概要

トランジションは、あるショットから次のショットにシーンを切り替えるときに使用します。通常、ショットを切り替えるには単純なカットを使用しますが、ショット間にトランジションを適用すれば、最初のショットをフェードアウトし、次のショットをフェードインさせるなどの効果を追加できます。Premiere Pro には、クロスフェードなどの繊細なトランジションや、ページターンやマルチワイプなどのスタイル化されたトランジションなど、シーケンスに適用できるさまざまなトランジションが用意されています。通常、ショット間にトランジションを配置しますが、クリップの最初または最後にのみトランジションを適用することもできます。

初期設定では、タイムラインパネルで、あるクリップを別のクリップの隣に配置するとカットになり、あるクリップの最後のフレームの後ろに次のクリップの最初のフレームが続きます。シーンの移り変わりを強調したり特殊効果を追加したりする場合は、ワイプ、ズーム、ディゾルブなど、様々なトランジションを追加します。エフェクトパネルでタイムラインにトランジションを追加し、タイムラインパネルとエフェクトコントロールパネルで編集します。

トランジションは、エフェクトパネルのビデオトランジションビンまたはオーディオトランジションビンにあります。Premiere Pro には、ディゾルブ、ワイプ、スライド、ズームなどの多数のトランジションが用意されています。これらのトランジションは、種類別にビン に分類されています。

Adobe Web サイトの記事「Using Effects as Transitions in Adobe Premiere Pro」の中で、Kevin Monahan が、エフェクトに基づいてトランジションを作成する方法を紹介しています。こちらのブログ投稿を参照してください。

注意:

カスタムビンを作成して、独自にエフェクトをグループ化することができます(ビンの操作を参照してください)。

チュートリアルで学習する

このビデオチュートリアルで、Premiere Pro でプロジェクトに基本的なビデオおよびオーディオのトランジションを適用する方法について学習してください。

クリップの予備フレームとトランジション

通常、シーンの重要な場面ではトランジションは使用しません。トランジションはクリップのインポイントの前およびアウトポイントの後ろにある、予備フレームで適用するのが最も効果的です。

クリップのメディア開始時間とインポイント間の予備フレームは「ヘッドマテリアル」、クリップのメディア終了時間とアウトポイント間の予備フレームは「テイルマテリアル」とも呼ばれます。

クリップの予備フレームとトランジション
予備フレームを含むクリップ

A. メディア開始 B. 予備フレーム C. インポイント D. アウトポイント E. 予備フレーム F. メディア終了 

場合によっては、ソースメディアに十分な長さの予備フレームがないことがあります。適用したトランジションのデュレーションに対して予備フレームのデュレーションが短い場合には、端のフレームを繰り返して対応しますというメッセージが表示されます。そのまま続行すると、トランジションは、警告を示す斜線が入った状態でタイムラインに表示されます。

繰り返しのフレームを使用するトランジション
繰り返しのフレームを使用するトランジション

注意:

トランジションで最適な結果を得るためには、実際に使用するクリップのデュレーションのインポイントとアウトポイントの前後に十分な予備フレームができるようにソースメディアを撮影し、キャプチャを行ってください。

片側および両側トランジション

トランジションは通常 2 つのクリップ間に配置されます。これを両側トランジションと呼び、カット直前のクリップの最後の素材(ビデオまたはオーディオ)と、カット直後のクリップの最初の素材が結合されます。また、トランジションは、個々のクリップの最初または最後のみに適用することもできます。1 つのクリップのみに適用されたトランジションのことを、片側トランジションといいます。適用するクリップは、別のクリップのすぐ近くにあるクリップでもトラック上の単独のクリップのどちらでもかまいません。両側トランジションは、カット直前のクリップの最後にハンドルがあり、カット直後のクリップの最初にハンドルがある場合のみ適用できます。詳しくは、トランジションの適用を参照してください。

片側トランジションを使用すると、より詳細なトランジションの制御ができます。例えば、あるクリップをキューブスピントランジションで終了して、続く次のクリップにディザディゾルブトランジションを使用したフェードインで始まるようなエフェクトを作成することもできます。

