レイヤーの概要

レイヤーは、コンポジションを構成する要素です。レイヤーがないコンポジションは、ただの空のフレームです。コンポジションに作成できるレイヤーの数に制限はありません。1 つのコンポジションのレイヤーの数が数千枚になる場合もあれば、1 枚だけの場合もあります。

After Effects のレイヤーは、Adobe Premiere Pro のトラックに似ていますが、大きな違いは、After Effects の各レイヤーには、ソースとして 1 つのフッテージアイテムしか含められませんが、Premiere Pro のトラックには複数のクリップを含めることができることです。また After Effects のレイヤーは、Photoshop のレイヤーに似ていますが、レイヤーの作業インターフェイスは異なります。After Effects のタイムラインパネルでのレイヤーの操作方法は、Photoshop のレイヤーパネルでのレイヤーの操作方法とほぼ同じです。

レイヤーには次のような種類があります。

  • 静止画、ムービー、オーディオトラックなど、インポートしたフッテージアイテムに基づくビデオおよびオーディオレイヤー

  • カメラ、ライト、調整レイヤー、ヌルオブジェクトなどの特殊機能を使用するために After Effects 内で作成するレイヤー

  • After Effects 内で作成した平面フッテージアイテムに基づく平面レイヤー

  • シェイプレイヤーやテキストレイヤーなど、After Effects 内で作成したビジュアル要素を含む生成レイヤー

  • コンポジションをソースフッテージアイテムとして使用するプリコンポジションレイヤー

レイヤーを変更しても、レイヤーのソースフッテージアイテムは変更されません。同じフッテージアイテムを複数のレイヤーでソースとして使用し、レイヤーごとに異なる設定でフッテージを使用できます(フッテージアイテムの読み込みと変換を参照)。

1 つのレイヤーに変更を加えても、リンクを設定していない限り、他のレイヤーは変更されません。そのため、同じコンポジション内の他のレイヤーを変更することなく、特定の 1 つのレイヤーのマスクを移動、回転、描画できます。

コンポジションのすべてのレイヤーには自動的に番号が付きます。初期設定では、番号はタイムラインパネルのレイヤー名の横に表示されます。番号は、重なり順でのそのレイヤーの位置に対応しています。重なり順を変更すると、それに応じてすべての番号が変更されます。レイヤーの重なり順はレンダリングの順序に影響するので、コンポジションのプレビューや最終的なレンダリング結果にも影響します(レンダリングの順序とトランスフォームのコラップスを参照)。

レイヤーパネル、コンポジションパネル、タイムラインパネル内のレイヤー

レイヤーをコンポジションに追加した後で、コンポジションパネルで再配置できます。タイムラインパネルでは、レイヤーのデュレーション、開始時間、レイヤーの重なり順での順序を変更できます。また、タイムラインパネルでは、レイヤーの任意のプロパティを変更することもできます(タイムラインパネルのレイヤープロパティを参照)。

コンポジションパネルまたはエフェクトコントロールパネルでは、マスクの描画など、様々な作業を行うことができます。ただし、モーションのトラッキングやペイントツールの使用などの作業は、レイヤーパネルで行う必要があります。

レイヤーパネルには、トランスフォームをレイヤーに適用する前のレイヤーが表示されます。例えば、レイヤーパネルにはレイヤーのスケールプロパティを変更した結果は表示されません。あるレイヤーと他のレイヤーとの関係や、トランスフォームの結果を確認するには、コンポジションパネルを使用します。

ソースフッテージに基づかないレイヤーは生成レイヤーです。生成レイヤーには、テキストレイヤーとシェイプレイヤーがあります。生成レイヤーは、レイヤーパネルで開くことはできません。ただし、生成レイヤーをプリコンポーズして、そのプリコンポジションをレイヤーパネルで開くことはできます。

注意:

レイヤーに加えた変更(マスクやエフェクトなど)をレイヤーパネルに表示するには、レイヤーパネルで「レンダリング」チェックボックスをオンにします。変更前の元のレイヤーを表示するには、「レンダリング」チェックボックスをオフにします

