト
    8. 遠近エフェクト
    9. チャンネルエフェクト
    10. エフェクトの生成
    11. 時間エフェクト
    12. トランジションエフェクト
    13. ローリングシャッターの修復エフェクト
    14. ブラー&シャープエフェクト
    15. 3D チャンネルエフェクト
    16. ユーティリティエフェクト
    17. マットエフェクト
    18. ノイズ&グレインエフェクト
    19. 「詳細を維持しながらアップスケール」エフェクト
    20. 旧バージョンエフェクト
  14. エクスプレッションと自動化
    1. エクスプレッション
      1. エクスプレッションの基本
      2. エクスプレッション言語について
      3. エクスプレッション制御の使用
      4. JavaScript と以前の ExtendScript のエクスプレッションエンジンの構文の違い
      5. エクスプレッションの編集
      6. エクスプレッションエラー
      7. エクスプレッションエディターの使用
      8. エクスプレッションを使用したテキストプロパティの編集とアクセス
      9. エクスプレッション言語リファレンス
      10. エクスプレッションの例
    2. 自動化
      1. 自動化
      2. スクリプト
  15. イマーシブビデオ、VR、3D
    1. After Effects での VR 環境の作成
    2. イマーシブビデオエフェクトの適用
    3. VR/360 度ビデオの合成ツール
    4. 高度 3D レンダラー
    5. 3D モデルを読み込んでコンポジションに追加
    6. Creative Cloud ライブラリからの 3D モデルの読み込み
    7. 画像ベースの照明
    8. 3D モデルからのライトとカメラの抽出およびアニメーション化
    9. 3D カメラの移動のトラッキング
    10. シャドウを落とすおよび受ける
    11. 埋め込まれた 3D モデルアニメーション
    12. シャドウキャッチャー
    13. 3D 深度データ抽出
    14. 3D レイヤーのマテリアルプロパティの変更
    15. 3D デザインスペースでの作業
    16. 3D 変形ギズモ
    17. 3D アニメーションによるその他の操作
    18. Mercury 3D エンジンを使用した、3D デザインへのリアルタイムのプレビュー変更
    19. グラフィックへのレスポンシブデザインの追加
  16. ビューとプレビュー
    1. プレビュー
    2. Mercury Transmit を使用したビデオプレビュー
    3. ビューの変更と使用
  17. レンダリングと書き出し
    1. レンダリングと書き出しの基本
    2. After Effects の H.264 エンコード
    3. After Effects プロジェクトを Adobe Premiere Pro プロジェクトとして書き出し
    4. ムービーの変換
    5. マルチフレームレンダリング
    6. 自動レンダリングとネットワークレンダリング
    7. 静止画および静止画シーケンスのレンダリングと書き出し
    8. After Effects での GoPro CineForm コーデックの使用
  18. その他のアプリケーションの使用
    1. Dynamic Link と After Effects
    2. After Effects およびその他のアプリケーションの使用
      1. After Effects プロジェクトを Premiere Pro プロジェクトとして書き出し
    3. After Effects の設定の同期
    4. After Effects の Creative Cloud ライブラリ
    5. プラグイン
    6. Cinema 4D と Cineware
  19. 共同作業:Frame.io と Team Projects
    1. Premiere Pro と After Effects での共同作業
    2. Frame.io
      1. Frame.io のインストールとライセンス認証
      2. Premiere Pro および After Effects での Frame.io の使用
      3. よくある質問
    3. Team Projects
      1. Team Projects の概要
      2. チームプロジェクトの作成
      3. Team Projects を使用した共同作業
  20. メモリ、ストレージおよびパフォーマンス
    1. メモリとストレージ
    2. プレビュー時のメモリ不足の問題に対する After Effects の処理    
    3. 処理速度の向上
    4. 環境設定
    5. After Effects の GPU および GPU ドライバーの要件
  21. ナレッジベース
    1. 既知の問題
    2. 修正された問題
    3. よくある質問
    4. After Effects および macOS Ventura
    5. プレビュー時のメモリ不足の問題に対する After Effects の処理

フッテージアイテムのビデオ形式 の変換

After Effects を使って、ある形式のビデオを 別の形式に変換できます。ビデオを変換するときは、次の点に 注意してください。

  • 解像度を変更すると、画像の鮮明さが 落ちることがあります。特に、標準精細形式から高精細形式に 変換するときによく発生します。

  • フレームレートを変更するときに、スムーズに補間するために、 フレームブレンドを行う必要がある場合があります。長いフッテージアイテムでは、 フレームブレンドを使用すると、レンダリングに時間がかかる場合があります。