片側トランジションは、透明な部分を背景にフェードインまたはフェードアウトします。タイムラインパネルでトランジションの下に表示されているクリップが、トランジションの透明な部分に表示されます(両側トランジションでは、この透明な部分に隣接するクリップのフレームが表示されます)。クリップがビデオ 1 にあるか、その下のトラックにクリップがない場合、透明な部分は黒になります。クリップの下のトラックに別のクリップがある場合、下のトラックのクリップがトランジションの背景として表示され、両側トランジションのようになります。

片側トランジション
下に別のクリップがある片側トランジション(左)と下にクリップがない片側トランジション(右)の比較

注意:

クリップ間に黒い背景へのフェードアウトを作成する場合は、暗転トランジションを使用します。暗転を使用すると、下位クリップを表示せずに、常に黒い背景にフェードアウトします。

タイムラインパネルまたはエフェクトコントロールパネルでは、両側トランジションの場合は濃い色の対角線が表示され、片側トランジションの場合は対角線で濃い色と薄い色の領域に分割されます。

トランジションの種類 
トランジションの種類 

A. 繰り返しのフレームを使用する両側トランジション B. 両側トランジション C. 片側トランジション 

注意:

両側トランジションで、十分な予備フレームがないのでフレームが繰り返し使用されている場合、繰り返しのフレームを使用している領域のトランジションアイコンには斜線が表示されます(クリップの予備フレームとトランジションを参照してください)。

トランジションの適用

2 つのクリップ間のカットラインの中央にトランジションを配置するには、クリップが同一のトラック上にあり、クリップ間にスペースがないことが条件になります。トランジションパネルをタイムラインパネル上にドラッグするときは、トランジションの配置をインタラクティブに調整できます。クリップにトリミングされたフレームがあるかどうかで、クリップ間に配置したトランジションの調整方法が異なります。カーソルをカット位置に合わせると、配置オプションを示すカーソルに変わります。

  • カット位置にある両方のクリップにトリミングされたフレームが含まれている場合は、トランジションをカットの中央に配置するか、どちらかのクリップの端に揃えてその位置でトランジションを開始または終了するように設定できます。

  • どちらのクリップにもトリミングされたフレームが含まれていない場合は、トランジションが自動的にカットの中央に配置され、トランジションのデュレーションに合わせるために、最初のクリップ、2 番目のクリップまたは両方のクリップからフレームを繰り返し使用します。フレームを繰り返して使用するトランジションには、斜線が表示されます。

  • 最初のクリップにだけトリミングされたフレームが含まれている場合、トランジションは自動的に 2 番目のクリップのインポイントにスナップします。最初のクリップのトリミングされたフレームだけがトランジションとして使用され、2 番目のクリップのフレームが繰り返して使用されることはありません。

  • 2 番目のクリップにだけトリミングされたフレームが含まれている場合、トランジションは最初のクリップのアウトポイントにスナップします。2 番目のクリップのトリミングされたフレームだけがトランジションとして使用され、最初のクリップのフレームが繰り返して使用されることはありません。

    トランジションの初期設定のデュレーションは、オーディオとビデオのどちらも 1 秒に設定されています。トリミングされたフレームはあるものの、トランジションのデュレーションに不十分な場合は、フレームに合わせてデュレーションが調整されます。トランジションを適用した後でも、トランジションのデュレーションと配置を調整できます。

注意:

トランジションコマンドでは、すべての統合オーディオトラックアイテムを同時に処理します。ただし、初期設定のオーディオトランジションを一度に複数のオーディオトラックに適用するには、タイムラインターゲットを有効にする必要があります。必要なオーディオトランジションは、ユーザーが初期設定で選択したものである必要があります。また、「オーディオトランジションを適用」コマンドを使用する必要があります。トランジションをドラッグ&ドロップした場合は、単一のオーディオトラックのみに適用されます。

2 つのクリップ間へのトランジションの適用

  1. エフェクトパネルで、適用するトランジションを見つけます。ビデオトランジションビンを展開し、目的のトランジションが入っているビンを展開します。

  2. 2 つのクリップ間にトランジションを配置するには、2 つのクリップ間のカットラインにトランジションをドラッグし、クリップ A と B の中央アイコン が表示されたらマウスボタンを放します。