レイヤーとレイヤーソースを開く

  • プリコンポジションレイヤー以外のレイヤーをレイヤーパネルで開くには、レイヤーをダブルクリックするか、レイヤーを選択して、レイヤー/レイヤーを開くを選択します。

  • プリコンポジションレイヤーのソースコンポジションをコンポジションパネルで開くには、レイヤーをダブルクリックするか、レイヤーを選択して、レイヤー/コンポジションを開くを選択します。

  • レイヤーのソースフッテージアイテムを開くには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらレイヤーをダブルクリックするか、レイヤーを選択して、レイヤー/レイヤーソースを開くを選択します。

注意:

レイヤーを右クリック(Windows)または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)すると、「フッテージを開く」または「コンポジションを開く」を選択してレイヤーのソースアイテムを開くことができます。

  • プリコンポジションレイヤーをレイヤーパネルで開くには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながらレイヤーをダブルクリックするか、レイヤーを選択して、レイヤー/レイヤーを開くを選択します。

フッテージアイテムからレイヤーを作成する、またはレイヤーソースを変更する

プロジェクトパネルに表示されるフッテージアイテムなら、他のコンポジションなど、どのアイテムからでもレイヤーを作成できます。フッテージアイテムをコンポジションに追加した後で、作成されたレイヤーを変更したりアニメートすることができます。

コンポジションにさらに別のコンポジションを追加すると、追加したコンポジションをソースとして使用するレイヤーが作成されます(プリコンポーズ、ネスト化およびプリレンダリングを参照)。

静止画フッテージの環境設定(環境設定/読み込み設定)では、静止画フッテージアイテムをソースとして使用するレイヤーの、初期設定のデュレーションを調整できます。初期設定では、静止画のレイヤーをソースとして作成するときは、コンポジションのデュレーションがレイヤーの初期設定デュレーションとなります。レイヤーが作成された後で、レイヤーをトリミングすることによってデュレーションを変更できます。

注意:

初期設定では、新しいレイヤーは、コンポジションのデュレーションの開始点から始まります。現在の時間から新しいレイヤーを開始する場合は、編集/環境設定/一般設定(Windows)または After Effects/環境設定/一般設定(Mac OS)を選択して、「レイヤーをコンポジションの開始時間に作成」チェックボックスをオフにします。

レイヤーをコンポジションに追加したら、フレームに合わせてレイヤーをスケールし、位置を調節します(レイヤーをスケールまたは反転するを参照)。

1 つまたは複数のフッテージアイテムからレイヤーを作成する

複数のフッテージアイテムからレイヤーを作成した場合は、それらのレイヤーが、プロジェクトパネルで選択した順番に重なってタイムラインパネルに表示されます。

  1. プロジェクトパネルで 1 つまたは複数のフッテージアイテムおよびフォルダーを選択します。
  2. 次のいずれかの操作を行います。
    • 選択したフッテージアイテムをコンポジションパネルにドラッグします。

    注意:

    Shift キーを押しながらドラッグして、レイヤーをコンポジションの中央またはエッジにスナップします。

    • 選択したフッテージアイテムをタイムラインパネルにドラッグします。タイムラインパネルのレイヤーアウトラインにドラッグすると、マウスボタンを放す際にレイヤーアピアランスが強調表示されます。タイムラインパネルのタイムグラフエリアにアイテムをドラッグした場合は、マウスボタンを放す際にレイヤーのインポイントの位置が時間インジケーターで示されます。

    注意:

    インポイントを時間インジケーターにスナップするには、Shift キーを押しながらドラッグします。

    • 選択したフッテージアイテムをプロジェクトパネル内のコンポジション名またはアイコンにドラッグするか、Ctrl + / キー(Windows)または Command + / キー(Mac OS)を押します。新しいレイヤーは、選択したレイヤーのすぐ上のコンポジションの中心に作成されます。レイヤーが選択されていない場合、新しいレイヤーがレイヤースタックの一番上に作成されます。