  1. 変換先の形式のプリセットを使用し、変換するフッテージを コンポジションに読み込みます。例えば、 NTSC を PAL に変換する場合は、適切な PAL コンポジション設定のプリセットを 使って NTSC のフッテージアイテムをコンポジションに追加します。
  2. 変換するフッテージのレイヤーを選択し、レイヤー/トランスフォームを 選択し、「コンポジションの幅に合わせる」か「コンポジションの高さに合わせる」を 選択します。
    注意:

    両方の形式のフレーム縦横比が同じ場合は、どちらのコマンドを 選択しても同じ結果になります。フレーム縦横比が異なる場合(4:3 から 16:9 に 変換する場合など)は、幅と高さのどちらに合わせるかで、画像が切り抜き されるか、上下に黒い帯が入る(レターボックス式)かが 決まります。

  3. 次のいずれかの操作を行います。
    • フッテージにシーンの切れ目がない場合は、 レイヤー/フレームブレンド/ピクセルモーションを選択します。ピクセルモーション を使用すると、フレームが適切に補間されますが、レンダリングに 時間がかかることがあります。

    • フッテージにシーンの切れ目がある場合や、 レンダリング時間を短くしたい場合は、レイヤー/フレーム ブレンド/フレームミックスを選択します。

  4. コンポジション/レンダーキューに追加を選択します。
  5. レンダーキューパネルのレンダリング設定の横にある メニューから適切なプリセットを選択します。例えば、DV フッテージを 変換する場合は、メニューから「DV 設定」を選択します。
  6. レンダーキューパネルの出力モジュールの横にあるメニューから適切な 出力モジュールプリセットを選択するか、「カスタム」を選択して カスタム設定を入力します。例えば、DV PAL に変換する場合は、 必要なオーディオサンプリングレートの D1/DV-PAL 出力モジュールプリセットを 選択します。
  7. 手順 6 で選択した出力モジュールプリセットの名前をクリックし、 その他の「形式オプション」を選択します。
  8. レンダーキューパネルの「出力先」の見出しの右側にある コントロールを使用して、出力ファイルの名前と場所を 指定します。(レンダリング出力の ファイル名と場所の指定を参照)。
  9. 「レンダリング」ボタンをクリックして、ムービーをレンダリングします。

プルダウンを使用して DV フッテージを PAL から NTSC に変換

After Effects では、3:2 プルダウンを使って フィルム(24 fps)をビデオ(29.97 fps)に簡単に変更できるので、 25 fps の PAL のビデオを 24 fps のフィルムとして動作するように設定することで、 PAL から NTSC へのきれいな変換を実行できます。このように 29.97 fps への変換時に、 3:2 プルダウンをフッテージに適用できます。この方法は、特に、プログレッシブ (ノンインターレース)の PAL のビデオを変換するのに適しています。

  1. DV NTSC または DV NTSC ワイドスクリーンプリセットで 新しいコンポジションを作成します。
  2. 新しいコンポジションに、DV PAL フッテージを読み込みます。
  3. DV PAL フッテージのレイヤーを選択し、レイヤー/トランスフォームを選択し、 「コンポジションの幅に合わせる」か「コンポジションの高さに合わせる」を選択します。
  4. 次のいずれかの操作を行います。
    • オーディオ同期を保持したままピッチを若干低くする場合は、 レイヤー/時間/時間伸縮を選択し、 「伸縮比率」ボックスに 95.904 と入力します。

    • オーディオのピッチを保持したまま同期をしない場合や、 オーディオがないクリップの場合は、プロジェクトパネルのフッテージアイテムを 右クリック(Windows)するか、Control キーを押しながらクリック(Mac OS)し、 フッテージを変換/メインを選択し、「次のフレームレートに調整」を選択します。 次に、「次のフレームレートに調整」ボックスに、23.976 と入力します。