    注意:

    タイムラインパネルで、クリップの先頭や最後部にトランジションをドラッグすると、トランジションの部分は枠付きで表示されます。

  3. トランジションを設定するダイアログボックスがエフェクトコントロールに表示されるので、各種オプションを設定し「OK」をクリックします。

トランジションをプレビューするには、シーケンスを再生するか、時間インジケーターをトランジション部分でドラッグします。

片側トランジションの適用

  1. エフェクトパネルで、適用するトランジションを見つけます。ビデオトランジションビンを展開し、目的のトランジションが入っているビンを展開する必要があります。
  2. トランジションを 1 つのカット上に配置するには、Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながらトランジションをタイムラインパネルにドラッグします。クリップ A の最後を基準アイコンまたはクリップ B の先頭を基準アイコンが表示されたら、マウスボタンを放します。

    クリップ A の最後を基準アイコン

    トランジションの最後を 1 つめのクリップの最後に配置します。

    クリップ B の先頭を基準アイコン

    トランジションの最初を 2 番目のクリップの最初に配置します。

    注意:

    タイムラインパネルで、クリップの先頭や最後部にトランジションをドラッグすると、トランジションの部分は枠付きで表示されます。

    注意:

    別のクリップと隣り合っていないクリップの最後にトランジションを配置するには、トランジションをドラッグ&ドロップします。Ctrl キー(Windows)または Command キー(Mac OS)を押しながらドラッグしないでください。トランジションは自動的に片側トランジションになります。

トランジションをプレビューするには、シーケンスを再生するか、時間インジケーターをトランジション部分でドラッグします。

初期設定のトランジションの指定と適用

ビデオトランジションとオーディオトランジションを初期設定のトランジションとして指定し、シーケンス内のクリップ間に簡単に適用することができます。初期設定のトランジションのアイコンは、エフェクトパネルに赤い枠付きのアイコンで表示されます。Premiere Pro の初期設定のビデオトランジションはクロスディゾルブ、初期設定のオーディオトランジションはコンスタントパワーに設定されています。

また頻繁に使用する特定のトランジションを初期設定として指定することもできます。初期設定のトランジションの設定を変更すると、すべてのプロジェクトの初期設定が変更されます。初期設定のトランジションを変更しても、既にシーケンスに適用されているトランジションには影響はありません。

注意:

ほとんどまたはすべてのクリップに初期設定のトランジションを適用する場合は、「シーケンスへオート編集」コマンドの使用も検討してください。「シーケンスへオート編集」を使用すれば、追加するすべてのクリップの間に初期設定のビデオトランジションとオーディオトランジションを一括で適用することができます(シーケンスへのクリップの自動追加を参照してください)。

初期設定のトランジションの指定

  1. ウィンドウ/エフェクトを選択し、ビデオトランジションビンまたはオーディオトランジションビンを展開します。
  2. 初期設定に指定にするトランジションを選択します。
  3. エフェクトパネルのメニューボタンをクリックするか、トランジションを右クリックします。
  4. 「選択したトランジションをデフォルトに設定」を選択します。

初期設定のトランジションのデュレーションの設定

  1. 次のいずれかの操作を行います。
    • 編集/環境設定/一般(Windows)または Premiere Pro/環境設定/一般(Mac OS)を選択します。

    • エフェクトパネルのメニューボタンをクリックします。「デフォルトトランジションのデュレーション」を選択します。

  2. 「ビデオトランジションのデフォルトデュレーション」または「オーディオトランジションのデフォルトデュレーション」の値を変更し、「OK」をクリックします。

2 つのクリップ間への初期設定のトランジションの追加

初期設定のトランジションを 1 つまたは複数のトラック上の連続した隣り合うクリップに適用できます。

  1. 1 つまたは複数のトラックヘッダーをクリックして、トランジションを追加するトラックを選択します。
  2. 隣り合うクリップのつなぎ目の編集ポイントに時間インジケーターを移動します。編集ポイントに移動するには、プログラムモニターで次の編集ポイントへ移動ボタンまたは前の編集ポイントへ移動ボタンをクリックします。
  3. ターゲットトラックがビデオの場合はシーケンス/ビデオトランジションを適用を選択し、オーディオの場合はシーケンス/オーディオトランジションを適用を選択します。