トリムしたフッテージアイテムから新規レイヤーを作成する

フッテージアイテムに基づくレイヤーをコンポジションに挿入する前に、動画フッテージアイテムをフッテージパネルでトリムできます。

  1. フッテージアイテムをフッテージパネルで開くには、プロジェクトパネルでフッテージアイテムをダブルクリックします。(フッテージアイテムの整理、表示、管理、トリムを参照)。

  2. フッテージパネルで、レイヤーのインポイントとして使用するフレームに現在の時間インジケーターを移動し、フッテージパネルの下部にあるインポイントを設定ボタンをクリックします。

  3. フッテージパネルで、レイヤーのアウトポイントとして使用するフレームに現在の時間インジケーターを移動し、フッテージパネルの下部にある「アウトポイントを設定」ボタンをクリックします。
  4. トリムしたフッテージアイテムに基づくレイヤーを作成するには、フッテージパネルの下部にある「編集」ボタンをクリックします。

    オーバーレイ編集

    レイヤーを既存のレイヤーの一番上に作成し、インポイントをタイムラインパネルの現在の時間に設定します。

    リップルインサート編集

    これもレイヤーを既存のレイヤーの一番上に作成し、インポイントをタイムラインパネルの現在の時間に設定しますが、他のすべてのレイヤーは分割します。新しく作成した分割レイヤーは、その時間位置が後ろに移動します。したがって、それらのインポイントは挿入されたレイヤーのアウトポイントと同じ時間です。

レイヤーのソースを別のフッテージアイテムに置き換える

  1. タイムラインパネルで 1 つまたは複数のレイヤーを選択します。
  2. Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら、任意のフッテージアイテムをプロジェクトパネルからタイムラインパネル内の選択したレイヤーにドラッグします。

平面レイヤーと平面フッテージアイテム

単色の平面レイヤーを最大 30,000 x 30,000 ピクセルのサイズで作成できます。平面レイヤーとは、単色のフッテージアイテムをソースとするレイヤーです。平面レイヤーと平面フッテージアイテムは、通常どちらも平面と呼ばれます。

他のフッテージアイテムと同様、マスクを追加したり、トランスフォームプロパティを変更したり、エフェクトを適用したりできます。平面は、背景に色を付ける場合や、合成エフェクトを制御する基本レイヤーとして使用する、または簡単なグラフィックイメージを作成するときに使います。

平面フッテージアイテムは、自動的にプロジェクトパネルの平面フォルダーに保存されます。

プロジェクト組織に適した平面フォルダーの変更方法について詳しくは、拡張された平面フォルダー構造を参照してください。

Jeff Almasol が、redefinery の Web サイトで、選択した平面フッテージアイテムの名前をプロジェクトパネルで変更できるスクリプトを公開しています。例えば、このスクリプトを使用して、ピクセルサイズ、縦横比、および RGB カラー値を名前に含めることができます。

注意:

After Effect CS6 以降では、新しいソリッドレイヤーは 17% グレー(45/255)です。新しいユーザーインターフェイスの初期設定の明るさは暗くなっており、このソリッドレイヤーと対照をなしています。

平面レイヤーまたは単色のフッテージアイテムを作成する

  • コンポジション内にレイヤーを作成せずに平面フッテージアイテムを作成するには、ファイル/読み込み/平面を選択します。
  • 平面フッテージアイテムを作成し、そのアイテムのレイヤーを現在のコンポジションと同じサイズで作成するには、レイヤー/新規/平面を選択するか、Ctrl + Y キー(Windows)または Command + Y キー(Mac OS)を押します。

    コンポジションと同じサイズの平面レイヤーを作成するには、「コンポジションサイズ作成」を選択します。

平面レイヤーと単色のフッテージアイテムの設定を変更する

  • 選択した平面レイヤーまたはフッテージアイテムの設定を変更するには、レイヤー/平面設定を選択します。

    現在のフッテージアイテムを使用するすべての平面レイヤーに変更を適用する場合は、「この平面を使用するすべてのレイヤーに適用」チェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオフにしてレイヤー/平面設定を選択した場合は、選択しているレイヤーのソースとなるフッテージアイテムが作成されます。