  5. コンポジション/レンダーキューに追加を選択します。
  6. レンダリング設定メニューから「カスタム」を選択します。
  7. レンダリング設定パネルで、(出力タイプに必要なフィールド順を選択して) フィールドレンダリングを有効にします。次に、3:2 プルダウンメニューからオプションの いずれかを選択して「OK」をクリックします。
  8. レンダーキュー出力モジュールメニューから出力タイプ (Microsoft DV NTSC 32kHz など)を選択します。
  9. レンダーキューパネルの「出力先」の見出しの右側にある コントロールを使用して、出力ファイルの名前と場所を 指定します。(レンダリング出力の ファイル名と場所の指定を参照)。
  10. 「レンダリング」ボタンをクリックして、ムービーをレンダリングします。

ムービーのサイズ縮小

コンポジションから縮小サイズのムービーを作成する方法はいくつかありますが、 どの方法でも処理速度と画質のトレードオフを考える必要があります。

コンポジションのネスト化

新規コンポジションを小さいサイズで作成し、それより大きなサイズの コンポジションをその中にネスト化します。例えば、640 x 480 のコンポジションを作成する場合、 320 x 240 のコンポジション内に配置します。コンポジションに合わせるコマンドを使用して、 新しいコンポジションサイズに合わせるようにコンポジションを拡大または縮小します。 Ctrl + Alt + F キー(Windows)または Command + Option + F キー(Mac OS) を押して、レイヤー/スイッチ/折りたたみを選択して変換を折りたたみます。フル画質の 解像度および高画質でレンダリングしたコンポジションは、 低解像度でレンダリングした場合より、きれいな 画質になります。

コンポジションのサイズ変更

この方法では、高画質の縮小ムービーを作成できますが、ネスト化より時間がかかります。例えば、640 x 480 のコンポジションを作成してフル画質の解像度でレンダリングする場合は、出力モジュール設定の「サイズ変更」の値を 50% に設定して、320 x 240 のムービーを作成することができます。フル画質の解像度でレンダリングしたコンポジションは、「伸縮画質」を「高」に設定すると、非常にきれいな画質になります。

注意:

フィールドレンダリングをオンにしている場合、ムービーの縦サイズは変更しないでください。縦方向にサイズ変更すると、フィールド順序が乱れてモーションが歪みます。フィールドレンダリングしたムービーの縦サイズを変更する必要がある場合は、クロップするか、コンポジションをネスト化してください。

コンポジションの切り抜き

この方法は、ムービーのサイズを数ピクセル縮小する場合に最適です。出力モジュール設定ダイアログボックスで、「クロップ」のオプションを使用します。クロップ処理ではムービーの一部を切り取るので、コンポジションの中央に配置されたオブジェクトの場合は、ムービーの両側を均等にクロップしないと、中央に配置されているように見えません。

注意:

特殊なケースでは、コンポジションの縦横比と一致しない縦横比の出力ムービーを作成するときに、スケールされずに自動的にクロップされることがあります。例えば、720 x 486 のコンポジションを元に、ピクセル縦横比が 0.91 または 1.21 の 720 x 480 のムービーを作成すると、スケールされずにクロップされます。

目標範囲へのクロップ

コンポジションフレームの一部のみをレンダリングするには、コンポジションパネルで目標範囲を定義します。そして、出力モジュール設定ダイアログボックスで「目標範囲を使用」オプションを選択してからレンダリングします(目標範囲を参照)。

注意:

フィールドレンダリングするムービーの最上部から奇数分のピクセルをクロップすると、フィールド順序が反転します。例えば、フィールドレンダリング順序が「奇数フィールドから」に設定されているムービーの最上部からピクセルを 1 行クロップすると、フィールドレンダリング順序は「偶数フィールドから」に変わります。ムービーの最上部からピクセルをクロップする場合に、元のサイズを維持するには、最下行にピクセルを追加する必要があります。走査線が 1 行減っても問題ない場合は、1 回のレンダリングで、異なるフィールド順序の 2 つのムービーを出力することができます

コンポジションの低解像度でのレンダリング

縮小ムービーは、この方法で最も高速に作成することができます。例えば、640 x 480 のコンポジションを作成する場合は、コンポジションの解像度を半分に設定すると、レンダリングしたコンポジションのサイズを 320 x 240 に縮小することができます。縮小後に、このサイズでムービーまたはイメージを作成することができます。低解像度ではイメージの鮮明さが損なわれるので、この方法は、プレビューまたはドラフト画質のムービー作成に適しています。

注意:

低解像度でレンダリングする場合は、コンポジションの画質は「ドラフト」に設定してください。解像度が低い場合に最高画質でレンダリングしても、鮮明なイメージは作成できない上、ドラフト画質でのレンダリングより時間がかかります。

ムービーのサイズ拡大

レンダリングしたコンポジションの出力サイズを大きくするのは、 ムービーの画質が低下するため、お勧めできません。ムービーを 拡大する必要がある場合に高画質を維持するには、常にフル画質の解像度 および高画質でレンダリングされたコンポジションを拡大するようにしてください。 次のいずれかの方法を使用します。

コンポジションのネスト化

新規コンポジションを大きなサイズで作成し、それより小さいサイズのコンポジションをその中へネスト化します。例えば、640 x 480 のコンポジション内に 320 x 240 のコンポジションを配置します。ネスト化された小さいコンポジションのサイズを大きなコンポジションのサイズに合わせ、レイヤー/スイッチ/コラップスを選択してトランスフォームをコラップスします。フル画質の解像度および高画質でレンダリングしたコンポジションは、ムービーをサイズ変更した場合よりきれいな画質になります。ただし、この方法はコンポジションを作成してサイズ変更する方法より時間がかかります。

注意:

ドラフトムービーを特定のサイズで作成するには、レンダリングしたコンポジションで「サイズ変更」オプションと低解像度の両方を使用します。

コンポジションのサイズ変更

例えば、320 x 240 のコンポジションを作成してフル画質の解像度でレンダリングする場合は、出力モジュール設定の「サイズ変更」の値を 200% に設定して、640 x 480 のムービーを作成することができます。フル画質の解像度でレンダリングしたコンポジションは、適度な画質になります。

注意:

フィールドレンダリングをオンにしている場合、ムービーの縦サイズは変更しないでください。縦方向にサイズ変更すると、フィールド順序が乱れてモーションが歪みます。フィールドレンダリングしたムービーの縦サイズを変更する必要がある場合は、クロップするか、コンポジションをネスト化してください。

コンポジションの切り抜き

ムービーのサイズを数ピクセル拡大するには、出力モジュール設定ダイアログボックスの「クロップ」オプションに負の値を入力します。例えば、ムービーを 2 ピクセル拡大するには、出力モジュール設定ダイアログボックスの「クロップ」セクションに -2 を入力します。負の値を指定してクロップするとムービーの片側だけが拡大されるので、コンポジションの中央に配置されたオブジェクトは、クロップ後は中央に表示されない場合があります。

注意:

フィールド レンダリングしたムービーの最上部に奇数分のピクセルを追加すると、 フィールド順序が反転します。例えば、フィールドレンダリング順序が「奇数 フィールドから」に設定されているムービーの上部にピクセルを 1 行追加すると、 フィールドレンダリング順序は「偶数フィールドから」に変わります。ムービーの上部にピクセルを 追加する場合に、元のサイズを維持するには、下行でピクセルを 切り抜く必要があります。

注意:

Adobe Photoshop では、イメージのスケールに使用するリサンプリングを 微調整できます。リサンプリングを微調整するには、 フレームを Photoshop に書き出してイメージサイズを変更してから、 After Effects にもう一度フレームを読み込みます。

標準精細形式ソースから高精細形式のイメージを作成するなど、 高品質のスケーリングを行うためのプラグインについて詳しくは、 Toolfarm の web サイトを参照してください。

複数のコンポジションを同時にスケールするスクリプトについて詳しくは、 AE Enhancers フォーラムを参照してください。

コンポジションの作成とソースフッテージ アイテムのレンダリングを同時に実行

ソースフッテージからコンポジションを作成すると 同時に、レンダリングを準備できます。このプロセスは、 フレームレートや圧縮方法などソースフッテージを変更して、 レンダリングしたバージョンをプロジェクトで使用する場合 などに便利です。

  1. 1 つまたは複数のフッテージアイテムをプロジェクト パネルからレンダーキューパネルにドラッグするか、プロジェクトパネルで フッテージアイテムを選択して次のいずれかの操作を行います。
    • コンポジション/レンダーキューに追加を選択します。

    • Ctrl + Shift + / キーまたは Ctrl + M キー(Windows)または Command + Shift + / キーまたは Command + M キー(Mac OS)を押します。

    注意:

    一般環境設定(Mac OS)の「システムのショートカットキーを使用」オプションが有効な場合のショートカットは、Ctrl + Cmd + M です。

  2. After Effects は、各ソースフッテージアイテムに対して、新しいアイテムがレンダーキューパネルに、 新規コンポジションがプロジェクトパネルに、それぞれ作成されます。
  3. 必要に応じてレンダリング設定を調整し、「レンダリング」をクリックします。

3:2 プルダウンを導入する

ビデオに変換されたフィルムを出力する場合や アニメーションをフィルムで撮影されたようにシミュレートする場合は、 3:2 プルダウンを使用します。フィルムからビデオに変換されたフッテージ アイテムを After Effects に読み込むときに 3:2 プルダウンを解除した場合は、 3:2 プルダウンを再び使用してビデオにレンダリングし直すことができます。 3:2 プルダウンは、5 つのフェーズのいずれかで導入できます。 (ビデオからの 3:2 または 24Pa プルダウンの削除を参照)。

注意:

セグメントを編集して 元のビデオフッテージに戻す場合は、3:2 プルダウンが解除された セグメントのフェーズを一致させることが重要です。

  1. レンダーキューパネルでレンダーアイテムを選択し、 「レンダリング設定」の右にある下線付きのテキストをクリックします。
  2. フィールドレンダリングポップアップメニューからフィールド順序を選択します。
  3. 3:2 プルダウンポップアップメニューからフェーズを選択します。
  4. 必要に応じて他の設定を選択して、 「レンダリング」をクリックします。

フィールドレンダリング順序をテストする

フィールド分割されたフッテージを含むコンポジションをレンダリングするときは、フィールドレンダリングオプションを、使用するビデオ機器と同じフィールド順に設定する必要があります。不適切な設定でフィールドをレンダリングした場合は、最終ムービーの画像がぎくしゃくしたり、歪んで表示されたりすることがあります。簡単なテストを行って、ビデオ装置に応じたフィールド順序を決定することができます。

注意:

フィールド順序は、使用する装置のハードウェア またはソフトウェアに変更を加えると変わる場合があります。例えば、 装置制御ソフトウェアまたは VCR をフィールド順序の設定後に変更すると、 設定したフィールド順序が反転する場合があります。したがって、設定を変更した場合は必ず テストを実行してフィールドレンダリング順序を確認します。

このテストには 15 分程度かかり、同じコンポジションから 2 つのバージョンのムービー (「奇数フィールドから」でレンダリングしたものと「偶数フィールドから」で レンダリングしたもの)を作成する必要があります。両方のムービーを再生し、 どちらが正しく表示されるかを確認します。

  1. 簡単なコンポジションを正しいフレームサイズと フレームレートで作成します。コンポジション設定ダイアログボックスで「NTSC」 または「PAL」を選択し、3 秒間以上のコンポジションを 作成します。
  2. コンポジション内に、小さな長方形の平面のレイヤーを 作成します。レイヤーの色には、コンポジションの 背景色とはっきり区別できる色を指定します。この平面に「奇数 フィールドから」などのタイトルを付けると、ムービーを 簡単に識別できます。
  3. 位置プロパティのキーフレームを使用して、平面に速い動きを 適用します。コンポジションパネルの左上から右下に、 1 秒間のキーフレームを設定します。
  4. プロジェクトを保存してから、コンポジションを レンダーキューパネルにドラッグします。
  5. 下線付きのレンダリング設定名をクリックして、フィールドレンダリング メニューから「奇数フィールドから」を選択します。
  6. 「OK」をクリックしてから、「レンダリング」をクリックしてムービーを作成します。
  7. コンポジションパネルで、コンポジション内の 平面の色を変更して、「偶数フィールドから」などの識別しやすい タイトルを付けます。
  8. レンダリング設定ダイアログボックスのフィールドレンダリング メニューから「偶数フィールドから」を選択し、もう一度コンポジションをレンダリングします。
  9. 両方のムービーを同じ装置に録画します。
  10. 両方のムービーを再生します。

    一方のムービーは再生時に歪んだり、水平モーションがジャンプしたり、 垂直モーション中に形が歪んだりします。もう一方のムービーは、 滑らかに再生され、エッジもはっきりと表示されます。その特定の ハードウェア構成でムービーをレンダリングする場合は、滑らかに再生される ムービーのフィールド順序を常に使用します。

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