    注意:

    ビデオトラックのクリップ間に初期設定のビデオトランジションを追加するには、Ctrl + D キー(Windows)または Command + D キー(Mac OS)を押します。オーディオトラックのクリップ間に初期設定のオーディオトランジションを追加するには、Ctrl + Shift + D キー(Windows)または Command + Shift + D キー(Mac OS)を押します。

選択したクリップ間への初期設定のトランジションの適用

2 つ以上の任意のクリップに、初期設定のビデオトランジションとオーディオトランジションを適用することができます。初期設定のトランジションは、選択したクリップが隣り合うすべての編集ポイントに適用されます。時間インジケーターの位置やクリップがターゲットトラック上にあるかどうかは関係しません。初期設定のトランジションは、選択したクリップが選択していないクリップと隣り合う場合、またはクリップが存在しない場合は適用されません。

  1. タイムラインで、2 つ以上のクリップを選択します。Shift キーを押しながらクリップをクリックするか、クリップを囲むようにドラッグして選択します。
  2. シーケンス/選択項目にデフォルトのトランジションを適用を選択します。

トランジションのコピーとペースト

シーケンス内の任意のトランジションをコピーし、同じタイプのトラックの任意のカットラインにペーストできます(ビデオトランジションはビデオトラックに、オーディオトランジションはオーディオトラックにペースト可能)。

  1. シーケンス内のトランジションを選択します。
  2. 編集/コピーを選択します。
  3. トランジションをペーストするカットラインに時間インジケーターを移動します。
  4. 編集/ペーストを選択します。
  • 両側トランジションを両側にクリップのある場所にペーストすると、トランジションは両側のまま維持されます。

  • 両側トランジションを片側だけにクリップのある場所にペーストすると、トランジションは片側になります。

  • 片側トランジションを両側にクリップのある場所にペーストすると、トランジションは両側になります。

トランジションをコピーして複数の編集ポイントにペーストする

トランジションをコピー&ペーストして、シーケンス内の複数の編集ポイントにトランジションをすばやく追加できます。この機能はトランジションの初期設定を変更し、変更後のトランジションを再度使用する場合に役立ちます。

  1. タイムラインでトランジションを選択します。
  2. 編集/コピーを選択するか、またはキーボードショートカットの Ctrl + C(Win)または Command + C(Mac)を使用します。
  3. 編集ポイントの周囲の選択範囲をドラッグするか、Shift キーを押しながら任意のトリムツールを使用して、複数の編集ポイントを選択します。
  4. 編集/貼り付けを選択するか、またはキーボードショートカットの Ctrl + V(Win)または Command + V(Mac)を使用します。

要点:

  • 編集ポイントを選択せずにトランジションをペーストすると、トラックターゲットを上書きすることなく、再生ヘッドのある、または再生ヘッドの近くにある編集ポイントにトランジションがペーストされます。

  • 選択した編集ポイントに既にトランジションがあり、

    • ペーストしたトランジションが既存のトランジションと異なる場合、トランジションの種類は変更されますが、既存のトランジションのデュレーションと配置は保持されます。例えば、クロスディゾルブトランジションを倉庫の扉トランジションにペーストする場合です。

    • ペーストしたトランジションが既存のトランジションと同じ場合、デュレーションと配置が変更されます。例えば、両方ともクロスディゾルブトランジションの場合です。

  • コピーしたトランジションの配置は、プリセットの一部に配置が設定されている場合は保持されますが、カスタム設定の場合は保持されません。

トランジションの置き換え

  1. エフェクトパネルから別のビデオトランジションまたはオーディオトランジションをシーケンス内の既存のトランジションの上にドラッグします。

    トランジションを置き換えた場合、配置とデュレーションの情報は維持されます。ただし、既存のトランジションの設定は削除され、新しいトランジションの初期設定値に置き換えられます。

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