調整レイヤー

レイヤーにエフェクトを適用した場合、エフェクトはそのレイヤーにのみ適用され、他のレイヤーには適用されません。しかし、調整レイヤーを作成すると、エフェクトを独立させて操作することができます。調整レイヤーに適用したエフェクトは、そのレイヤーの下にあるすべてのレイヤーに適用されます。調整レイヤーを重なり順の一番下に置くと、調整レイヤーの視覚的な効果はなくなります。

調整レイヤーのエフェクトはその下にあるすべてのレイヤーに適用されるので、一度に多数のレイヤーにエフェクトを適用する場合に便利です。この点以外は、調整レイヤーの動作は他のレイヤーと同じです。例えば、調整レイヤーのプロパティを使用して、キーフレームまたはエクスプレッションを操作できます。

注意:

詳しく説明すると、調整レイヤーは、レイヤーの重なり順で調整レイヤーの下にあるすべてのレイヤーから作成されたコンポジットにエフェクトを適用します。このため、調整レイヤーにエフェクトを適用すると、調整レイヤーの下にある各レイヤーに同じエフェクトを個別に適用した場合よりもレンダリングパフォーマンスが高くなります。

注意:

複数のレイヤーにまとめてエフェクトまたはトランスフォームを適用する場合は、それらのレイヤーをプリコンポーズしてから、エフェクトまたはトランスフォームを適用します(レイヤーをプリコンポーズするを参照)。

調整レイヤーでマスクを使用すると、下のレイヤーの特定の部分だけにエフェクトを適用できます。また、下のレイヤーに含まれる特定の物体の回りを動き回るようにマスクをアニメートすることもできます。

  • 調整レイヤーを作成するには、レイヤー/新規/調整レイヤーを選択するか、Ctrl + Alt + Y キー(Windows)または Command + Option + Y キー(Mac OS)を押します。
  • 選択したレイヤーを調整レイヤーに変換するには、タイムラインパネルでそのレイヤーの調整レイヤースイッチ をクリックするか、レイヤー/スイッチ/調整レイヤーを選択します。

注意:

レイヤーの調整レイヤースイッチの選択を解除すると、通常のレイヤーに戻すことができます。

調整レイヤーに関するオンラインリソース

Andrew Kramer が、Video Copilot の Web サイトで、調整レイヤーを使用してムービーの短いデュレーションや特定の部分にだけエフェクトを適用する方法を示すビデオチュートリアルを公開しています。

Eran Stern が、Creative COW の Web サイトで、調整レイヤーとしてライトを使用して、各ライトが影響を与えるレイヤーを正確に制御する方法に関するビデオチュートリアルを公開しています。

Lloyd Alvarez が、After Effects Scripts の Web サイトで、選択したレイヤーのデュレーションに合わせて調整レイヤーがトリムされた状態で、選択した各レイヤーの上に調整レイヤーを作成するスクリプトを公開しています。

レイヤーと新しい Photoshop フッテージアイテムを作成する

After Effects から Adobe Photoshop ファイルを作成すると、Photoshop が起動し、PSD ファイルが作成されます。この PSD ファイルは、現在のプロジェクトと同じサイズの空白の Photoshop レイヤーと、適切なタイトルセーフガイドおよびアクションセーフガイドで構成されています。PSD ファイルの色深度は、After Effects プロジェクトの色深度と同じになります。

新規作成した PSD ファイルは、フッテージアイテムとして After Effects に自動的に読み込まれます。Photoshop で保存した変更内容は、After Effects のフッテージアイテムに表示されます。

  • Photoshop フッテージアイテムを作成して、そのアイテムを現在のコンポジションの新しいレイヤーのソースとして使用するには、レイヤー/新規/Adobe Photoshop ファイルを選択します。Photoshop レイヤーは、コンポジションの一番上のレイヤーとして追加されます。
  • 最後に開いたコンポジションの設定で Photoshop フッテージアイテムを作成し、そのアイテムをコンポジションに追加しないようにするには、ファイル/新規/Adobe Photoshop ファイルを選択します。

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