プロジェクトパネルでは、Windows のエクスプローラーや Mac OS の Finder でのフォルダーと同様にプロジェクトの内容を整理するために役立つビンを使用できます。ビンには、ソースファイル、シーケンスおよび別のビンを入れることができます。
プロジェクトのサイズが増加すれば、新しいビンを作成してこれらの項目を入れることができます。ビンの作成と使用は必須ではありませんが(特に時間の短いプロジェクトの場合)、ほとんどのユーザーにとっては整理のための不可欠な機能です。
次の方法で、ビンを使用できます。

- ビンを追加するには、プロジェクトパネルの下部にある新規ビンボタン
をクリックします。キーボードショートカットの Ctrl + / キー(Windows)または Command + / キー(MacOS)を使用することもできます。
- 1 つまたは複数のビンを削除するには、ビンを選択して、プロジェクトパネルの下部にある削除アイコン
をクリックします。1 つまたは複数のビンを選択し、Delete キーを押して削除することもできます。
- ビン内のドッキング可能なパネル上でビンを開くには、ダブルクリックします。

プロジェクトで作業中、ビンの表示方法を変更したくなることがあります。標準レイアウトは、プロジェクト全体の構造を参照でき便利ですが、独自のタブでビンを開く、あるいは新しいパネルで開くことが必要になる場合もあります。そのようにすれば、特定のビン内のクリップに集中して作業をしたり、アイコンモードでクリップをストーリーボード順に配置したり、検索フィールドに入力してビン内のクリップを検索したりすることができます。
ビンウィンドウをインターフェイスに重ねて使用する、ビンを同じ場所に開く、ビンを新しいタブに開くなど、ユーザーによって好みは異なります。
ビンをフローティングパネルまたは新しいタブで開くには、次の操作を実行します。
- ビンをフローティングパネルで開くには、対象のビンをダブルクリップします。このパネルは、ほかのパネルと同様にドッキングまたはグループ化できます。
- ビンを同じ場所で開くには、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながら対象のビンをダブルクリックします。
- ビンを新しいタブで開くには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら対象のビンをダブルクリックします。
プロジェクトパネルに表示されるビンの初期設定の動作を変更するには、ビンの環境設定を編集します。
- 項目をビンに移動するには、項目をビンアイコンにドラッグします。ビンをほかのビンに移動すると、それらのビンをネストさせることができます。項目をビンにドロップしても、ビンは自動的に開きません。
- ビンの内容を表示するには、リスト表示で、ビンアイコンの横の右向きの三角形をクリックしてビンを展開するか、ビンをダブルクリックします。
- ネストされたビンの内容だけを表示している場合に、そのビンを含んでいるビン(親ビン)の内容を表示するには、プロジェクトパネルの親ビンボタン
をクリックします。親ビンボタンは、プロジェクトパネルの最上位の内容が表示されるまでクリックし続けることができます。
- 一度に 1 つ以上のビンを開いたり閉じたりするには、Alt キー(Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら複数のビンをクリックして選択します。
注意:
新規ビンボタンを連続して何度もクリックすると、それぞれ新規に作成されるビンは、直前に作成された新規ビンの中にネストされます。
ラベルとは、アセットを識別したり関連付けるときに役立つ色のことです。プロジェクトパネルでは、ラベルの割り当てと表示を行うことができます。ラベルの色により、プロジェクトパネルのラベル列やタイムラインパネルで、アセットを簡単に区別できます。
- アセットにラベルを割り当てるには、プロジェクトパネルでクリップを選択し、編集/ラベルを選択して色を選択します。
- 同じラベルのすべてのアセットを選択するには、目的のラベルを使用しているアセットを 1 つ選択して、編集/ラベル/ラベルグループを選択を選択します。
- ラベルの名前または色を編集するには、編集/環境設定/ラベルカラー(Windows)または Premiere Pro/環境設定/ラベルカラー(Mac OS)を選択します。カラーを編集するには、カラースウォッチをクリックします。
- メディアタイプの初期ラベルを設定するには、編集/環境設定/ラベル初期設定(Windows)または Premiere Pro/環境設定/ラベル初期設定(Mac OS)を選択します。
注意:
「ラベル初期設定」による設定は、初期設定を変更してからプロジェクトパネルに追加したアセットに適用されます。プロジェクトパネルに既に存在するラベルの色が変更されるわけではありません。プロジェクトパネル上の既存のラベルの色を変更するには、編集/環境設定/ラベルカラー(Windows)または Premiere Pro/環境設定/ラベルカラー(Mac OS)を選択します。
プロジェクト内のすべてのファイルは、ハードディスクに個別のファイルとして保存されます。Premiere Pro のプロジェクトパネルには、各ファイルへの参照情報だけが追加されます。Premiere Pro でクリップの名前を変更しても、ハードディスク上にある元のファイルやファイル名が変更されたり、削除されるわけではありません。
注意:
クリップの名前を変更しても、ソースファイルの名前には反映されません。クリップ名とソースファイルの名前付けの体系が維持されるように、目的のクリップ名を「説明」の表示項目に入力するように提唱しているユーザーもいます。これには、タイムラインパネルまたはプロジェクトパネル(アイコン表示)でクリップ名がわかりにくくなるという欠点があります。自分のワークフローに適した方法を選んでください。
注意:
ダブリンコアメタデータスキーマの「タイトル」フィールドにも新しい名前を自動的に格納するには、まず「クリップ名」プロパティをリンクします。
Video tutorial: Batch renaming video clips in Adobe Bridge
注意:
プロジェクト/オフラインにするを選択すると、プロジェクト内のソースファイルへの参照情報と一緒に実際のソースファイルも削除するかどうかを選択できます(詳しくは、オフラインクリップの操作を参照してください)。
アイコン表示でクリップのポスターフレームを変更できます。初期設定では、サムネールビューアなど、プロジェクト内でサムネールが表示される場所には、クリップの最初のフレームが表示されます。クリップの任意のフレームをポスターフレームとして指定することで、サムネールを変更することができます。
アイコン用のポスターフレームを設定するには、目的のフレームまで再生ヘッドをドラッグするかシャトルして、Shift + P キー(Windows)または Command + P(Mac OS)キーを押します。
詳しくは、アイコン表示での操作を参照してください。
注意:
プロジェクトパネルのプレビューエリアにあるアイコン表示は、デフォルトでは非表示になっています。プロジェクトパネルのパネルメニューでこれを有効にします。
プロジェクトパネル内の任意のクリップについて、クリッププロパティまたは XMP メタデータの編集可能なセルのデータを編集できます。XMP メタデータのセルに入力されたデータはソースファイルに保存されます。クリッププロパティのセルに入力されたデータは、ソースファイルではなくプロジェクトファイルに保存されます。クリッププロパティのデータはソースファイルに付属せず、Premiere Pro だけで読み取り可能です。
初期設定では、プロジェクトパネルにはクリッププロパティだけが表示されます。ソースファイルに保存するデータを入力するには、最初にプロジェクトパネルの表示にメタデータ項目を追加します。リスト表示する項目のカスタマイズを参照してください。
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注意:
プロジェクトパネルのアイコン表示で、Tab キーを押すと、次のアセットのファイル名がハイライトされ、編集モードに移行します。
Premiere Pro には、ファイルを評価するクリップ分析ツールが用意されています。サポートされている形式のファイルであれば、プロジェクトで使用されていないファイルでも分析できます。例えば、Web サーバーからストリーミングで公開するビデオクリップを生成した場合、クリップ分析ツールを使用すると、書き出したクリップがインターネット配信に適したデータレートになっているかどうかを確認できます。
プロパティパネルには、クリップに関する詳しい情報が表示されます。ビデオファイルの場合、分析対象のプロパティとして、ファイルサイズ、オーディオチャンネルの数、デュレーション、フレームレート、オーディオサンプルレート、平均データレート、およびコーデックを含めることができます。ただし、プロパティパネルには、これらのすべてのプロパティがどのクリップにも表示されるわけではありません。検証されるクリップのファイル形式によって、プロパティパネルに表示されるデータが決まります。
注意:
ソースモニター、タイムラインパネルまたはプロジェクトパネルでクリップを右クリック(Windows)、または Control キーを押しながらクリック(Mac OS)して、「プロパティ」を選択して、クリップのプロパティを確認することもできます。
プロジェクトパネルのプレビューエリアで、クリップのフィールドオーダーを確認できます。プレビューエリアでは、クリップの横に、クリップに関する情報が表示されます。また、タイムコード情報の横に、フィールドオーダーが表示されます。
- LFF は、クリップの下側のフィールドが先に表示されるフィールドオーダーであることを示します。
- UFF は、クリップの上側のフィールドが先に表示されるフィールドオーダーであることを示します。
注意:
デフォルトでは、プレビューエリアが非表示になっています。プロジェクトパネルのパネルメニューでこれを有効にします。
プロジェクトパネルのプレビューエリアで、クリップにインターレーススキャニングまたはプログレッシブスキャニングが設定されているかどうかを確認できます。プレビューエリアでは、クリップの横に、クリップに関する情報が表示されます。また、タイムコード情報の横に、インターレーススキャニングまたはプログレッシブスキャニングのインジケーターが表示されます。
- 「i」は、クリップにインターレーススキャニングが設定されていることを示します。
- 「p」は、クリップにプログレッシブスキャニングが設定されていることを示します。
Premiere Pro でクリップに対して指定されているフレームレートを変更するには、「フッテージを変換」コマンドを使用します。クリップのフレームレートを変更すると、ビデオだけでなくオーディオも変更されます。フレームレートを変更すると、それに応じてオリジナルのデュレーションも変化します。例えば、24 fps で 10 秒のクリップを 48 fps に変更すると、デュレーションが半分の 5 秒になります。クリップのフレームレートとシーケンスのフレームレートが異なる場合は、シーケンスのレートが優先されます。例えば、24 fps シーケンスで 24 fps クリップを 48 fps に変更した場合、シーケンスにはクリップが 1 フレームおきに表示されます。
タイムラインパネルでクリップを選択し、クリップ/速度・デュレーションを選択して、クリップの速度とデュレーションを変更することもできます。ただし、この変更はタイムラインパネルで選択したクリップインスタンスにしか反映されません。「フッテージを変換」コマンドを使用すると、ファイルがプロジェクト全体でどのように処理されるか指定できます。